見出し画像

週刊金融日記 第543号 東工大・東京医科歯科大学統合と国際卓越研究大学(10兆円ファンド支援先)選定に落ちそうな大学、誕生日にクリミア大橋爆破でプーチンのメンツ丸つぶれ、湾仔の美味しい四川料理、大学受験浪人のコスパ、他

// 週刊金融日記
// 2022年10月13日 第543号
// 東工大・東京医科歯科大学統合と国際卓越研究大学(10兆円ファンド支援先)選定に落ちそうな大学
// 誕生日にクリミア大橋爆破でプーチンのメンツ丸つぶれ
// 湾仔の美味しい四川料理
// 大学受験浪人のコスパ
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 遅れに遅れていた教育本の出版準備で今週のメルマガ配信も遅れてしまいました。どうも、すいません。来月に発売なんですが、Amazonでは予約受付がはじまっています。

『コスパで考える 学歴攻略法』 https://amzn.to/3fXY2kl

 それで原稿をいろいろ直したりしていたのですが、海外にいるので印刷した紙のゲラ(校正刷)をバイク便で送ってもらうわけにもいかないので、仕方なくiPadとApple PencilとGoodNotesを使い始めたのですが、これがめちゃくちゃいいです。いまさらながら物書きにとって、とても重要な道具をひとつ習得できたようです。まだの人はぜひ試しましょう。iPadとApple PencilをそろえるのにAppleにたくさんお布施をしないといけませんが、その価値はあるかと思います。

週刊金融日記 第540号 じつは経済合理的だった大王製紙前会長井川氏とiPadのペーパーレスが最高という話

 さて、イギリスの教育誌THEの大学ランキングで東大などがまた順位を落としたらしく、いろいろメディアに煽られていましたが、もうひとつのよく見られているQSのほうでは、日本の大学もそこそこの順位となっています。

★イギリスの教育誌THE(Times Higher Education)の大学ランキングでは、また、日本の大学は順位を落としたようです。

●QS World University Rankings 2023
https://www.topuniversities.com/university-rankings/world-university-rankings/2023

 QSのサイトでLocationのところをJapanにすると、日本の大学の順位が出てきます。東京大学が23位、京都大学が36位、東京工業大学が55位です。次いで、大阪大学が68位、東北大学79位です。THEの方では東北大が高く、単科大学の東工大がかなり低かったのですが、こちらでは東工大が高いですね。次が、名古屋大学の112位、九州大学の135位、北海道大学の141位です。ようやくここで私立大学が来て、慶応大学が197位、早稲田大学が205位です。そして、筑波大学が312位となっています。
 QSの方が自然科学分野のウエイトが大きいようで、全般的に日本の大学が高く出ています。これだけ日本経済が落ちぶれているのに、世界300位以内にこれだけ日本の大学が入っていれば、むしろ、どんどんしょぼくなっていく政財界より大学の方ががんばっているように思います。

 本日の米国市場は終わってみれば前日比で大した動きではなかった、ということになるかもしれませんが、日中はとんでもない動きをしています。最近は地政学リスクも市場リスクもいろいろ高まっていますね。

★この原稿を書いている最中も米国株式市場は激しく動いていて、今日はとんでもない日中の動きです。

★核戦争のリスクもそれなりに高まってきました。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 金利が上がると変動金利の住宅ローンを抱えているサラリーマンはどうなりますか
- 最もコスパよく偏差値を上げる方法は浪人です
- 宇宙的ネットワークが発動し再ゲットした21歳S級美女がまたつれない態度になりました
- 会社の浮気相手の女性に本命とのデキ婚を告げた後日談

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.東工大・東京医科歯科大学統合と国際卓越研究大学(=10兆円ファンド支援先)選定に落ちそうな大学

 今日、大学関係者からリークがあり、とうとう東京工業大学と東京医科歯科大学の統合が報じられました。日本の大学受験に詳しい人なら、東工大は理系では京大並に難しい大学だということを知っています。東京医科歯科大学の医学部は、科目数が違うので何とも言えませんが、入試科目の偏差値だけ見れば、東大理一・理二より難しいです。このふたつの日本トップクラスの理系大学が統合されるわけですね。

●東工大と東京医科歯科大、単一の新大学に 「医工連携」へ24年度中に統合
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20221013-OYT1T50244/

 この統合劇の背後でいま起こっていることを理解すると、じつはいま日本のいくつかの難関大学の地位に大きな変化が起こる瀬戸際だということが見えてきます。10兆円ファンド構想です。政府はいくつかの中核研究大学を選定し、そこに10兆円ファンドの運用益(毎年3%、約3000億円を想定)から研究資金を援助し続け、世界的な大学にしていくことが決まっています。
 この中核大学のことを「国際卓越研究大学」と呼び、これがたったの5、6校と言われているのです。一大学に年間500億円ずつ支援し、これらの大学は確実に世界の大学ランキングでベスト100に安定して入るようにしよう、ということです。東大・京大はまずそこに入るとして、それではあとの3、4校はどこになるのでしょうか。東工大ですらここに入るかどうかわからないし、東京医科歯科大学はそのままでは確実に落ちるので、生き残りを賭けて、この東工大と統合するわけです。
 それでは当落線上の大学がどこで、落ちたらどうなるのか、今週号では解説したいと思います。

●大学10兆円ファンド、支援は異例25年間 事業規模倍増へ
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE307QH0Q2A830C2000000/

ここから先は

16,130字

¥ 220

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?