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週刊金融日記 第542号 金利がある世界は素晴らしいと思った、iPhoneもTeslaも思ったほど売れず、中環の美味しい海鮮飯店、ハゲタカ作家の真山仁さんとの対談再掲載、他

// 週刊金融日記
// 2022年10月4日 第542号
// 金利がある世界は素晴らしいと思った
// iPhoneもTeslaも思ったほど売れず
// 中環の美味しい海鮮飯店
// ハゲタカ作家の真山仁さんとの対談再掲載
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 ノーベル賞ウィークがはじまり、月曜日は生理学・医学賞が発表されました。

★生理学・医学賞は失礼ながらmRNAワクチンの関連分野に与えられるかどうかばかりに関心がありました。そうなれば、ファイザーやモデルナなどの株価にも多少はインパクトがありますからね。

★スバンテ・ペーボさんは現在はOISTで教授をしています。

 将来的手にはmRNAワクチン関連にノーベル賞が出るのはほぼ確実のように思いますが、何かと慎重でその科学的な重大性が確立されてから賞が出るので、まだ、今年ではないということでしょうね。そこで、今年受賞した人は、スウェーデン人で、愛人との間にできた婚外子の方で(いまでこそ欧州ではふつうですが、当時はそんなにふつうではなかったでしょう)、学部生の頃は考古学を勉強していて、大学院から分子生物学を専攻した人で、現在は、沖縄科学技術大学院大学(OIST)の教授をされている方でした。
 考古学と分子生物学の学祭分野で、ミイラなどから抽出されるDNAから現在の人類のルーツを解き明かしてきました。単に絶滅したと考えられていたネアンデルタール人が、じつはいまの人類の祖先と交配していたことを見つけ出すのですが、こうしたことを類まれな洞察力で研究し続けたということは、愛人の子という自分のルーツと関係があるのかもしれませんね。
 また、日本に世界的レベルの研究ができる大学院を作ろうということでできたOISTの教授だったいうことも、いいことではないでしょうか。

『ネアンデルタール人は私たちと交配した』スヴァンテ・ペーボ
https://amzn.to/3Eg4flQ

●The Nobel Prize in Physiology or Medicine 2022
https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2022/press-release/

●ランキングは東大より上、沖縄のOISTに優れた人材が集まる理由
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00234/070800012/

●沖縄科学技術大学院大学
https://w.wiki/59$9

 今週号は、リーマン・ブラザーズがつぶれて世界金融危機が起こった後に行われた『ハゲタカ』の作家の真山さんとの大昔の対談を再掲載していますが、Twitterでは、クレディ・スイスのCDSが急上昇していることから、クレディ・スイスが次のリーマン・ブラザーズになるんじゃないか、ということが盛んにつぶやかれていました。さて、どうなるんでしょうかね。
 CDSとか金融危機の話とかは、僕の本やマイケル・ルイスの本を読みましょう。あと、もちろん、『ハゲタカ』も大変に面白いです。この辺が、自著が含まれていて恐縮ですが、金融関係で本当に面白い本だと思います。

★Twitterでは日本語圏でも英語圏でもクレディ・スイスが破綻する、とみんなが言っていたので、僕は逆につぶれないほうに賭けて買ってみました。特に根拠はありません。いまのところ、上手く行っています。

『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』マイケル・ルイス
https://amzn.to/3yf2z8h

『ハゲタカ』真山仁
https://amzn.to/3SBDH2E

『外資系金融の終わり』
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 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』は改訂版は出ないのでしょうか
- 部下の幹部候補の男性社員が新人女子社員とできてしまって困っています
- 家庭持ちですが35歳になり活動再開したところ20代女性からの食いつきが悪くなっていました
- 大学院生ですが美女だが重度メンヘラの彼女とのつきあい方について相談です
- 巻末に【Cakes対談記事 日本人に足りないのは「強欲」なのか? 真山仁×藤沢数希対談 第3回 日本の市場にまだ魅力はあるか?】再掲載

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.金利がある世界は本当に素晴らしいと思った

 日本はもちろんですが、2021年までは世界的に低金利、さらにゼロ金利政策になっていて、コロナ禍前にはちょっと金利が上がりかけていたのですが、これもコロナ禍でアホのような緩和政策に戻ったので、また、ゼロ金利に戻って、いわば世界的に金利のない世界が続いていたわけです。
 日本なんかずっとそうですが、金利がないというのは奇妙な世界でして、ふつうの金融理論が通用しないわけで、経済学やファイナンスの教科書に書いていない世界がずっと続いていました。米国も低金利でした。こうなってくると、バリュエーションなどあまり関係なく、ノリで次にバブルになりそうなものを見つけては、バリュエーションを無視して買えるようなトレーダーや投資家たちが儲かっていました。それが、とうとうインフレが来て、世界の金利が上がりはじめて、為替も教科書どおりに動くし、株価もバリエーションが重要になってきました。
 いよいよ正常な世界に戻ってきたわけです。

★僕も香港の国債を買って金利を稼ぐことにしました。

★あらゆるリスク資産が米国債の金利と比べられ、利回りがリスクに対して十分ではないと判断されると用無し宣告を受けます。いまクリプト口座は米国債に対してかなり見劣りしています。こういうことでビットコインなどのクリプト市場が暴落してきたわけですね。教科書どおりでしょう。

 僕は香港に住んでいますから、すでにドルの世界で生きているわけですが、この金利がある世界になって、この半年ほどトレーディングしたり、いろいろ世界の投資先を考えたりしていたのですが、金利があるというのは本当に素晴らしい、ということを実感しております。そして、日本が経済成長しなかったのは、逆説的ですが、金利がなかったからなんだな、と改めて思いました。

『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』
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