同じ土俵を探したらいい
ちょっとちーぼーの話とは違うけどね。
変な夢の話を書き留めておきたかった。備忘録的に。
まぁ。睡眠には前から問題がありサプリではまだ改善できてないんだけどね。一晩に何度もたくさん夢を見るの。その夢のひとつ。
偉いひとの会合に参加できた夢。偉い人が「なんか最近の皆さんが悩んでることとか考えてることとかあったら教えてください」
っていってさ。みんなが口々に色々いってるのに私だけ何も言えないの。皆が話している様子も声だけ聞こえてほとんど見えない。ちょうど、相撲の土俵を下から見上げている感じ。よじ登る事もできず、壊すこともできず。うろうろして土俵の回りに張り付いている。
すると、上から偉い人が私を見下ろして言う。
「同じ土俵にあがれないんでしょ?」
ええ。だからはしごかなんかつけて…。
「まず。あなたのレベルに見合う土俵なのかを考えたらいいです。それに加えて、あなたに必要な事かも考えたらいいです。あなたが今考えたことはあなた自身の領分の範囲だと思いますか?あなたの悩みは悩みに至る程のことだと思いますか?」
言われたことがよくわからない。
「何でも後手にまわっているのではないですか?例えば、あなたが漠然と悩んでいたり負い目に思っていること。セクシャリティの事や子どもが産めなかったこと。」
あんたになにがわかるんだ。偉そうに。
「なんもわかりません。私はあなたと同じ土俵にはたちませんから。興味もない。あなたもそうだったのではないですか?」
そこで偉い人は手招きをして、他のみんなを呼び寄せた。皆は上から私を見下ろしている。
「あなた最初子ども要らないと思ってたでしょ?経済的な不安もあった。夫のことをずっと好きかも自信がなかった。でも周囲になじられたりして暮らしにくくなる、夫に情がわいて、この人の子どもなら育ててみたいと思う。でも、治療を始めたときには色々なことが遅かったのではないですか?」
そうかもしれない。
「女のできそこない男のなりそこない。何となくあなたも自分にそれを感じたんでしょう?だからその言葉が忘れられず、そして実際にそんな感じの自分になってしまっている。それを変えるきっかけも探せず。自分が女性に生まれた喜びも拠り所も感じたことがないでしょう?情だけで結婚を決めたから、世間で言う男女愛の経験も皆無でしょう?」
黙り混む私を、幸せそうな顔をした皆が上から見ている。イラついて爪を噛むしかなかった。
「招かれるまま来ただけだと思うのですが、ここはあなたのいられる土俵ではありません。いつまでもここにこだわらず、あなた自身が勝負しなければならない土俵を探しなさい。何かにたかるハエの様でうっとおしい。では。ここまで部外者に教えるのは稀なんですよ。だからもう、まとわりつかないでくださいね。」
さようなら、と上から皆が手をふっている。
土俵はさらに数段あがり、私にはいよいよ声もきこえなくなった。
私はひとりでぽつんと地面に座っている。
私の土俵なんてどこにあるんだ。なんで私はこんなに寂しい思いをひとりでしなければならないのか。偉そうで幸せそうなあの人たちといったい何が違うのか。
私は誰にも理解してもらえないだけではなく、誰の事も理解することができないんだ。私は自分の身の丈に合わないことに、いつまでも感情的に執着してしまい、自分自身の戦いの場を探せていないんだ。
結果、試合には間に合わず不戦敗を喰らったり、気づきが遅くて圧倒的に不利な立場からのスタートになったりしている。
そして連敗と後悔を重ね、更に弱くなる。残り時間も体力も少なくなっている。
自分が戦わなければならない場所はまだ別にある。話はわかった。確かにそうだと思う。
しかし私は。この場をまだ動けずにいる。理屈はわかる。でもとても感情的な波が止まらない。
なんだあれ偉そうに。さようならー、ってなんだよ。
憤りや苛立たしさ。寂しさや悲しみ。
いろんな感情が吹き出したまんまの状態で目が覚めた。4時半。舅さんが階下で味噌汁を温めている音が聞こえた。
私は二度寝することもできず、考えもまとまらず。布団の中でこの文章を書いてみているんだ。
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