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客室乗務員をやめたいと思ったときに読む本(仮) -序章-

じつは、いま本を書いています📖
タイトルは 「客室乗務員をやめたいと思ったときに読む本(仮)」

これまで客室乗務員に限らず、

多くの方のキャリア相談にのってきたことや
自分でインプットした航空業界以外の仕事のことやスキルについて、

ここらで一度まとめてナレッジ化したいな、
という思いがありました。

元同期や近しい現役の方にも相談していて、 動画や学習コンテンツ という案でいこうと思いましたが

「本」が自分にとって一番挑戦しやすく 伝えやすく、
手にとっていただきやすいかなと。

すでに第1章・第2章・・と1万字ほど書いていますが
序章の「はじめに」の部分を公開させていただきます!
もしよろしければ感想などもいただけると嬉しいです!




はじめに

この仕事をあんなに夢見て、何百分の1の選考を突破したのに
ふと辞めたくなるのはなんでだろう ――――――

大変なイレギュラーフライトを乗り切った帰り道、お客様のためを思ってしたことが裏目にでた日、苦手意識のあるクルーとのフライトに向けて出社するとき、結婚出産で退職していく同期を見送った日、「私はこの仕事、いつまで続けるんだろう」と考えることはありませんか。

こんにちは。この本を手にとっていただきありがとうございます。
西 一恵(にしかずえ)といいます。9年間、日本国内で客室乗務員を経験し、今はキャリアコンサルタントとして活動しています。活動の一環で「客室乗務員のキャリアサロンAperta(アペルタ)」というコミュニティを立ち上げ運営し、現役・元CAのキャリア相談にのったり、キャリアに役立つ情報発信をしたりしています。

あなたは、いままさに現役の客室乗務員(以下CAと記すこともあります)で、悩みを抱えている方でしょうか。すでに退職し、今後のキャリアについて考えているところでしょうか。それとも、これからCAを目指す方かもしれません。
この本は、上記すべての方に向けて書きました。

  • 現役のCAにとっては、これからのキャリアを自分らしくデザインするために

  • CA経験者にとっては、その経験やスキルを今後のキャリアに活かすために

  • これからCAを目指す方には、リアリティ・ショック※を避け、将来に備えるために

活用していただきたいと思っています。

※リアリティ・ショックとは…入社前に抱いていた企業へのイメージと入社後の現実とのギャップに衝撃を受け、仕事へのモチベーションが低下してしまうこと


私は9年間のCA生活の中で、ありがたいことにフライトだけでなくグループのリーダーやOJTインストラクター、新入社員オリエンテーション研修の講師なども経験させていただき、あと3年程勤めれば管理職への挑戦も選択肢に入るキャリアを歩んでいました。


周囲から見れば、会社組織の中で順調にキャリアを進んでいくように見えていたかもしれません。そんな私でも、あなたと同じように「辞めたい」「いつまで続けるんだろう…」という悩みに何度も襲われたことがあります。実際に、現職中は転職求人サイトで常に情報収集をしていましたし、他の会社の面接を受けにいったこともあります。(選考は進みましたが最終選考の手前で怖くなって辞退しました。笑)

オフィスに出社して仕事をする会社員とは、働く環境や求められる適正がすこし特殊なCAは、夢を叶えてからもキャリア形成について不安や不透明さを抱えているものだと思います。


採用場面では「いかに長く安心して働きやすいか」を伝えてはもらえますが、私が9年間航空会社に在籍し、今もCAのキャリアの悩みに関わる立場として観測したうえでは、実際はこうです。

  • 仕事の悩みを同期に話しても愚痴で終わってしまい、その日はスッキリするがしばらくたつとまた同じ悩みに戻ってきてしまう。

  • 女性の場合は結婚や出産・子育てのことを考えると不確定要素が多く、長く続けることに不安を感じる。

  • 比較的仲の良い同僚でも、不用意にキャリアの悩みを話すと、噂となって広がってしまう恐れがあるため本音で相談できない。

  • 上司や管理職は転職経験がない方も多く、キャリア形成について業界外のことも含め幅広く相談対応できない。

  • そもそも上司との面談では「社内で今後どうなりたいか」しか話してはいけない雰囲気である。今後のキャリアについて”タテマエ”の話しかできない。

もう一つ、CAが転職を視野に入れたときによく出てくる問題があります。それは「他の仕事に転用できるスキルがない」ことです。(実際は、転用できるアイデアと準備量が少しだけ足りないだけなのですが…。これは後ほどこの本の中で説明します。)

「接客しか活かせるスキルがない」
→だいたい転職できる職種が想像できてしまい、自分のやりたいことではないと思う
「CAは潰しがきかない」
→モヤモヤを抱えながらも会社・業界にいつづけるのが一番いいと思う
という思考に陥り、現状を変える行動を取らずに時間だけが過ぎていってしまう。
そしていつのまにか自分も上記のように若手のキャリア相談に幅広く対応できない先輩・上司となってしまう――――――


この本は、客室乗務員の仕事や航空会社を批判して転職・副業をすすめるものではありません。また、客室乗務員のキャリアの悩みや本音に共感はしますが、「わかってもらえて安心した!」だけを目指すものでもありません。


客室乗務員は、人間力と感性が求められ、誰でもできるわけではない素晴らしい仕事です。
退職してからも、この仕事を通して磨いたコミュニケーション力やチームをまとめるノウハウは自分のキャリアにも本当に役立っています。

だからこそ、キャリアを前向きに捉え、有意義にフライト生活を送ってほしい。

もしも、航空会社を去るタイミングになったときも、自分のキャリアに納得し、誇らしく思って活躍を続けてほしい。

そんなヒントになればと思います。



ご意見・ご感想・ご質問
こんなこと書いてほしい!など
こちらからぜひお寄せください😊
(本当に"ただの感想"でもOKです👍)
次回もお楽しみに!

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客室乗務員向けのキャリアサロン
Aperta(アペルタ)
 https://salon-aperta.com/

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