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アメリカ育ちの娘の結婚式で英語のスピーチしました。

娘が先日結婚しました。もちろん相手はアメリカ人(アジア系)。結婚式で5分間のスピーチを頼まれました(もちろん英語)。渡米して30年。彼女と過ごした様々なことが頭を駆け巡る。式の後すでにバーがオープンしてみんなほろ酔い。娘夫婦が取り寄せていた山口県の地酒(獺祭と貴)で緊張がほぐれ、スピーチに望むことになりました。6時に始まった結婚式は9時過ぎからDJが現れダンスパーティーへと。終わったのは深夜12時でした。以下、私のスピーチの日本語版です。英語を日本語に訳したので、ぎこちないところがあります。ご容赦ください。

皆様、本日は葵とアレックスの結婚を祝うために駆けつけていただき心より感謝申し上げます。

妻と私は、今ホッとしています。生まれてから今日まで、葵が空腹で死ななずに済んだからです。

私が今の葵の年齢だったとき、葵はすでに小学一年生でした。葵の友人は私のことを葵の兄だと思っていました。私は当時とても若かったのです。

妻と私は、1991年6月に東京からアメリカに来ました。4ヶ月後、葵はバージニア州シャーロッツビルで生まれました。

つまり、彼女は、正真正銘の純日本製ですが、アメリカ産である非常に数少ない人間です。

シャーロッツビルの小さな町で生まれた小さな女の子は、人生の新しい旅に行くために素晴らしい男性、アレックスを見つけました。

今日は葵から学んだ教訓を皆さんと共有したいと思います。このレッスンは私にとって非常に重要であり、私は決して忘れることができません。

葵が高校生の時、夕食時にとても面白いことを言ってくれました。

『お父さんが私たちのためにした最高のことは、お母さんと結婚したことだよ。』

私は、彼女が自分の誕生に感謝したのか、または、日本の高校でアイドルだった母親の顔立ちに似ていて嬉しかったのだと思いました。

しかし、それは私の大きな誤解でした。

『お父さんの生き方を見ていると私は窒息する。いつも水の中に潜っているような気がして苦しい。お父さんがもし、非常に負けん気が強く、1つのことを達成するために自分のすべての時間を費やすあなたのようなタイプの人と結婚したなら、私の気持ちの安らぐ場所はなくなり、私の将来は悲惨でした。

しかし、あなたはまったく異なるタイプの人と結婚してくれました。お母さんはあなたとは全く違う考え方をしています。彼女は自分のビジネスを運営しており、かなり成功しています。彼女はやりたいときに最善を尽くし、そうじゃない時はゆっくりしています。それでも、彼女のビジネスがうまくいけば、彼女は自分自身にご褒美を与えています。そんなお母さんを見ていると、安心できました。なぜなら、あなたがしていることをする必要がないことに気づいたからです。

あなたはいつも新しいアイデアについて考えています。食べているときでも、いつも何かを考えています。私はそれを否定するつもりはありません。しかし、私はあなたがしていることをすることはできません。金曜や土曜の夜に友達と遊びに出かけないと平日は勉強できません。』

この夕食時のあなたの発言の真意を知った時、私は頭をレンガで殴られたような衝撃を受けました。

“私が、娘にしたことは、娘を苦しめるだけだったのか?”

次の数週間で、私は自分の感情を整理し、1つの結論に達しました。

“親の仕事は子供にアドバイスを与えることではなく、子供が求めるときはいつでも助けられるように準備すること”だと。

あの夕食から15年近く経ちました。この件で、私の親としての仕事の基盤は決定されました。

娘が妻と結婚してくれてありがとうと言うとは思ってもみませんでした。彼女は15年前の私の変化を知っていたのだろうか。これは私が学んだ人生最高の教訓の1つです。ひどい味の薬でしたが、私には必要でした。

それ以来、彼女が将来どんな男性と結婚するのか、本当に楽しみにしていました。

今、その男性はここにいます。アレックスは素晴らしい人間で、葵をいつも支えてきました。彼は日本に何度も私たちの家族に会いに来てくれました。誰もが彼が大好きです。今年3月に亡くなった私の父も彼がとても好きでした。私の父は英語を話すことができず、アレックスも日本語を話すことができませんでした。しかし、彼らはテレパシーで会話していました。夕食の時、父はアレックスのグラスが空であることに気づいたときはいつでもそれを指さし、アレックスは一升瓶から父のお気に入りの日本酒を注いで飲み干しました。アレックスは「もう飲めません」と言ったことは一度もありませんでした。ある夜、父が私のところに来て、「この男は信頼に値する。葵がアレックスを見つけ、アレックスが葵を見つけて本当によかった」と言いました。妻と私も同感です。

日本から帰った後、彼は私たちに電話をして、葵と結婚したいと言ってきました。

私は『本当に?』と聞き返しました。彼は『本当です』と言った。それから私は電話を妻に渡しました。今度は彼女が言いました、『アレックス、あなたは本当に、本当に?』彼は言いました、『はい、私は本当に、本当に確信しています。』

アレックス、もう一度聞いてもいいですか、本当に、本当に、本当に確かですか?

葵は医者という非常に競争の激しい分野を選ぶことを決め、常に困難に挑戦し続けています。2つのうち1つを選択することを余儀なくされた場合、彼女は常に難しい方を選択します。もちろん、今は週末にも働いています。これはこの部屋の誰かに非常に似ていますね。

私たちのDNAがどれほど近くても、私たちの性格は大きく異なっていました。目標が同じであっても、そこに到達する方法はたくさんありました。

葵、覚えておいてください、何が起こっても、私たちの心、魂、そして愛はいつもあなたと一緒にいます。そして、私たちはいつでもあなたを助ける準備ができています。なぜならこれは15年前に決定された親としての私たちの仕事だからです。

幸運を祈っています!アレックスと一緒に旅を楽しんでください!

皆様、本当にありがとうございました。残りのパーティーをお楽しみください!乾杯!

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