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知的障がい者サッカーチーム「横浜F・マリノスフトゥーロ」社会人リーグに参戦

7月1日に知的障がい者サッカーチーム「横浜F・マリノスフトゥーロ」が横浜市民リーグ3部で初めての社会人リーグでの試合が日産自動車追浜総合グラウンドで行われた。相手は同じく今年市民リーグに初参戦の横浜セルヴェージャ。試合は35分ハーフ

試合前にF・マリノスフトゥーロの宮下監督は選手たちに「フトゥーロが上のレベルに上がるためにも、大事な活動なので気合を入れてしっかりやりましょう。こういう場を用意してくれた人たちに感謝の気持ちを持ちながら大好きなサッカーを思う存分やって欲しいと思います。」

「この追浜グラウンドはコーチが若い時にコーチの勉強を始めた思い出の場所です。NHKで解説をしている早野さんや宮さんとかと一緒に子供たちにサッカーを教えてきたり、ジュニアユースの試合をやったりマリノスのスタッフにとっても思い出のある大切な場所です。ボールを蹴って分かるように芝の状態もいいし、素晴らしいグラウンドです。みんながベストを出せばそのまま結果に繋がるんじゃないかと思っています。」と追浜グラウンドで試合をやる意義を話した。

試合については「攻撃の時は周りをしっかりと見て状況判断をすること。自分のところにボールが来た時に何をするか準備をしておくこと。ダイレクトではたくとき、ドリブルで仕掛ける、パスを出す。しっかりと考えてやりましょう。練習してきたよね。」「ただ、攻撃の優先順位は1番はシュート。二番はディフェンスの背後を狙う。それは変わりません。状況に応じでどんどん選んでいきましょう。点を取らないと勝てません。それを忘れないように。」

4-5-1
先発
GK 
16 越田颯悟
DF
12 清田達晃 22 宮本裕士 35 小林佑平 76 大橋健祐
MF
48 高畑誠 42 外崎蒼紫 77 中村海斗 84 田中秀太 90 岡田秀太
FW
47 山田悠太

控え
GK
1 内堀嗣円 
DF
54 菅野駿介 21 平田直也 
MF
23 山寺則幸 26 澤田拓也 32 秋山勇人 85 作間千 88 山本裕太
38 丸山亮 39 小林陸玖

監督 宮下幹生 コーチ 芝崎啓 丸山亮 小山良隆

試合直前

「みんなにとって初の試みの意義のある戦いが始まります。
楽しみにしている人緊張している人様々だと思いますけど別にね特別なことは要求していません。日頃の練習でやっていることを同じ仲間とねサッカーをまた違う環境で違う相手とやるだけのことです。この環境を楽しめると思います。最後、フトゥーロでやるからには勝って笑って終れるようにしたいです。ゲームキャプテンは佑平にします。」

「佑平一言」
「まずはいままでやってきたことを出して悔いの残らないような試合にしたいです。気持ちを出すことは大事だけど、俺みたいに怒らないように。でも激しくやりろう。ノーファールで。さあいこう。」

試合はフトゥーロがボールを回し積極的に攻めるが、ちょっとしたミスから相手のカウンターで2失点。0-2で前半を終わる。

ハーフタイムの宮下監督の選手たちへの言葉

「リズムっていうのがあるよな。みんながリズムよくボールを回していく。でも相手にボールを取られてカウンターされちゃう。シュートチャンスをものに出来るか。または相手が攻撃している時にどれだけそこをみんなで声を掛け合ってピンチの場面をしのげるかっていうのがサッカーの中で大事になってくる。みんなのほうがシュートを打っている。チャンスはあるんだ。相手のセットプレーのこぼれ球とちょっとしたプレッシャーの掛かっていない時のラインのコントロールミスで失点してしまう。確認ミスでああいうところをやられてしまう。サッカーというのはそういうものだよ。
ゲームの内容は良くても負けてしまう。そういうところがある。やっていることは決して悪いことではなく戦えているとコーチは感じています。だだ、戦えているけど今のままではダメということ。やられているからね。最後のところ変化させて。
もう一回スタートにところから後半立ち上がりから集中して。残り35分あるから相手に点を取られたということは、お前らにも十分点をとるチャンスがあるということだから。」

選手を交代して後半へ

後半も積極的に攻めるフトゥーロ。前半よりもチャンスが増えゴールを狙うが相手の守備に阻まれる。やっと決まったと思われた山寺のゴールもオフサイド判定。さらに早いリスタートでフトゥーロの隙をついた横浜セルヴェージャは楽々と3点目を決めた。フトゥーロは最後まで1点を取りに行くがタイムアップ。初めてのリーグ戦をノーゴールで試合を終えた。

試合後宮下監督は選手たちに「複雑な気持ちを正直もっています。ゲームの結果は確かに残念でしたけど、スタートのところから今までみんなの課題であった集中とかそういうところが少しづつ、練習を積み重ねていく中でいい方に来ているなと今日は感じました。でもやっぱり勝負なんでね。相手も最後まで一生懸命戦って、足をつってまで頑張っている。みんなもそういうところを負けないで最後まで戦い切ったなというところはコーチもちょっと感じています。ちょっとお前らは頑張ったかなと感じています。だだお前ら良くなところはちょっとほめるとすぐに調子に乗っちゃうからコーチはいつもほめません。なぜならもっと出来るから。今日が100%の人はひとりもいないと思う。まだまだ出来ると思う。逆に出来ないと困る。最後オフサイドになったけど取りに行く姿勢でよかった。もっと早く仕掛けられたらもしかしたら今日の結果、スコアの入り方で結果が変わっていたかもしれない。チャンスのところをものにできて結果に繋がってくるからいい勉強になったんじゃないかな。」

「強いチームになればなるほど賢いプレーをしてくる。早くボールを出せばパスも通るかもしれない。早いリスタートでやられたけど、そういうところを今日勉強出来たな。ウッチーもねこっしーもね。そういうの忘れないように。ちょっと残念でしたがまた次があるので火曜日の練習をやりましょう。サポートしてくれた人もありがとう。本当は全員使いたいけどコーチも無い頭絞っていろいろと考えたつもりです。本当は全員使ってあげたいけど戦ってているやつも頑張っていたんでね、今日はね五つしかカードを切らなかったけどまたチャンスがあると思ってねいやがらず練習を頑張ってね。何かみんなからある。」

「なんだまこ言いたそうじゃん。大丈夫か。まこもまだベストじゃないぞ。まだ出来るぞまこだったらな。悠太も大丈夫。もっと出来るぞ。大丈夫?じゃあクールダウンして。お水飲んでジョグして。今日このツートップ使わなかったからね。隠し玉だからね。」

ゲームキャプテン小林佑平選手のコメント

-社会人リーグに初参戦した感想。                  「かなり体の強い相手もいますし、早い相手もいるので対応はかなり難しかったですけど、少しは手ごたえを感じたので次につなげたいと思います。」

-自身のプレーを振り帰ってどうでしょうか。            「いろいろなところが見えていなかったり、ボールにだけ集中しちゃっているところがあるので、そこを修正してこんどはゼロで抑えれれるトレーニングをしたいと思っています。」

-今日は結果的に残念な形になってしまいましたが、今後のチームの目標がありましたら教えて下さい。                    「まずは勝負なので勝ちにいきたい。一人一人のレベルアップ 試合に出ていろいろな大会に出て優勝できるような強いチームになれるようにトレーニングをしたり試合をしていきたい。

-初戦を終えて充実感悔しさどんな感情がありますか。        「悔しいのが一番ですね。勝負事なので勝ちたいということがあるので次はなんとしても勝てるようにトレーニングしたいと思います。」

-この試合で出来たことと、出来なくて次にやりたいことは。     「出来たことは今日はみんな足をつることもなく走り切ったこと。が出来たことです。
次にやりたいことは、今よりも戦う気持ちを出していかないといけないと思うので、自分もですがみんなと一緒にチーム一丸となってもっと気持ちを高められるようにしたいなと思います。」

-今日はまたご家族を含めてたくさん応援に来てくれてこういう環境で試合が出来るのはどうですか。                     「観客がいるのはなかなかないので凄く嬉しいです。それに恥じないようプレーをしたいと思います。」

宮下監督のコメント

-社会人リーグ初戦を終えての感想はいかがですか。         「正直選手たちが日ごろの練習の成果をそれなりには発揮してくれたんじゃないかなって思っています。ただ相手の能力とか自分たちのこれからの先を考えた時にまだやれるんじゃないかなというもどかしさも正直ありました。

-改めてこの健常者リーグに参戦する意義というのは。監督がずっとながく指導されて選手の様子を見て来てあらためてこの活動の意義というのを教えて下さい。                            「多くの方のサポートがなければこのような活動ができないので、まずそれにお礼を申し上げたいです。やはりこのような障がいのある方達でも健常者と同じようにサッカーを楽しめて、もっともっと上を目指せるんだといいモデルケースに出来たらいいとものすごく思います。」

-公式戦初戦ということで監督自身も結構気合が入って強めにメッセージもベンチからでていましたけど。                   「そうですね。選手に要求している分、自分も真剣にやらないと選手にも相手にも失礼ですから。結果は正直残念でしたけど、まだまだ選手たちの成長を思ったら長い目で見ていかないといけません。そのためにも自分ももっともっと勉強して、よりいい指導をしてより強固なチームにしていけたらと思っています。」

-Jリーグクラブでこういう取り組みをしていることはとても意義があると思うのですがそのあたりどうでしょうか。              「サッカーがいますごく盛り上がっているとこで、我々もその指導者として選手たちにも、もっともっとこういうサッカーも盛り上がりが出てきて、我々マリノスだけではなくもっと多くのチームがそういう人たちにもサッカーが出来る機会を与えてくれる。サポートをしてくれる。そんな動きが出てきてくれたらいいと感じています。」

横浜F・マリノスフトゥーロ次の試合は7月7日日産自動車追浜工場総合グラウンドでPSSJを相手に10時キックオフ

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