見出し画像

創作一枚絵が出来るまで

 どうもこんにちわ。
 のほほんファンタジー絵描きです(笑)。
 お絵描きブランク明け以降、主にファンタジーを好き勝手描いておりますが、こんな私にも、たまに「一枚の絵を仕上げていく経緯が知りたい」なんて質問が来ます。今回はそれに、『ある旅の夜』を例にお答えしましょう。
 有料記事ゾーンまで見て下さった方には、最後にフルサイズの線画(透過PNG)を置いておりますので、よろしければ塗り絵にどうぞ!


絵の発想はどこから?

 まず、絵のイメージが浮かばないことには描けませんね。 
 これはもう、かなり自然にお任せです。仕事で描く場合は目的がはっきりしているので、ご依頼に沿うだけですが、趣味で描いてる創作絵は、そういった制約もありません。なので全くもって風任せ。
 と、せっかく記事を読みに来て下さったところで、のっけからテキトーすぎる答えなのも何なので、もう少し建設的なことを言うと、例えば季節のイベントなんかは、浮かびやすいです。そのイベントのイメージを思い浮かべて行けば、ある程度のシチュエーションや構図が、降りてきやすいです。

 ところでイベント絵の位置付けですが、描ければ楽しいけれど、無理はしないことにしています。育児家事仕事その他色々、日々の生活があるし、趣味で描いている絵よりは、リアルでやるイベントの方が重要です。ただね、どうしても描きたければ、無理にでも手が動いて描きます。そういう時はもう、何が何でも期日までに上げてやるのだー!!という気合いで、家事仕事の合間、子供が寝静まった後など、出来る限りの速度で黙々と描き進めるんです。それじゃ仕事と一緒じゃんって感じだけど、たまにそうなるくらいには、描くことが好きなんですよ(笑)。

 あとは、ブランク明けにお絵描きトレーニングに使っていた、pixivSketchでのラクガキから昇格することもあります。pixivSketchは、レイヤー10枚までだし、機能はシンプルですが、これがちょい描きにちょうどいい。日々のお題もあるので、そこで描いたものもあるし、トレーニングが落ち着いてからは、いきなり降ってきたアイデアを走り描きしたりするのによく使っています。

『一戦』での例。

ラフを描きながら正式な構図を決めていく

 使用ソフトはPhotoshop。ちゃんとした一枚絵を描こうと思った時点で、こちらで描き始めます。Photoshopで描く場合は、基本的に印刷まですることを考えて、300〜350dpi、A4サイズで設定することが多いです。この大きさにしておくと、のちに予想外の印刷案件だったり、アイテムに使いたい時なども、概ねそのまま使えるので安心です。
 元がアナログ描きなので、せっかくデジタルになっても何となく、線の色分けとかしないで、鉛筆モードでザクザク描いちゃいます。
 この段階では、実はそれほど、パースだったり、細かいところは気にしていません。まずはイメージを投影できそうか、とにかく頭の中にあるのと、実際手で描き出してみるのとはまた違うので、その齟齬を確認して埋めていく感じです。なのでこの段階は、ほとんどインスピレーションのままに描いています。最初から細かい部分を気にしちゃうと、整然としすぎる部分もあるので、絵の勢いを大事にしています。

『ある旅の夜』のラフ

 それから、全体を確認して、細かい部分を詰めていきます。
 この絵では、ここでやっとパースを確認しています。でも、よく見るとフリーハンドだし、そんなに厳密でもありません(笑)。自分の出身は空間デザインコースだったので、パースの心得もあるし、建築物がバックの時はもうちょっと厳密に線を引いて気にしますが、写真ではないので、絵の雰囲気がキチッと出来てればいいと、個人的には考えています。

 ペン入れしながら微調整して、最終的な部分まで決めていきますが、そこはデジタルの恩恵にあやかり、ペンを入れて塗りが始まってからでも、納得いかない箇所が見つかったら直していきます。ポイントとしては、時々、絵を離た場所から見ることなんですが、そこもまたデジタルの機能の便利なところで、自分が絵から遠ざからなくても、縮小をかけて同じような効果が得られます。そんなこんなで座ったままで済んでしまうので、運動不足に拍車がかかりますね(笑)。
 これが、完成後の絵から取り出した最終の線画のレイヤーです。

ここから先は

1,723字 / 7画像

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?