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ベンチャー創業日誌@シカゴ(3):     色褪せなかった仕事:18年前の記憶ができないマウスの発見

一昨日、私の18年前の発見がついに一流誌に掲載されました。その発見とは記憶ができないマウス。今から13年前、私は大学を去り、民間企業に研究の場を移しました。それに伴い、そのマウスを別の研究者に引き継ぎました。彼らの努力でその原因がついに解明されました。

この論文に対するTwitterでのコメントは色々ありましたが、ほとんどは誰もが思いつくものでした。

”よく頑張った” ”素晴らしい” ”大きな進歩だ” ”よく諦めなかった”

そんな中、昨日会食した研究者は全く違った見方をされていました。

”18年も前の発見が今でも色褪せることなく一流誌に掲載される。それ自体大変な驚きです。それはイコール、元々の素材に価値があったという証明です。先見の明があったのですね。”

頭の中で何故か松田聖子の往年の名曲“蒼いフォトグラフ”の一フレーズが駆け巡る。

“写真はセピア色に褪せる日が来ても。輝いた季節 忘れないでね。蒼いフォトグラフ”

残りの科学者としての人生、どんなに時間が経っても色褪せない仕事を目指したい。

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