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『顧客起点で価値を捉える』

このnoteは「BtoB事業開発アドカレ 」の14日目の投稿です。
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昨日は、株式会社ログラス浅見さんの事業開発の"型"についてでした!

https://adventar.org/calendars/8896

自己紹介

事業開発アドベントカレンダー14日目担当の株式会社LabBase橋本です。
株式会社LabBase(https://labbase.co.jp/)は研究者の力を人類の力にパーパスを目指し、理系大学院生の就職サービス『LabBase就職』と理系研究者のための転職サービス『LabBase転職』を展開する企業です。
私の今までの担当業務を簡単に記載すると、LabBase就職の事業において、事業スケールのための、インサイドセールスチームの立ち上げを担当したり、マーケティング部門の責任者をしたり、そこから営業含めて、新規開拓全体をマネジメントしたりしてきました。現在は弊社の重要顧客である、エンタープライズ企業のマーケ、営業、CS組織全体をマネジメントしています。

はじめに

今回のnoteでは、サービス提供者と顧客の価値のズレを埋めていくための一例として普段やっていることをまとめてみました。
顧客の価値を高めることは、受注数の増加、継続率の上昇、プライシングを高めることにつながるので、事業成長における重要なドライバーだと思っています。
今回は、①自社のターゲットを明確にする、②顧客調査、③バリューマップという流れに沿って、ポイントをまとめます。
読みづらい部分もあるかもしれないですが、少しでも皆さんのお役に立てる部分があれば幸いです。

①自社のターゲットを明確にする

顧客の価値を探す上で、ターゲットを明確にするの
自社のターゲットユーザーを明確にする方法は、色々な方法あると思うのですが、一旦個人的に私がやっている方法を以下に記載します。

・バリュープロポジション

自社のバリュープロポジションを作る際に、色々なやり方があると思うのですが、いくつかやった中で、個人的に、シンプルでいいなと思っているのは、3C分析をもとにやっていくと言うやり方です。何人かで同時にワークをする時に複雑だとアウトプット時の粒度がぶれるので、シンプルなものを選んでいるというのもあります。
顧客が求めていて、競合が価値提供できなくて、自社の強みが活きる部分を明確にするということです。
詳しくは、才流さんの以下ページが参考になるので、ご参照ください。
https://sairu.co.jp/method/10557/
競合をどこと設定するかで顧客調査の対象が変わり、バリュープロポジションも変わるので、セグメンテーション、ターゲティングと行ったり来たりしながら、市場性があるところに設定していくのがポイントだと思っています。

・セグメンテーション

セグメンテーションの仕方は色々あると思うのですが、一番やりやすい方法はマトリックスを書いて、縦軸、横軸に重要度が高そうな因子(属性データやドメイン独自の情報)を設定する方法だと思います。
サービスをローンチするタイミングであれば、PMFを想定しているドメインがあると思いますので、特にこの作業は必要ないと思いますが、ローンチ後であれば、継続率、受注率、アポ率などの数字があると思うので、こちらをもとに分析をして、X軸とY軸を設定していきます。
(属性データの例:従業員数、売上高、上場区分、業界など)

・ターゲティング

仮説を持って因子を出した後はX軸、Y軸に一旦設定して、クロス分析をしていきます。分析する数値は継続率>受注率>アポ率で考えています。
継続率が高いセグメントは、基本的に受注率が高いですし、受注率が高いセグメントは基本的にアポ率が高いので、各企業の継続率がある程度、分かるのであれば、継続率をもとにクロス分析をしていくのが良いと思います。
クロス分析してうまく数値が出てこないことも結構あるので、セグメンテーションのタイミングで、出したいくつかの軸の掛け合わせで(できる限り全てを)アウトプットしてみて、一番筋が良さそうなものを使うのがいいと思います。下図はアウトプットのイメージになります。
サービスと市場のフィット度合いと市場の大きさの2つのポイントで優先度が高いマーケットを捉えるのがいいと思います。

セグメンテーションとターゲティングのアウトプットイメージ

②顧客調査

バリュープロポジション、セグメンテーション、ターゲティングが終わったら、優先度の高いマーケットのユーザーから順番にヒアリングをしていきます。
セグメント毎にユーザーの価値を感じるポイント(=お金を払ってもいいと思うポイント)が違うので、セグメント毎に分けて行うのがいいと思っています。
ヒアリングの際は、バリュープロポジションや過去の商談ログを基に顧客が価値を感じていそうなポイントを①解決したいと思っている課題と②それを解決している機能の2つレイヤーで競合と比較してもらうように、ヒアリングやアンケートで調査していく形になります。
個人的には、まずは①解決したいと思っている課題について網羅的に質問をしてみて、その中で、顧客が重要だと思っていそうなものをアンケートで調査していくのがやりやすかったです。
最初から、この機能使ってますか?効果実感してますかという質問をしてしまうと価値につながるポイントを見つけづらいので、まずは解決したい課題、それを解決している機能という順番で質問をしていく順番が良いと思っています。
一通りヒアリングが完了した後は、①解決したいと思っている課題と②それを解決している機能を結びつけていく形になります。
このその結びつけの作業の際に、顧客と話しながらやると紐づいている部分の整合性も取れるので、いいと思います。
特に相関が強そうなものは線、弱いけど相関があるもの(=顧客がそう感じているもの)は点線にしていきます。
簡易ですが、アウトプットをすると、下図のようなイメージになります。

顧客が解決したい課題と機能の関連性のアウトプットイメージ

③バリューマップの作成

ヒアリングを終えたら、セグメント毎にバリューマップを作成していきます。顧客の価値になっているものをY軸に並べていき、X軸に調査結果を記入していきます。平均偏差で出すのもいいと思いますし、まずは、5段階の満足度などでヒアリング(アンケート)をして、平均値をプロットしてみるといいと思います。
顧客の価値は下図のようにセグメント毎に異なるので、ターゲットとなりうる顧客群から順番に顧客にとっての重要度が高い価値から優先的に磨いていきます。機能の開発か改善をすることが多いと思いますが、項目によってはサポート内容などが価値に繋がっている場合もありますので、カスタマーサクセスのサポートの見直しなどが有効な場合もあります。

戦略は「価値」こそがすべて DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文より抜粋

最後に

『戦略は売上だけでなく、顧客の価値につながるかを考えて、設計する』
当たり前のことなのですが、売上と顧客の価値は表裏一体なので、どちらかが片手落ちでは、いい戦略にはならないと思っています。
売上起点で戦略を考えても、顧客の価値につながらないものは売れないですし、顧客の価値だけあって、売上につながらないものも戦略とは呼べないので、常に価値と売上とを行ったり来たりしながら、戦略をブラッシュアップしていくのが大事だなと思っています!
弊社では全方位で採用活動も行っていますので、ご興味ある方がいらっしゃれば、ぜひこちらをご覧ください!カジュアルにお話しましょう!
https://labbase.co.jp/recruit/
また事業開発をやっている方とも情報交換ができればと思っていますので、フォロー頂けますとありがたいです!@kazuhashi888
最後まで、お読みいただきありがとうございました!

参考図書

以下に参考図書をまとめます。

・戦略は「価値」こそがすべて  DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文

・値上げのためのマーケティング戦略




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