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週刊金融日記 第422号 コロナバブルに乗れなかった僕たちの反省会、中国国家安全法でアメリカが香港へ経済制裁か、政府要請によりレストラン紹介コーナーは休止、Post COVID19での住居環境、他

// 週刊金融日記
// 2020年6月1日 第422号
// コロナバブルに乗れなかった僕たちの反省会
// 中国国家安全法でアメリカが香港へ経済制裁か
// 政府要請によりレストラン紹介コーナーは休止
// Post COVID19での住居環境
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 香港には5月の上旬に来て2週間の強制隔離を経験しました。日本も空港でPCR検査をしていて終わるまで空港から出られず、ダンボールハウスで一晩過ごすそうです。その後の隔離は、日本はお願いベースで、どの程度の法的強制力があるのかわかりませんが、いちおう2週間の自己隔離が必要で、香港はPCR検査が陰性のあとは、そこからは公共の交通機関やタクシーを使って自宅に帰ってもいいのですが、なぜか日本はそこは厳しく、公共の交通機関を使って家に帰れず、誰かに迎えに来てもらわないといけないようです。まあ、この辺のルールはコロコロ変わるので、いまどうなっているのかわかりませんが。
 日本に帰るとPCR検査と2週間隔離、香港に戻ってくるとPCR検査とこちらはGPSまで付いたガチの2週間隔離ということで、とてもじゃないが気楽に日本の行ける状況ではありません。しかし、これでも大変に恵まれているほうで、いまは日本をはじめ、ほとんどの国がたとえビザを持っていても自国民以外は入国拒否しています。香港は居住している人は外国人でも入れるので、これでもすごく開かれているほうなんですよね。
 しかし、そうは言っても往復で計4週間隔離なんで、簡単に動くことができず、僕はほぼ香港に閉じ込められた状況になっております。まあ、香港は新コロがほぼゼロで、もうみんなバーとかでウェイウェイしている感じで、楽しいからいいんですけどね。大戸屋で鯖の塩焼き定食も食べられるし。

 デモと言えば香港なんですが、アメリカでは黒人が警察官に殺されてしまい、それで全米で激しいデモが巻き起こっていますね。

★アメリカが北斗の拳みたいになってきました。

★ニューヨークのデモは大変なことになっております。

★アメリカが燃えています。

 日本では緊急事態宣言が解除されたとはいえ、依然として警戒が必要なため不要不急の外出は控えろとのことです。そこで、ビジネス情報誌の週刊SPA!で連載している映画評ですが、編集部では家で見れるDVDを紹介しようということで、今回も古典作品の紹介です。戦争映画の傑作のひとつであるプライベート・ライアンを紹介しました。

●1人の二等兵を救出するために8人が命を懸けて戦うことの意味
https://nikkan-spa.jp/1670491

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- じつはアメリカがコロナ勝利国かもしれません
- インデックス投資はバイ&ホールドが最適解か
- 病気で苦しみたくないなら尊厳死宣言書を書いておこう
- コロナ後の住処は都心か郊外か
- うさぎ小屋2.0のアップデート
- 休肝日を作るための3つの考え方
- イカせたいなら素直に玩具を使いましょう
- 世間はなぜ金持ちがモテる物語を好まないのか
- 好きな女性と会いすぎているのですが大丈夫でしょうか
- 金もない40代ですが20代ダンサーとゴールできました

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.コロナバブルに乗れなかった僕たちの反省会

 ブログで告知した通り(このメルマガでも今週のマーケットのところに再掲しております)、表題の件について反省会を開催したいと思います。また、スマホなどで、いちいちリンク先に飛ぶのも大変なので、読者の方の投稿も再度ここに貼っておきます。

●コロナバブル・コロナ特需に乗れなかった人たちの反省会開催のご案内(金融日記 Weekly 2020/5/22-2020/5/29)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52173475.html

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-今後のグローバル経済及びマーケットについて  

藤沢さん、はじまめまして。ペンネームKennyと申します。
金融日記歴はLivrdoorBlogの頃からなので15年近くの読者になりますが、今回始めての投稿になります。
学生時代から株式投資を行っていたので、金融日記を経済の勉強として読んでおり、当時は藤沢さんと言えば金融ブロガーのイメージでした。
その後の恋愛工学や昨今のCOVID-19に関する分析など、さまざまな分野でのご活躍は驚くばかりです。
現在私は38歳で3社の転職を経て外資系IT企業に勤務しております。
年収2000万前後ですが、専業主婦・子供2人を養っているため、今後の経済・マーケット見通しの見解をお聞きしたく筆を執らせて頂きました。
今年2月下旬からの暴落は、週刊金融日記のおかげで2月中旬には持ち株を処分し、被害を食い止めることができました。
ありがとうございました。
ただ、その後のマーケットの動きは、実体経済とかけ離れた上昇が続いています。
FRBがゼロ金利政策だけでなく、米社債のETF買取を始めるなど、日本同様に非伝統的金融政策を取り始めています。
これに対してはRay Dalio氏がLinkedin上で長文の論考を発表し、1931年の恐慌との類似性を指摘したり、COVID-19時の空売りで利益を上げた投資家Jeffrey GundlachがFRBの政策を批判しております。
その他海外の著名投資家の反応を見てもいずれもFRBの市場介入には否定的ですが、株式市場はバブルを彷彿とさせるほどの上昇となっています。
私もどうしても実体経済とマーケットの関連性に納得が出来ず、藤沢さんの名著「日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門」 http://amzn.to/2wdYno3 を読み直しました。
やはり、緊急事態とはいえ、急激な金融緩和や財政政策、ETF買入などの非伝統的金融政策は、結局は将来の負債にしかならない、将来の需要や税収の先食い、という考えを新たにしました。
確かにアメリカは、今回のCOVID-19を経て、産業構造の変化・デジタル化が加速することにより、GAFAMだけではなく、米国IT企業にとってはものすごい追い風になり、不謹慎ながら、高齢者や基礎疾患のある方の人口比率が減ることにより、社会保障費の削減など、長期的により経済を強くすることもありえるので、将来の負債は返せるとの考えもあるかもしれません。
一方、日本の株式市場も上昇を続けており、3ヶ月前の株価に戻る勢いですが、「日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門」で提示されているような解雇規制の緩和や税制改革などの抜本的な政策案は一つも実現される様子はなく、ポストCOVID-19の成長戦略はまったく見えてきません。
むしろこの機会に淘汰されるべき会社や組織が、財政政策と金融政策で温存されるのとではないかと思います。
是非、藤沢さんのグローバル経済及び日本経済の見通し(株価予測ではなく)をお聞きしたいです。
長文で大変恐縮でございますが、どうしてもお考えをお聞きしたく筆を取らせて頂きました。
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 さて、以前、同じようなテーマでブログとメルマガを書きました。その時の予想で当たったこと、外れたこと、そして、現状について、まずは振り返りたいと思います。まだ、読んでない方は読んでおくといいでしょう。

●なぜか株価が下がらない理由と今後の資産運用について(金融日記 Weekly 2020/4/3-2020/4/10)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52171137.html

週刊金融日記 第415号 新コロ禍の深刻さにもかかわらずなぜ株価はこんなに高いのか

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