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カイカEDH紹介

#マジック記事を書いてみよう 企画を機に、現在使用しているデッキの紹介記事を書いてみました。

デッキコンセプト

「《風の憤怒、カイカ》で勝つ」

私はジェスカイというカラーリング、とりわけカイカというクリーチャーが好きだ。カイカで勝ちたい。
しかし、ジェスカイカラーには《無限のエルシャ》や《三度の再誕、ジェスカ》+《オジュタイの龍語り、イーシャイ》といったポテンシャルの高い統率者がいる。故に単純にカイカと相性と良いカードを採用しているだけでは統率者の差で力不足になってしまう。
なので、カイカとの相性に拘りすぎずに強力なカードで脇を固め、99枚でカイカを勝利に担ぎ上げることを意識した構築にしている。

全てはカイカで勝つために。

勝利コンボ

ブリーチコンボ

このデッキの想定される勝利コンボは《死の国からの脱出》によるブリーチコンボほぼ一択。それも《思考停止》で対戦相手全員のライブラリーを空にしてライブラリーアウトで勝つ、純正のブリーチコンボで勝つことを想定している。
多くのデッキがブリーチコンボを、リソースを増やし本命のコンボを通すために使うのに対し、このデッキは主たる勝利コンボに据えているのには理由がある。

一般に、ブリーチコンボから発展するコンボとして有名なものと言ったら何であろう? おそらくほとんどの人はデモコンタッサと答えると思う。
デモコンタッサはcEDH環境を定義する強力コンボだ。3マナあればその場で勝利が確定するという手軽さと確実性は他に類を見ない。ブリーチコンボ関係なく突然揃って勝つこともままある。
では、ジェスカイカラーにデモコンタッサに比肩する2枚コンボがあるかというと、残念ながら存在しない。そもそも黒を含まないのでどうしてもサーチに癖があり、単純な2枚コンボですら揃いにくい。
統率者込みでの3枚コンボですら実用的なものがあるかとなるとかなり怪しい。基本的に2枚コンボだと無限マナになるのだが、カイカは無限マナで勝てる統率者ではない。

無限マナで勝てる統率者の例

《等時の王笏》+《劇的な逆転》で無限トークンにしたところで、その場で勝つには《ゴブリンの砲撃》、あるいは《師範の占い独楽》か《頭蓋骨絞め》が必要になる。カイカとの相性の良さは魅力的だが、勝ちを念頭に置いた時に事実上の3枚コンボであることは頂けない。

これらの事情から、ブリーチコンボから繋がる勝利コンボを採用したところで、ゲーム中にそれらを引いて勝利に繋がることがないと判断して採用を見送っている。結果として、ブリーチコンボによるライブラリーアウトがこのデッキほぼ唯一の勝ち手段となった。

ライブラリーアウトを勝ち筋に据えるデッキが警戒しないといけないものは、エルドラージタイタンと《運命のきずな》になる。

ライブラリーアウトの天敵(1名欠席)
ライブラリーアウトを狙うと無限ターンに入られる。

エルドラージタイタンについては《魂標ランタン》で対処する。《思考停止》によってエルドラージタイタンが墓地に落ちて能力が誘発した場合、自ら《思考停止》を打ち消して再度墓地から《思考停止》を唱えることで、エルドラージタイタンの誘発型能力の上から切削を続けることができる。相手のライブラリーが全て墓地に落ちた状態で《魂標ランタン》を起動することで、タイタンごと相手の墓地を一掃できる。

非常に頼もしい1枚

《運命のきずな》はこの対処が不可能なため、《Wheel of Fortune》で強引にライブラリーアウトさせる。そのため、ブリーチコンボに入っても自分のライブラリーを無計画に削りすぎてはならない。

このデッキに狭義の無限ループは入っていない。後述の未来独楽ですらライブラリーの枚数という限界がある。このデッキが形成する全てのループは不可逆なリソース変換を繰り返す。ライブラリーと墓地の枚数から稼げるストーム数を計算してフィニッシュに走る必要がある。ブリーチコンボに突入しても一向にラクにならない。なぜただ勝つだけのためにこんなことを……を思う方はデモコンタッサを握ることを勧める。こっちはカイカで勝ちたい話をしている。

本当に強い。

未来独楽

《師範の占い独楽》とライブラリートップを唱えられるようにする能力と何らかの方法によるコスト軽減による無限ドロー&無限キャスト(ライブラリーの枚数まで)。
カイカがマナ生成能力でコスト軽減を担えるため、《師範の占い独楽》とライブラリートップを唱えられるようにする能力で成立する、このデッキ唯一の現実的な統率者込みでの3枚コンボ。

未来独楽するならこちらの方が良い説はある。

ブリーチコンボがライブラリー3枚を1ストームに変換するのに対して、こちらは1枚で1ストーム稼げるので、安全を取るならブリーチコンボからこちらを経由してストームを確殺圏に持っていく。なのでやはりブリーチコンボに入っても無計画にライブラリーを削ってはならない。
先にこちらが決まっても特に他に勝ち手段はないので結局ブリーチコンボに移行する。

不採用コンボ

逆転棒

無限有色マナ。カイカを出すと無限トークン。先に述べた通り、カイカは無限マナで勝てる統率者でもなく、逆転棒だけでは無限トークンになるだけで、勝つにはもう1ターンかもう1枚必要になるので現在は不採用。

呪文探求者コンボ

呪文探求者からブリーチコンボのパーツを集めてくるコンボ。メインコンボがブリーチコンボなため、採用するものと考えていた。
しかしコンボパーツを見ると

《呪文探求者》:強い。
《儚い存在》:有用な対象が《呪文探求者》と《波止場の恐喝者》しかなく、正直使い所が少なすぎる。
《最後の賭け》:強い場面では強いが、いつでも使える性能はしていない。明らかに強さにムラがある。

と、単体で仕事をし得ると言えるか微妙なものが多かった。
加えて、起点となる《呪文探求者》がクリーチャーというジェスカイが最もサーチを苦手とするカードタイプということもあり、現在は不採用としている。

採用カード解説

以降ほぼ100枚解説です。

クリーチャー

近年のクリーチャーの質の上昇は目覚ましい。エルシャのようなクリーチャーの採用数を抑える積極的な理由がない限り、非クリーチャー呪文を重視するデッキであっても採用したくなるクリーチャーが間違いなく多くなっている。

《エスパーの歩哨》
強いことしか書いてない。カイカは特に手札が欲しいので、「ドロー」と書いてあるこのカードは特に採用順位が上がる。

《堂々たる撤廃者》
対話拒否カードの中でも最高級の1枚。起動型能力まで封じるのが極めて強力。魂力やサイクリングくらいでしか対抗できず、決定力は高い。
置くと下家に嫌な顔をされる。

《オグマの文書管理人》
新戦力。最初はサーチへの圧力がより強い《エイヴンの思考検閲者》に劣ると考えていた。
しかし、思考検閲者が実質的な打ち消しとして(-1,-1,0,0)交換をしていたのに対し、文書管理人は(1,1,0,0)交換に出来ている点が優秀に感じる。
サーチを封じてはいないので、サーチをしたいプレイヤーの除去を誘い過ぎず場持ちも悪くない。
フェッチを封じたせいで1名の展開が遅れて、止めるプレイヤーが不足して走りきられる、コンボを止める札を探すためのサーチが撃てなくて止められない、といったことがない点も評価。

《幻影の像》
8割方《波止場の恐喝者》として出てきますが、場合によってはティムナやクラムなどのドローが強いカードに化けます。
除去されやすいので基本的にはEtB能力持ちに化ける。

《金粉のドレイク》
ティムナやクラムといったアドバンテージエンジンと交換することが多め。厄介な統率者対策はもちろん、普通に変則的な除去としても使えます。
《幻影の像》についても言えますが、クリーチャーの質の上昇に伴って徐々に強くなっていると感じます。

《帳簿裂き》
実質クラム。各フォーマットで人気で絶賛高騰中。強いには強いが、その価格には統率者戦以外での評価も多分に含まれているので、今から買う場合に価格に見合った満足度があるかは正直疑問です。でも強い。

《波止場の恐喝者》
統率者戦最強格の1枚。この存在が統率者戦を変えた。
《波止場の恐喝者》への対策もまた《波止場の恐喝者》だから本当に強い。

《イーオスのレインジャー長》
対話拒否カードの2枚目。自分のコンボを通すのにも、相手のコンボを止めるのにも使えるという意味では使用感は《沈黙》に近い。
サーチ先が《エスパーの歩哨》しかなくても採用レベル。

《イリシッドの学者、グラジラックス》
青いティムナ。いや、冗談ではなく。
《波止場の恐喝者》やコピー先として有能なカードが見える《幻影の像》で攻撃した場合、ブロックして手札に戻させるかブロックせずに手札を引かせるかの選択を迫ることができる点はティムナ以上。

《語りの神、ビルギ / 豊潤の角杯、ハーンフェル》
表はカイカ代理、裏は擬似的な《未来予知》。
ハーンフェルを使った未来独楽は、状況によっては捲れ次第で繋がるかが変わってしまうので、省略できなかったり、最悪勝てないのが難点。
しかし両面ともに未来独楽のパーツになる柔軟性は魅力的。

《無限のエルシャ》
このデッキの隠れ統率者。ダブルマスターズ2022でnonFoilが収録されました。
相手からしたら下手するとカイカよりプレッシャーがかかるし、何でこっちが統率者じゃないんだという至極尤もな疑問が湧くかも知れませんが、俺はカイカで勝ちたいんだ。
性能としては特に言うことはありません。とても強いです。

ソーサリー・インスタント

ドロー

《ギタクシア派の調査》
0マナ1ドローに何故か前方確認のおまけまでついた。
「初期ライフ−2 デッキサイズ−1」と書いてある、デッキに入れるヴァンガードカードのようなもの。
チューターで持ってきたカードを即座に手札に加える、睨み合いになった時に相手の手札を覗く、カイカ着地のターンに唱えてスピリット・トークンを増やす等、デッキの潤滑油として申し分ない働きをしてくれる。

《渦まく知識》
ドローカードとしては《Ancestral Recall》の次に強い。つまりEDHにおいて一番強い。フェッチがあると宇宙。

《思案》
渦まく知識の次に強い。4枚目のチャンスがあるという意味では、特定のカードを探す効率は《Ancestral Recall》をも上回る。

《意外な授かり物》
《Wheel of Fortune》
代表的な7ドロー。ブリーチコンボで、相手のライブラリーを空にしてこれを唱えてそのターン中に勝つというフィニッシュにも使う。
これら自身がブリーチコンボのパーツになることもある。

《繰り返すひらめき》
カイカのマナ生成能力だからこそ許される重量級大規模ドローカード。1回解決するだけで「ヤベェな」って思う量引くのに、反復でディスカードしそうな手札枚数までいくので大変健康に良い。

サーチ

《ギャンブル》
過信するといざという時に裏切られるが、そもそも存在しなかったはずのチャンスに挑戦できるという時点で十分ペイしてると思う。
スピリットから出した赤マナだけで唱えられるのは評価ポイント。

《神秘の教示者》
デッキの実に1/3にアクセスできる。
無難に打ち消し、必要に応じて除去、《繰り返すひらめき》や《ジェスカの意思》でリソース稼ぎと柔軟。
《直観》や《悟りの教示者》等の他のサーチを経由すればこのデッキが出来ることのほとんどに繋げることが出来る。

《悟りの教示者》
序盤は《太陽の指輪》や《魔力の墓所》でマナ加速、中盤以降は《頭蓋骨絞め》や《偵察任務》でアドバンテージを稼ぐ。状況次第で《死の国からの脱出》や《師範の占い独楽》といったコンボパーツに繋いで勝ちにいく。

《直観》
《死の国からの脱出》+《セヴィンの再利用》+《ライオンの瞳のダイアモンド》or《思考停止》のハッピーセットで勝ちにいく。
墓地に余裕がある時は《ライオンの瞳のダイアモンド》、マナに余裕があれば《思考停止》の方が良いケースが多い。どちらも余裕がなければ《ライオンの瞳のダイアモンド》から。

《交錯の混乱》
カードとしてはカウンターに分類されるだろうが、事実上のサーチカードとして使われているため、こちらで紹介。
マナが欲しければ《波止場の恐喝者》。コンボに走るなら《堂々たる撤廃者》や《死の国からの脱出》、《思考停止》。除去なら《サイクロンの裂け目》等にアクセスでき、本当に非常時にはカウンターとして使えないこともないのが絶妙。

打ち消し

《否定の契約》
非常に分かりやすい0マナカウンター。
ほとんどの場合はコンボ決めるバックアップに使われる。
《死の国からの脱出》が通ると最強のカウンターに化ける。
マナ生成が得意なので比較的支払いに余裕がある点も、このデッキにフィットしている。

《意志の力》
《否定の力》
ピッチスペル2種。
カイカは手札枚数が厳しくなりやすいので極力撃ちたくないが、負けるよりはマシなので採用。
手札枚数が厳しいこともあって、《否定の力》の素撃ちしやすいコストには非常に助けられる。

《精神的つまづき》
1マナ呪文しか対象に取れないが、ピッチカウンターには違いないので採用。

《激情の後見》
統率者ピッチ。この存在+《イーオスのレインジャー長》の存在で、クリーチャーの価値が相当上がっていると感じる。

《偏向はたき》
カウンターではないが実態はほとんどカウンターのようなカードなのでここに分類。
ピッチであることを抜きにしても、その効果が他に例を見ないレベルで汎用性が高い。
「このカード/能力は対象を取るか」がカードの評価項目に加わるほどには影響があるという意味では、「このドローは強制か否か」が重要な意味を持つに至った《船殻破り》に近い影響力を持つ。

《狼狽の嵐》
《唱え損ね》
ソーサリーとインスタントのみを狙い撃つカウンター。
《むかつき》《深淵への覗き込み》といった大量ドロー呪文を通して勝つデッキが依然として多いため、ガードを下げられない。

《白鳥の歌》
安心感最高のカウンター。《死の国からの脱出》まで打ち消せる。
《鳥・トークン》を与えてはしまうが、カイカであればさほど問題にならない。

《断れない提案》
《白鳥の歌》に次ぐ安心カウンター枠。
宝物を与えることが本当に稀に致命的なデメリットになる以外は申し分なし。
場合によっては自分の呪文に唱えてマナ加速に使ったりする。

《払拭》
インスタントには強力なカードが多い。それへの対処として。

《赤霊破》
《紅蓮破》
カウンターへのカウンター。《リスティックの研究》等への除去としても。

除去

《剣を鍬に》
シンプル・イズ・ベストなクリーチャー除去。

《蒸気の連鎖》
クリーチャー以外もいける除去。
青いのでたまに《赤霊破》《紅蓮破》を吸う以外は優秀。
自分のマナファクトを土地を割りながら戻して再展開してマナ加速するテクニックは、マナファクトを唱えることでのマナ加速が強いカイカで押さえておきたい。

《錬金術師の挽回》
自分に撃つ分には蒸気の連鎖、1マナ足すと相手にも撃てるという柔軟性が非常に嬉しい。
最近分散におまけがついた亜種が増えてきている。これもその1枚。
切除してもマナ総量は依然1なので、稀に《精神的つまづき》を喰らう。

《断絶》
フリースペルのクリーチャーバウンス。
カイカの場合、マナが増える。
自分の《波止場の恐喝者》を戻す率の高さよ…

《サイクロンの裂け目》
カイカの場合、超過が現実的に狙えるのでかなり強い。
自分のパーマネントを戻せないことが最大の欠点。

《削剥》
《再造形》
クリーチャーとアーティファクト除去。
多くのスタックスピースの除去として優秀。
《再造形》はトークンを渡す代わりにクリーチャーのサイズを問わないし再利用も許さない。その分、青いので《赤霊破》《紅蓮破》を喰らってしまうことと、《削剥》はカイカのトークンからのマナだけで唱えられる点での差別化がされている。
また、細かい話ではあるが《偏向はたき》耐性も違い、アーティファクトを対象にしている《削剥》は《偏向はたき》されてもクリーチャーに飛ばないが、《再造形》はクリーチャーに飛ぶという点も異なる。

《汚損破》
アーティファクト全体除去。赤いのでカイカのトークンからのマナだけで唱えられる。

《沈黙》
勝ちたい時と勝たせたくない時に使う。

《思考停止》
コンボの時以外は相手のチューター邪魔するくらいしか役目ないけど、ブリーチコンボが強すぎるので入っています。

《セヴィンの再利用》
このカラーリングがブリーチコンボ最強である所以。
直観絡めて確定ブリーチが可能。手札に来たら適当にフェッチでも釣って加速に使うことになりそう。

《ジェスカの意志》
半分ドロー枠。
マナ加速と疑似ドローを1枚で出来て弱い訳がない。
出るマナがカイカと被っている以外強い。

アーティファクト

マナファクト

《太陽の指輪》
《魔力の墓所》
《魔力の櫃》
《厳かなモノリス》
《モックス・ダイアモンド》
《金属モックス》
《オパールのモックス》
《水蓮の花びら》
《ライオンの瞳のダイアモンド》
設置マナより生成マナが多いマナファクト。デッキの出力を最大限にしたいので全部採用。《厳かなモノリス》は採用しない例も散見するが、マナを貯めるタイミングを選べるのが強いと感じたので採用。

《秘儀の印鑑》
《アゾリウスの印鑑》
《イゼットの印鑑》
《発展のタリスマン》
《独創のタリスマン》
《友なる石》
2マナで色マナが1つ出る、アンタップインのマナファクト。
印鑑は最序盤には出したターンはマナが出ないこともあるが、無色マナをフィルターしてカイカ高速降臨に貢献するため採用。

《師範の占い独楽》
コンボパーツにして便利なユーティリティーカード。

《頭蓋骨絞め》
トークンに装備して異常なドローを齎すカード。

《魂標ランタン》
墓地対策に。
何故か対戦相手だけを、しかも全員分吹き飛ばす。
起動コストが追放でなく生け贄なので、ブリーチコンボで使う可能性のあるパーツながら温存する必要がない。
最悪ドローになるので腐る場面がほとんどない。
と異常なまでに使い勝手が良い。個人的な超オススメカード。

エンチャント

《死の国からの脱出》
ブリーチコンボの中核。
《波止場の恐喝者》と並び、cEDHを定義し得るカード。
カイカのトークンからのマナで唱えられるというどうでも良い特技を持つ。

《リスティックの研究》
《Mystic Remora》
相手の呪文キャストに反応してドローを齎してくれるカード。
とりあえずチェイン系に対して劇的に刺さる。
そうでなくても序盤に設置するだけで、ゲーム中多大なアドバンテージを齎す。

《偵察任務》
サイクリング付き《沿岸の海賊行為》。トークンが並ぶ都合上、《沿岸の海賊行為》系能力は強いのだが、4マナという重さとクリーチャーが並んでいない状況では何もしないという点を加味して、最悪でもサイクリングでカードを探しに行けるこのカードを採用。
《タッサの二叉槍》でも良いが、元よりアーティファクトへのマークが厳しいフォーマットで、あえてアーティファクトを採用することもないと考え不採用。

《激しい叱責》
一見カイカのマナ能力が使えなくなるので相性が悪そうに見えますが、そもそもこのカードと相性の良いクリーチャー統率者なんてほとんどいないので気にしないで良いです。
上家のエンドに撃つことで、厄介なクリーチャーがすべて能力を失った状態でターンが回ってきます。スタックス系デッキを相手にしている場合、事実上のインスタント2マナで撃てるラスゴとほぼ同等です。
ETB能力持ちが着地する前に着地させられればETBまで不発にできるので、《波止場の恐喝者》に対する一定の回答になります。
上家のエンドに唱えた場合、《イーオスのレインジャー長》をほぼ完全に無力化できる点も明確に強いです。
何よりとりあえず付いている1ドローのおかげで、最低限サイクリングのような使い方ができて腐りづらいです。

土地

フェッチランド
黒緑以外の9種全て。基本土地を絞っているので《虹色の眺望》は不採用。

デュアルランド
3種全て。

ショックランド
クラウドランド
青の絡むものだけ。

キャノピーランド
青赤のみ。

《統率の塔》
《真鍮の都》
《マナの合流点》
《産業の塔》
《宝石の洞窟》
5色土地はこの5種を採用。

《天上都市、大田原》
堂々たる撤廃者に対して使える除去として。

《古えの墳墓》
2マナ出る土地は偉大。

《ウルザの物語》
《頭蓋骨絞め》をサーチできる土地。《師範の占い独楽》や《ライオンの瞳のダイアモンド》なども探せるのは非常に便利。

《平地》1枚
《島》2枚
《山》1枚
《平地》はひまわり、《島》はヴェネツィア、《山》は富士山。
このこだわりのために、赤マナはカイカが潤沢に生成できるにも関わらず《山》を採用している。

運用

キープ基準

カイカ最速キャストは一切考慮する必要がないです。
別に出てもカードアドバンテージに直結する統率者ではないので。
むしろドローエンジンないしはドローエンジンへのアクセス手段を優先します。それか打消しなど。

立ち回り

ミッドレンジ系と考えて動きます。
最速の仕掛けはそうそうできないので、早いデッキの電撃戦を警戒しつつアドバンテージ源の確保に動きます。
ただしコントロール系ほど継続的なアドバンテージ獲得能力がある訳ではないので、卓内で優位を築いたらそのまま勝ちます。

留意点

基本的な点は通常のEDHのデッキとほとんど変わりません。
敢えて挙げるとするなら、カイカを全力で守りすぎない、ということです。
極言するとこのデッキはメインデッキ99枚で勝てます。カイカはあくまでもマナを出しデッキの動きを後押しする、触媒のような働きを果たします。
カイカへの除去が飛んでも、後に勝負が決まってしまうカードが唱えられる可能性を考慮し、打消しを使わずにそのまま除去されることを選ぶケースもあります。

最後に

《風の憤怒、カイカ》はジェスカイらしさを体現した、非常に魅力的な統率者です。
私はカイカの強さを追求することを通して、カイカの魅力を表現しようとしています。
他にも、カイカには様々な側面があり、《風の憤怒、カイカ》統率者Discordサーバー、KFC(Kykar Fan Club)ではそれらについても話せます。
《風の憤怒、カイカ》にご興味ある方は是非参加してみてください。

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