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空手バカ、都会へ行く①

前回の続きです。

公園でサンドバッグを蹴っていたところ声を掛けられて、総合格闘技の道場へ通い始めた。

そこで出会った方々が、イカついけれど強くて優しい方ばかりで格闘技の楽しさにのめり込んでいきました。しかし、僕には寝技がどうも性格的に合わなくて純粋に立技だけのキックボクシングをやりたいと思うようになります。

それから数ヶ月後、ネットで1番近くにあるキックボクシングのジムに通うことを決めました。といっても僕の住む鳥取ではなく、隣の兵庫県尼崎市にあったジムです。

バスに乗り、片道3時間。毎月1回のペースで通い始めました。そして他の日は総合格闘技のジムで練習しました。そんなことを約1年ほど続けます。

ちょうど高卒で働き始めた会社で丸3年が経つ頃、僕は1つの決心をしました。

関西に引っ越してプロになるんだ!

その時すでに21歳。格闘家として本格的に始めるには少し遅いくらいです。それでも子供の頃からの夢を諦めきれなかった僕は、今持っているものを全て捨てて引っ越すことにしました。

当然周りは大反対!

夢ばっかり見て現実をみろ

すぐに帰ってくるに決まってる

悪い道に流されるのがおちだ

ヤ○ザの用心棒にでもなるんか

こんな言葉を僕に投げかけて来ました。でも僕はやると決めたら変えない。周りのそんな言葉など関係ない。

だって自分の人生だから!


こうして21歳の春に鳥取の田舎から兵庫の尼崎市に引っ越したのである。

そして幸か不幸か、その引っ越した先の街は思っていた以上にハチャメチャなところでした。

次回「空手バカ、都会へ行く②」へ続く


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