DXとは(文系新入社員向けIT用語説明)


前置き

私の説明は、文系新入社員向けに、漏れなくダブりなく説明することでは”ありません”。7割の精度で素早く用語を理解することを目指しています。
そのため、敢えて間違った説明をしていきます。理由は単純。IT独自の用語が多すぎるし、時代とともに意味が変わるし、どんどん増えていくため、専門家を目指すのでなければ、ざっとした本質的な理解で十分です。特に新入社員は。

3秒理解:一言で言えば・・・

DXとは「IT使ってビジネスしようね!」
ってことです。 はっ!?ですよね。

こんな簡単なことを小難しくDX(デジタルトランスフォーメーション)といってるだけです。IT業界限らず新製品・新用語を並び立てたら、価格が高くなっても比べようがないので、費用感を誤魔化せるのと、時代に乗り遅れるなと予算申請しやすいという大人の事情も関わってきます。
これからも新用語に悩まされ続けると思ってください。

背景:なんでDXが流行っているのか?

ここは説明が長いです。時間がない時はすっ飛ばしください。

時は遡ります。

産業革命が起こり、人間の身体的限界を突破するような技術革新がどんどん起こりました。それまでの数百年・数千年単位での変化から一気に数十年単位の変化と急速に変わってきています。

それをカメラで言いますと、
白黒のカメラ       1826年  普及が緩やかなので画家は生き残る
カラーのカメラ      1861年  40年を経て技術革新が起こる。
テレビカメラ       1920年代 
カラーのテレビカメラ   1940年代 
デジタルカメラ      1975年  コダックが開発
オートフォーカス開発   1977年    
メディアに記録するカメラ 1990年代
以降のカメラ技術の発展
・AR、MR、VR技術の発展(実写とデジタルの融合)
・顔認識によるオートフォーカス
・自動画像補正
・赤外線カメラ
・サーモグラフカメラ
・360度カメラ
・光学カメラから、ミラーレスカメラ(完全デジタルカメラ)
・盛れるカメラアプリなどなど

急速にデジタルが普及した結果、コダックが倒産しカメラフィルムを販売していた富士フィルムが業種転換し生き残りを図らざるおえなくなった。
それでも新しい技術革新が十数年に一度でした。

しかし産業革命を経て、現在は情報革命の時代にいつの間にか突入しており、それは今でも真っ最中。そのため産業革命当時、人間の限界突破する新しい技術が沢山生み出されているように、「情報革命では人間の知能の限界を突破する技術」がどんどん生み出されている。そして3年から5年単位で技術革新が起こっている。恐ろしく早い速度で進んでいる。

この情報革命の時代では、「人間は遅すぎて使い物にならない」

だから会社の事業で、人間が行なっていたこと(作業、伝達、記録、判断)を全てIT(デジタル)化する必要がある。

理想:DXを実現している世界観

企業が企業戦略から実務までIT化することで、技術革新が起こっても、いち早く対応出来る変化に強い企業になっていること。
逆に自ら技術革新を起こす企業へ変貌するために多くの企業がDXを推進しています。

概要:大雑把なDXの状態分類

経済産業省のDXレポート2によくまとまっていますので、そこに記載されている図を共有します。

https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201228004/20201228004-3.pdf

専門家や厳密性を唱える人がごちゃごちゃ言ってますが、とりあえず「未着手」状態の情報がアナログ以外はDXしてますっと言って良いです。

一応説明としては、
なにもしていない「未着手」状態から
何を一つの仕事をアプリで行なってアナログからデジタルを使っている状態を「デジタイゼーション」としています。要は「PC・スマホ使っている状態」と言っています。(用語を覚える必要なし)
そこからデジタル化したアプリやデータを組み合わせて、効率的に仕事をしたり、新しい付加価値を生み出せる状態を「デジタライゼーション」要は、いろんなアプリやサービスを連携して使っている状態です。
最後の状態として、会社のビジネス自体をデジタル化したり、組織自体をデジタル化したり、商材時代をデジタル化している状態を「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と言っています。

DXしていますとはどの状態でも言えますが、「DXを実現している」かは最後の状態になっていないと言えないです。

失敗:DXで多くの企業(行政)が失敗している原因

大きの会社ではパッケージソフトを使って「デジタイゼーションをしてしまっている」ことが原因です。
なぜパッケージソフトを使ってデジタル化するとDXに失敗するかと言えば、他のシステムとは連携がほとんど出来ないからです。
これがクラウドサービスに置き換えた場合、他サービスと連携することを前提としてサービスが作られているため比較的簡単に「デジタライゼーションを起こすことが出来ます。じゃあ、クラウドのサービスにすりゃいいじゃんと思うでしょうが、そうならない原因が「人」です。
現在パッケージを使っている「担当者」が新しい事を覚えることに拒否感から「たくさんのリスクをもっともな理由ででっちあげます」その一つがクラウドサービスがパッケージソフトより高いというデメリットを挙げます。
(高く見えると言えますがここでは割愛)

次に経営者(経営層)が、危機感と覚悟を持ってDXに取り組む必要性を感じていないからです。前述している通り、変化に鈍感な経営者は危機感を感じられないのと、成功体験が過信となって、今までのやり方が一番良いと考えてしまう傾向にあります。そのため社員からDXやりましょうと言われても却下するか、中途半端に社員に任せて、新しいパッケージソフトを買っておしまいになります。そして使われず玉虫色の失敗を繰り返しています。

行動:あなたがすべきこと

まずは個人のDX目標を立てる事をお勧めします。
・例えば、自分の経験とカンをデジタル化し、感情に流されず正しい判断と決断を下す事で、会社や部下・同僚から一目おかれる人材になる。など。

その上で、普段の予定をgoogleカレンダー、outlookカレンダーに記録し、
毎日実際に費やした時間を分類記録し、週単位で振り返ってみてください。
多分それだけでも、今までどれだけ無意味な時間や無駄な時間が多かったことに気づくでしょう。

以下は最後に実例です

実例:成績が伸びない理由

これは某先生が、東大を希望している生徒から成績が伸びないと相談を受けた逸話です。

生徒「先生、毎日沢山勉強しているのに全然成績が伸びないんです。
   どうしたら成績が伸びるのでしょうか」

先生「分かった。とりあえずは1週間毎日何時にどの教科の勉強を
   しているか記録してください。1週間後一緒にその記録を
   みながら話しましょう」

生徒「分かりました。まずはやってみます」

〰︎〰︎〰︎〰︎ 1週間後 〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎

生徒「先生、この1週間勉強していた日時を記録したレポートを
   持ってきました。
   どこら辺に問題がありますか?勉強する時間帯でしょうか」

先生「ありがとう。他の生徒にも同じようにレポートを以前書いて
   もらったものをお見せします。まずは見比べてみてください」

生徒「・・・・」

先生「どうですか?君の勉強時間の総量と、他の子が勉強している時間を
   比べてみてどう思いますか?」

生徒「自分では頑張っているつもりでした・・・。でも私のがんばりは、
   このレポートの人の半分ぐらいしか勉強していなかったんですね・・・」

先生「自分の頑張ったという感覚はあくまでも主観です。競争がある
   分野において、個人の頑張ったは意味を為しません。
   今回君は、成果を出すための量と質において、圧倒的に勉強量が
   少なかった事でライバルに差を付けられた事が明らかになりました。
   どうしますか?」

生徒「最低でも同じぐらい勉強時間を増やします。1日の行動を記録して
   みて、如何に無駄な時間、特に隙間時間を無駄にしていたか気付き
   ました。もっと工夫して勉強時間を確保します」

いかがでしたでしょうか。
今回の事例は1週間と短かったので手帳というアナログ記録での事例ですが
長期的な量や質を改善していくにはアナログは不向きです。
是非社会人になったからには、DX人間としてデジタルを活用し、時代の変化に強い社会人を目指してください。期待しています。







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