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客船のいる風景

ようやく神戸港にクルーズ客船が寄港するようになり、港に活気が戻ってきました。
何故か人は船旅にロマンを感じることが多いようですが、クルーズ客船は海のかなたからやってきて、また海の向こうに去っていく、ちょっと感傷的な気分にもなったりします。

ちょうど神戸港に過去最大の客船(MSC BELLISSIMA号、171,598t)が入港し、多くの人が歓送迎や見物に出かけ、久しぶりに客船ターミナル周辺が大いに賑わいました。

私は若いころから客船や練習船が大好きで、よく撮影していましたが、船そのものを撮影していた時期から徐々に客船のいる風景を撮影するように変化してきました。
そして今、客船の中にも風景があることを発見し、そんな写真を撮ろうとしています。

最近撮影した写真からいくつかご紹介したいと思います。

1年前に撮影した「飛鳥Ⅱ」の接岸風景です。
タグボートが飛鳥Ⅱの後部を押して方向転換し、波が立っていますが、六甲山系がすぐ近くに見え、神戸らしい風景です。

入港の歓迎式の風景です。
神戸市消防音楽隊の演奏とバルーンリリースで大いに盛り上がりました。

「飛鳥Ⅱ」の舳先にパイロット(水先案内人)が立っている風景です。
今年の神戸港カレンダーに採用された写真です。

次は中突堤から「にっぽん丸」が出港する風景です。
夕方近くの出港で、中突堤に建つメリケンパーク・オリエンタルホテルの前から離岸します。
観光名所で多くの観光客が買い物や食事などをしている前の出港風景です。
霧笛の大きな音を3回鳴らして、ゆっくり動き出す様子には何とも言えない旅愁を感じます。

「にっぽん丸」が港外に出て向きを西に変えるとき、船の右側に夕日が当たりました。

次は2年半前に同じ「にっぽん丸」が客船ターミナルに接岸したときの写真です。
雨が止み雲が六甲山を駆け上がる幻想的な風景でした。

そして今回「MSC BELLISSIMA号 」が入港し、17万tという巨大さを表現するために摩耶山の掬星台から撮影しました。
ポートライナー(6両編成)と駅がすぐそばにありますが、大きさを比較していただけるといかに大きな客船はお分かりいただけると思います。
写真の右には宮崎フェリーの「たかちほ」、写真中央上には練習船「銀河丸」が停泊しています。

写真をクロップして「BELLISSIMA」をクローズアップしますと、客船の上部に巨大なプールとウォータースライダーがあります!
最大乗客数5.568人、乗組員数1,536人、合計7千人以上が乗船する、まさに動く街のようです。
長さは315mあり、東京タワーが横になっているような大きさです。
客船ターミナルがある新港第4突堤がちょっと短いと初めて思いました。

上の写真の左端、ポートアイランド北公園から撮影しました。
客船ターミナルの2倍以上の高さがあります。

私がよく撮る構図です。
プロの写真家からは不評ですが、最近同じような構図の写真を目にします。
神戸大橋は神戸港の象徴的な建造物で、神戸っ子なら当然構図に入れたくなりますね。

神戸大橋を渡って客船ターミナルに入ると、多くの人で撮影ポジションも順番待ちです。
私は柵の間からレンズを差し出して、下から狙ってみました。
さすがソフィア・ローレンが美しいという意味の船名を名付けただけのことはある優美で洗練されたデザインです。

客船の後ろ姿は、最近の大型客船の流行りのようで、空力学的に省エネになるようスパッと切り落とされています。

”知る人ぞ知る”ある場所から角度を変えて撮影しました。
右端の小さな突堤に釣り人と見物客がいます。

やはりクルーズ客船が入港すると神戸港の雰囲気は一変します。
10年前にあの「クイーンエリザベス号」が横浜港に入港できなくなり、急遽神戸港に寄港したときの興奮を思い出しました。

客船のいる風景 これぞ神戸と自慢したくなります!

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