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「介護離職」企業に求められる役割

我が国では、すでに年間約9万名の介護離職者がいるこということが言われています。これは、今後ますます増えていくことが予想されます。
2025年には、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる、所謂「2025年問題」が訪れますので、介護が必要になる人が増えることは想像に難くありません。

そこで、今、介護離職防止策に力を注ぐ企業が増えてきています。

育児休暇(休業)の取得のように、今度は介護休暇(休業)の取得も促進していこうという流れです。

特にこの問題には、以下のような特徴があります。
家族の介護に直面する可能性が高まるのは、70代以上の親を持つ4〜50代以上の方。ちょうどこの年代は、企業の中で中核を担う存在であることが多く、そのような貴重な人材が介護を理由に退職してしまうことは、企業にとって大変大きな損失となります。

さて、このような動きのなか、企業の人事担当者が頭を悩ませているのが、「この介護離職問題に企業は何をどこまで支援すべきなのか」ということです。
育児との大きな違いは、先が見えにくく、長期間に及ぶということ。
介護にかかる平均期間は4年7ヶ月というデータがありますが、なかには10年以上介護を担うケースも少なくありません。

では、この期間にどう向き合うか?

基本的には当事者個人の自助努力が必要であると考えています。
介護はあくまで個々の家族間の問題。
ですが、それは決して家族だけでどうにかすべきということではありません。
介護保険制度による介護サービスなど、社会資源を有効活用することが大切です。

「地域包括支援システム」ということが言われていますが、本当の意味で、地域社会で協力していくことが求められています。

しかしながら、そのためには、介護が必要な家族の状況に合わせて、適宜、介護事業所やケアマネジャーとの連絡調整等が必要になります。
そうやって、介護をしていく態勢を整えるのですが、そこには、勤める企業、職場の理解、協力が必要不可欠なのです。

つまり、企業側に求められることは、「仕事と介護を両立するための態勢作り」を支援することであると言えるのではないでしょうか。

具体的には、介護休暇(休業)の制度とその使い方を周知させ、活用を促進すること。そして、実際に活用しやすいような風土を醸成することが必要です。

ですが、この「風土の醸成」というのが、なかなかに大変。
一朝一夕にできることではありませんが、介護の大変さやその個別性の高さ、認知症や高齢者の特性、介護保険制度や休業制度の理解、そして「いずれ誰しもに訪れる可能性がある」ということ、このような「介護にかかる知識を学ぶ機会を提供すること」から始めてみてはいかがでしょうか。

「介護」や「終活」の情報を堅く、重苦しくなく伝えています! その他、「仕事と介護の両立」や「介護職員のキャリア支援」に取り組んでいます。