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#24 投資の終着点

資産形成ステップ24
これまでの説明を踏まえ、筆者の投資に関する結論をまとめます。
まず投資においては可能な限りの余剰資金をできるだけ早く市場に投入し、長期(20年以上)にわたって運用することが基本です。
効率的市場仮説を参考にタイミングを図ることは不可能なのでやりません。

投資対象の選定

投資商品は基本が株式でインデックス投資をします。
買う商品は経費率が0.2%以下のインデックスファンドが理想的です。
基本的には米国市場を対象とし、具体的にはS&P500、全米株式、あるいは全世界株式を選びます。
そしてリスクが取れてリターンを求める人はNASDAQ100を投資先に含めることも可能です。

リターンのシミュレーション

投資のパフォーマンスは平均リターンを基礎として考えます。
長期運用をしっかりするためにも事前に人生のお金のシミュレーションを行っておくことも重要です。
リスクの大きさは選んだS&P500などの指標の平均リターンと標準偏差の値を参考にし、それぞれの商品の割合を変えることでカスタマイズできます。
例:商品A 平均リターン10% 標準偏差 20% 投資割合50%
       商品B  平均リターン5%   標準偏差 18% 投資割合50%
  =資産(商品A+商品B)  平均リターン7.5%   標準偏差 19%

資産の変動に耐える自信がない場合は、ドル建て保険や米国債を利用して資産の変動幅を抑える方法もあります。

暴落に対する考え方

重要なポイントとして暴落の事前予測は不可能です。
その上で仮に暴落がきたとしても、長期的にみれば株式のパフォーマンスは平均リターンに収束する可能性が高いとされています。
またこれまでの歴史を見ても、暴落は気にせず長期保有が結果的に正解となってきているので、今後もこの論理は崩れない可能性が高いと言えます。
以上のことから状況によっての売却などの行動が必要か?など
を考える必要はありません。
ましてやお粗末なメディアの報道に流されて焦る必要もありません。
ただ単に自信をもって持ち続けることが重要になります。

投資の方針

我々はただ単に正しい商品を購入し、継続保有し、自己都合で売りたいときまで保有し続け、売るべき時がきたら必要な分だけを現金化すればよいのです。
この方針を守るためには、繰り返しですが他人やメディアの意見に流されないことが重要です。そしてそれを達成するためには強い意志ではなく、正確な知識に基づく自信が必要です。この記事が皆さんの知識の助けとなり、人生がより良くなることを願っています。

データの裏付け

直近236年のデータから、S&P500の年間リターンの発生回数をパフォーマンス毎に集計した結果は以下の通りです:

  • 平均リターン:5.57%

  • 中央値:5.50%

  • 標準偏差:18.64%

筆者作成:S&P500の年リターンと発生回数

この結果からリターンが正規分布に近い可能性が高いといえます。
そして正規分布を仮定した場合:

  • 68.2%の確率で、年間リターンは-13.07%~+24.21%の範囲内

  • 95.4%の確率で、年間リターンは-31.71%~+42.85%の範囲内

これを確認すると、投資による精神面への負担の大きさが少しはイメージしやすいのではないでしょうか。
これを見て、下落に耐える自信がない人は、一部資金を国債に投入することが現実的な選択肢となります。

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