私が教員を辞めたくなった時。
私は2019年3月に14年勤めた小学校教員を退職しました。
個人的に知ってる方、相談にいらっしゃる方、
教育の対話会をして、SNSを見ていて、
「しんどいな」と思っている先生
「辞めたいな」がちらついている先生が多いです。
実際辞めている先生も多い。
このままじゃ教育界ほんとにどうなっちゃうんだろう。
学校の外からできること、やっていかなくては。
それで、私も思い返してみると、
「しんどい・辞めたい・もう無理かも」
そう思うタイミングが幾度かやってきていました。
それを今日はまとめてみました。
ベテランの先生からのいじめ?
学年4クラスで私が一番若手。
私にだけいつもそっけない感じはしていたけど、
決定的だったのは、運動会の練習曲のCDを私にだけくれなかった。
1年間、その人には私の存在がいないかのように振る舞われてた…
先生のいじめって最近よく聞きます。
ただでさえ大変なのに、居場所がない感じ、一人で思い悩むことが続くとしんどくなりますよね。
保護者から信頼を得られなかったとき
クラスは落ち着いていたけど、一人だけ、暴力、暴言でクラスで浮いてしまう子がいた。いろいろ聞いて話して関係を築いていたつもりだったけど、その保護者から「先生の話に、うちの子は嘘泣きして聞いてるらしいですよ」って言われた。つまり響いてませんよってこと。
今となっては私も相手を変えようとして未熟だったのかもしれない。
けど、こんなに心砕いているのに報われない、虚しさ、悔しさ、不甲斐なさ…
そしてサポートしてくれる先輩も周りにいなかった…
終電、コンビニの夕食が続いたとき
書類作成や事務処理、割り当てられた校務などやって、結局そのあとに自分のクラスのことをやる。自分の提供するものが直に子どもに届く、その一番大事なことを後回しにせざるを得ない。ここに手を抜くことができずに、残業が当たり前。
結婚してからも終電で帰る自分に悲しくなりました。
みんなそれぞれ抱えていて多忙な上、私は特に要領が悪く何をするにも遅いと自分を評していたけど、今思うに、自分のやりたい教育の方向性がもっと掴めていたら、優先順位を明確にしてもっと削れることがあったはず。
不妊に悩んだとき
睡眠時間や食事の乱れ、トイレにもなかなかいけない、実質休憩時間なんかなく当たり前に10時間以上働いていて、
さらにプラスして研究主任と他校への指導員をやっているときはストレスMAX、もう限界でした。
不妊治療にも通い出したけど、授かる気もしないないから、もう今年いっぱいで辞めようって本気で思って動き出していたら、妊娠がわかりました。
育休の終わりが見えて
育休で普通の生活を取り戻したんですね。初めての子育ての大変さはあったものの、自分のペースで動けるということの素晴らしさ。ありがたさ。
何かに追われているわけではなく、自分や家族にとって必要なことを選んで目の前のことを作り出している感覚というか。新鮮だった。
復帰したくなかった。あの自分をすり減らすような忙しい毎日に戻りたくなかった。
でもだからって、他にやることもないし、戻ったのだけど…
育休復帰して仕事×育児でボロボロに…
私の場合は復帰と同時に異動もあったので、余計に大変だったのかも。学校のことも地域性もわからず聞くことばかり、我が子の体調不良で休むことも多いし、研修の多い年で出張や資料作成にも追われ、目まぐるしくて悩む暇もなく動いていたけど、ものすごく大きなものを抱えてしまっていたんだなぁ。
振り返ると、「しんどい・辞めたい」すら考える間もなくて、「やるしかない」で動いていた。
夏休みで少しゆとりができたことで自分を取り戻せたけれど、その後だれにも相談できないまま学校に行けなくなってしまいました…
まとめ:辞めるのがいいのか、辞めないのがいいのか
以上、私が辞めたくなったときを書き出してみました。
こうしてみると、若いうちは、人間関係やコミュニケーションの未熟さだったりで、うまくいかないなぁ、向いてないかも、辞めたいかもって、まぁ短絡的に考えていたところもあったかもしれない。
落ち込むこともあった反面、
向いてるかも、天職かも、って思えることも多かったのも事実。
やはり、結婚して、子どもが産まれて、ですね。
自分の人生に目を向けることが多くなって、
このまま続けていても、望む人生に向かっていかない気がした。
仕事って、こんなに時間も労力も費やすものなんだから、
望む未来へ進んでいけるものでないと、やってられません。
自分の人生を無駄遣いしたくないですもんね。
今はこうして言葉にできるけれど、
退職を決めた時、私は、ここまで気づいてなくて
勢いで、しんどいところから早く抜け出たくて
辞める選択をしました。
でもね、同じなんです。
辞めたところで、望む人生に向かっていなければ
いつまでも悶々としたまま。結局しんどい。
私は自分が本当に望む人生が掴みきれないままで、
辞めた後も空回りして悶々とする時間が長かったです。
いろんな生き方をしている人がいます。
今はそれを簡単にみることができます。
でも、それは他者の生き方。
自分が望む人生・生き方は自分の中にしかありません。
辞めるのがいいのか、辞めないのがいいのか、
それは、その人が何を望んでいるか、何をして生きたいか、
何が一番合っているのか、次第。
本当は教員に向いているのに、辞めてしまうことがあってはならないし、
本当は別のところの方が力を発揮できるのに、自分をすり減らして続けているのもあってはならない。
自分にちゃんと向き合ってから、決断することをおすすめします!
勢いも大事な時代です。
ただ、軸足をしっかり置いた上で、勢いに乗っかれたほうがいい。
安定とスピードの両方でいきたいですよね!!
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