OSとは(文系新入社員向けIT用語説明)

前置き

私の説明は、文系新入社員向けに、漏れなくダブりなく説明することでは”ありません”。7割の精度で素早く用語を理解することを目指しています。
そのため、敢えて間違った説明をしていきます。理由は単純。IT独自の用語が多すぎるし、時代とともに意味が変わるし、どんどん増えていくため、専門家を目指すのでなければ、ざっとした本質的な理解で十分です。特に新入社員は。

3秒理解:OSを一言で言えば

人間の指示を機械(ハードウェア)に伝える仲介者です。

そのためOSは機械の事を理解するための「ドライバ」と呼ばれる操作マニュアルを暗記(ロード)している必要があります。同様に人間の指示を受け付けるための窓口(インタフェース)があります。

背景:なんで似たようなOSが沢山あるのか?

上記のように、人間の指示を機械に伝える役割があるので、機械(ハードウェア)メーカーがOSとドライバを一緒に作っていた時代があります。そのためハードウェアメーカーの数だけOSが存在していたのが一つめの理由です。

ただこの状態だと、コンピューター同士の通信をしようとした時に、お互いのOSが違うと通信できないなどの問題がありました。そこでアメリカ国防総省が今後民間にも解放する事を全体としたネットワーク技術を策定しOSとしても標準化する事でハードウェアとOSがセットじゃなくなるような動きが出てきました。(これがインターネットの始まりです)
その中でIBMという会社がパソコンの仕組みを一般公開し、だれでもIBMの仕組み通りにOSやパーツを作れば、繋がる・使える状態になりました。(IBM-AT互換機と呼ばれる)
この時にIBMが採用したのがWindowsを作ったMicrosoft社のOS(MSーDOS)です。現在沢山のパソコンメーカーがOSをWindowsにしているのはこういった理由からです。

じゃあOSは沢山ないじゃないか?っとなってしましますよね。
お金を払って買うOSはWindowsだけになってしまいましたが、
このIBMが一般公開したパソコン規格の上で動く無料OSとして作られたのがLinuxです。このLinuxと呼ばれるOSの特徴は、機械との仲介部分は管理するけど、人間との仲介部分(インタフェース側)は自由にしてね。という考えだったので、人間との仲介部分を色々アプリを組み合わせでセットにしたLinuxの販売管理会社をディストリビューターと言い、ディストリビューターが命名したLinuxOSが乱立しまったのが二つ目の理由です。
(Linux自体は無料ですが保守を有償にしてディストリビューターが販売)

概要:大雑把なOSの分類

  • Microsoft社のWindows系 パソコンといえばこれです。

  • APPLE社のOSX(通称mac OS) リンゴマークのPCは全部これです。

  • フリーのLinux系 通常仕事ではRedhat linux個人ならUbuntuが使われます

Linux系は沢山ありすぎるので興味のある人はwiki見てください。

失敗: OSの無料化による弊害

Linuxでは人間の指示を受け付ける窓口(インタフェース)の他に、”汎用性の高いアプリ”をライブラリという名前でシェアしていましす。
このライブラリを活用することで一からアプリを作る必要がないので、大勢の開発者が利用していました。よく使われるものは、さらなる要望も集まるためどんどん機能が追加されたりしていくうちに、仕様が変更され、昔のアプリが動かなくなるということが多発するようになりました。
(今でも往々にして発生しています)これは無料であるが故に誰も管理・監督をしていないが故に、自由にライブラリを書き換えられるのが原因です。
Windowsなどの商用版でも同様のことが発生しています。

この問題を解決するための技術も開発されています。
ハードウェアとOSを含めてアプリ化する仮想化技術を使って上記の問題を解決していたりします。
皆さんがこれから触れる仮想化されたものは

  • ハードウェアを含めOSまるごと仮想化した仮想ホスト(VM)

  • ライブラリや窓口(インタフェース)のみ仮想したコンテナ

    • (有名なのがDocker)

  • pythonという開発言語に関するライブラリに特化して仮想化したanaconda(conda環境)

があります。どれにせよライブラリが意図せず書き換えられて動かなくなったり誤動作による影響を受けないようにするために生まれたものと思ってください。逆にそれがなければ仮想化は不要です。

行動:習うより慣れろ

我が社ではmac、Linux、windows全部使います。なのでどれか一つを習熟してください。個人的にはLinuxが分かれば、macとwindowsは楽です。逆にいえばハードルが高いですが、絶対通る道です。すでに奨励金のお話は聞いていると思いますが、受験費用無料で奨励金は100万円分準備しています。
是非Linux系の資格試験lpicのレベル3取得を目指してください。
この半年の勉強がその後の年収を大きく左右しますので是非挑戦してみてください。

ちなみに名前が似ているlinucは現状文系の方にはおすすめしていません。
間違わないようにお願いします。

小ネタ:OSの泥棒達

有名な話ですが、ゼロックス社のパロアルト研究所でUNIXというOSがC言語で開発されました。(C言語もUNIXを開発するために開発されました。現在のオブジェクト指向型開発言語の思想、マウスやethernetもこの研究所で開発。)研究所に見学に来たスティーブ・ジョブズが初めてマウスで操作するOSを目の当たりにして、パクっで作ったOSがmacosです。
そしてそのmacosを開発している最中、友人のビル・ゲイツがapple社に見学に来て根掘り葉掘り技術を聞き出して作ったOSが皆さんが普段使っているWindowsです。 先にWindowsが発表されたことに激怒したスティーブジョブズがビルゲイツに文句言いに行ったら、お前だってパロアルトに盗みに入った泥棒じゃん!俺たちは泥棒仲間なんだから文句言うな!っ言われた逸話が有名です。人としてはどうかと思いますが、成功者あるあるな話ですね。


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