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#17 投資を論理で考える
資産形成ステップ17
既に内容に突入していますが、この原点となる考え方を上げて、そこから筆者が考える投資の最適化について説明していきます。
根本として考慮しているのは平均回帰性と効率的市場仮説、そしてランダムウォーク理論です。
これらの理論に加えて、未来予測の精度の低さを示すデータも重要な要素です。この前提に基づいて、私が考える投資の最適化について解説します。
基本的な理論の紹介
平均回帰性
株式のパフォーマンスは各年で変動するが長期で見ると平均に回帰する傾向がある
効率的市場仮説
過去、現在、未来の情報はすでに株価に反映されている
インターネットの発達により、情報格差がほとんど消滅している現代では、特定の人物やシステムが市場を上回る利益を得ることは困難 (インサイダー取引は違法であり、これを打ち破る手段ではない)
ランダムウォーク理論
株価の動きはランダムであり、予測はほぼ不可能
ランダムな動きは正規分布に近い性質を持つ
未来予測の精度の低さ
市場平均を上回るファンドは長期的には少数である
優れた成績を収めたファンドが次の年も優れた成績を維持する相関性は低く、好成績を継続できるファンドは少数である
リターンが良かったファンドも単なる運によって好成績を上げた可能性があり、数年程度の成績だけでは優秀なファンドであるとは言えない、そのため優秀なファンドを見つけることは非常に困難
筆者の最適化戦略
これらの理論とデータから導き出される結論は以下の通りです。
「自分で可能な限りの余剰資金を可能な限り早く投資し、可能な限り長い時間を市場で運用する」
この見解に基づき、以下のポイントを重視します:
インデックスファンドの選択
経費率が低い(0.2%以下)
長期的なリターンが期待できる主要なインデックスファンド
投資先の選定
平均リターンと標準偏差データから、米国市場が基本、具体的にはS&P500や米国オールストック、オールカントリー(米国株比率50-60%程度)を中心に投資
リスク許容度により、NASDAQにも一部資金を投入することを検討
この戦略は一見すると初心者向けと思われるかもしれませんが、投資を適切に学んだ方であれば、この考えを明確に否定することは難しいはずです。
これは多くの優れた研究者や学者によるデータに基づいた方法論であり、
実用に適したものになります。
最後に
今後、この論理が修正される可能性もありますが、その影響はおそらく限定的と考えられます。
そのため現在の研究結果が大きく覆らない限り、この論理を根本から反証することは困難です。またこの結論はインデックス投資を推奨するものであり、リスクの少ない賢明な選択肢と言えます。
さらに詳しく学びたい方は、
チャールズ・エリスの『敗者のゲーム』をお勧めします。
私がこの結論に至ったのはこの本との出会いのおかげです。
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