[RFID UHF]複数のRFIDタグを比較してみる。

RFIDタグにはいくつか種類があります。
今回は、複数種類のRFIDタグの読み取りを比べてみた感想になります。
読み取りのリーダーには以前の記事でも扱ったM6E-NANOとアンテナ使用しました。
読み取りはアンテナによって変化すると思われます。
今回は上記の読み取り環境で比較を行っています。
読み取りのメモリサイズは比較していませんので、そちらは各リンクサイトを確認してください。

今回使用したRDIFタグ

通常タグ(金属、水分がタグの側にあると使用できない)
・WRL-14147 (Sparkfunより)
・H3 Squig ALN-9610-FWRW (エイリアンテクノロジーより)
・1530ラベル (TOPPAN FORMSより)
・0880ラベル (TOPPAN FORMSより) [積層タイプ]

金属対応タグ(金属がそばにあっても使用できる)
・Silverine Blade (RFID Roomより)
・JI-9020 (エイリアンテクノロジーより)

[通常タグ]

・WRL-14147 (Sparkfunより)

M6E-nanoを購入できるSparkfunのサイトで販売しているもの。
これを基準に他のタグと比較していきます。

画像1

サイズ
幅:10mm
長さ:70mm
厚み:0.01mmほど。非常に薄い。

厚みが非常に薄いです。
そのため、曲面に対しても使用できます。

重ねた場合について
読み取り精度についてはアンテナの使用が大きく影響していると思いますが、1.2毎程度の少ない枚数であれば重ねた状態でも読み取りができました。

読み取り角度について
これもアンテナの使用が大きく影響していると思いますが、アンテナにたいして30度ほど読み取りが困難な角度がありました。

・H3 Squig ALN-9610-FWRW (エイリアンテクノロジーより)

画像2

サイズ
幅:13.4mm
長さ:47.5mm
厚み:0.01mmほど。非常に薄い。

WRL-14147 よりも少し小さめのものになります。
そのため、少しだけ、読み取り感度がWRL-14147に比べて弱いです。
小さいのでより小型の設置面が選択できます。

重ねた場合について
WRL-14147同様、1.2毎程度の少ない枚数であれば重ねた状態でも読み取りができました。

読み取り角度について
これもWRL-14147同様、アンテナにたいして30度ほど読み取りが困難な角度がありました。

・1530ラベル (TOPPAN FORMSより)

画像3

サイズ (参考)
幅:18mm
長さ:33mm
厚み:0.01mmほど。非常に薄い。

今回のタグの中で一番小さめのものになります。
さらに読み取り感度がWRL-14147に比べて弱いです。

重ねた場合について
WRL-14147同様、1.2毎程度の少ない枚数であれば重ねた状態でも読み取りができました。
しかし、タグそのものが小さいため、大雑把な重なりの状態などでは、アンテナの重なりが少なくてすむため、比較的読み取れます。

読み取り角度について
これもWRL-14147同様、アンテナにたいして30度ほど読み取りが困難な角度がありました。


・0880ラベル (TOPPAN FORMSより)  [積層タイプ]

画像4

サイズ (参考)
幅:28mm
長さ:85mm
厚み:0.01mmほど。非常に薄い。

今回のタグの中では、一番大きなものになります。
そのため、同じ条件下でもWRL-14147よりやや敏感に信号を拾えます。

重ねた場合について
積層タグの特徴は、重なった状態での、周囲の影響がすくないことです。
今回の読み取り環境では、5枚程度であれば、重なっていても問題なく読み取りが行えました。
今回の読み取り環境の制限によって6枚以降、読み取りの漏れが発生しますが、他のタグに比べて圧倒的に重なった状態に強いです。

読み取り角度について
読み取りが困難な角度がほぼ存在しませんでした。


ここまで通常タグについてでした。
これらのタグは金属が近くにあると、途端に読み取りが行えなくなります。
検証中では例えばキラキラ加工のされたカードに貼り付けた場合なども読み取りが行えませんでした。
キラキラ部分の素材の影響かと思われます。

こうした状況に対して有用なのが金属対応タグになります。


[通常タグ]

・Silverine Blade (RFID Roomより)

画像5

サイズ 
幅:25mm
長さ:60mm
厚み:1.2mm

幅と長さは紹介したものの中では小さめです。
しかし、スポンジ質の部分が存在するため、やや厚みがあります。

読み取りの敏感さは、1530ラベルと同じくらいで、全体の中では比較的弱めでした。
サイトでは通信距離が〜4.0m(on Metal)となっています。

重ねた場合について
1.2毎程度の少ない枚数であれば重ねた状態でも読み取りができました。
また、積層タグと混在させて重ねた場合は、4,5枚とやや枚数が多くても認識されました。

読み取り角度について
読み取りが困難な角度が若干存在します。

・JI-9020 (エイリアンテクノロジーより)

画像6

サイズ 
幅:20mm
長さ:90mm
厚み:3.0mm

ラベルタイプではなく、パネルのようなRFIDです。
幅と長さが紹介したものの中では大きいです。

読み取りの敏感さは、こちらも1530ラベルと同じくらいで、全体の中では比較的弱めでした。

重ねた場合について
実際に1つしか購入しなかったため、複数枚の検証はできていません。
Silverine Bladeと同様に積層タグと混在させて重ねた場合は、4,5枚とやや枚数が多くても認識されました。

読み取り角度について
読み取りが困難な角度が30度ほど存在します。


今回、検証したRFIDタグはどれも比較的近距離(0〜2.0mほど)で検証しました。
通信距離が4.0〜の場合でも検証できたらなと思います。
近距離通信であれば、サイズが希望サイズ未満であれば、積層タグの0880タグが一番使い勝手がよかったです。
今回は以上になります。

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