見出し画像

週刊金融日記 第415号 新コロ禍の深刻さにもかかわらずなぜ株価はこんなに高いのか、安倍首相が緊急事態宣言を発令、政府要請によりレストラン紹介コーナーは休止、原発を恐れていたのにコロナを恐れない有識者たちは脳がバグっているのでは、他

// 週刊金融日記
// 2020年4月14日 第415号
// 新コロ禍の深刻さにもかかわらずなぜ株価はこんなに高いのか
// 安倍首相が緊急事態宣言を発令
// 政府要請によりレストラン紹介コーナーは休止
// 原発を恐れていたのにコロナを恐れない有識者たちは脳がバグっているのでは
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 安倍首相が緊急事態宣言を出し、小池都知事が法律に基づく具体的な自粛要請を出すなど、いよいよ日本も対新コロ戦争に突入したんだと思います。やはり国民的な人気コメディアンである志村けんさんの死亡が大きかったのではないでしょうか。
 ところで、僕は分析などはよく記事に書くのですが、あまり予想については書いてきませんでした。ビットコインでも新型コロナウイルス禍でも、たまに予想を書くのですが、それは相当に自信があるときです。それゆえに僕が書いた予想は自画自賛ですが、かなりの確度で当たります。一方で予想を出せる頻度が年に1回レベルでめちゃくちゃ少ないわけですね。なぜ僕はこんなに自分の予想を書かないのか、と考えてみると、やはり評論家と言うか作家として予想を外すのが、もちろん怖いというか嫌なんだと思いますね(笑)。当たり前なんですが……。
 しかし、ビジネスでも相場でも予想を当てるのと実際に儲かるかというのはまた違うわけで、結局、最終的にはもっと深く立体的なリスクマネジメントで長期的な勝敗が決まってくるわけです。最初の予想を出し、それが外れたときになぜ外れたかを分析し、適宜修正して予想精度を上げ、リスクを最小化しながら高いリターンを目指していける人が優秀な人です。ビジネスはもちろん、恋愛でもプランAが失敗したときのプランBのほうで勝敗が決まることはよくあります。
 ということで、これからはあまり当たらなくても、積極的にいま思っている社会や経済に対しての未来予想を書いて、外れたときはなぜ外れたのかあとで考える、みたいなスタイルにしていこうかな、と思っているところです。そのほうが読者も面白いんじゃないか、と。

週刊金融日記 第134号 プランB できる男の恋愛戦略』

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 原発を恐れていたのにコロナを恐れない有識者たちは脳がバグっているのでは
- 安倍首相やトランプ大統領がコロナに感染するリスク
- 42歳シングルマザーですが不労所得を得るための投資をご教示ください
- 世界のため金融日記コミュニティの鎖国を少しゆるめメルマガのコロナ部分だけを無料開放されては
- 愛するセフレちゃんを失った喪失感

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.新コロ禍の深刻さにもかかわらずなぜ株価はこんなに高いのか

 このメルマガは恋愛にグルメに(両方とも最近はウイルス感染対策で自粛ムードですし、実際にそれは大切なことだと思います)、そして、最近ではもちろん新型コロナウイルス禍についての分析など、さまざまなトピックを扱っています。しかし、忘れている人もいるかもしれませんが、メルマガのタイトルは『週刊金融日記』です。本来は、世界のマクロ経済の動向や刻一刻と変化する金融情勢を分析し、メルマガを購読している世界の政策担当者や産業界のリーダーたちに持続的競争優位をもたらすアップトゥーデートのインサイトを届けることこそが、週刊金融日記のバリューに他ならないと思っております。
 ということで、タイムリーな読者投稿が届いたので、それに答える形で何らかのインサイトを引き出せたらな、と思い今週号の記事を書きました。まずは、投稿内容です。

=============================
- 新型コロナウイルス禍の中での資産保有について

藤沢様、

いつも有益な情報ありがとうございます。
偶然起業に成功して資産約2億円程度あり、新型コロナ禍前は8割近くをインデックスファンドで保持していましたが、藤沢様のブログを読んだりメルマガを購読していたお陰で、新型コロナウイルスのインパクトを多くの市場参加者より早く理解できて、他の多くの読者同様暴落前にすべて売り逃げることができました。
本当にありがとうございました。
今後、当面は多くの企業がまともな経済活動ができなさそうですし、コロナ禍前の株高の背景にあったグローバル化進展はガラガラと大きな音を立てながら巻き戻っている状況です。
このような中では企業は以前のように収益を上げることができなくなるはずで、株価は5年前、あるいは下手すると10年前のレベルまで下がってもおかしくはないな、と思って安全圏から株式市場を眺めておりました。
ところがダウ平均株価は3月下旬から反転し、本日の株価ではせいぜい2年半ぐらい前の水準に過ぎません。
長期グラフで眺めるとそんなに下がってないように見えます。
中央銀行の金融緩和策などいろいろ要因はあるとは思うものの、なんだか狐につままれたような感覚です。
こうなってくると逆にキャッシュ(しかも円)でほとんどの資産を持っているのはヤバイのではと思うようになり、ある程度インデックスファンドを買い戻していったほうが良いかもしれない、と考えるようになりました。
また、各国お金をどんどん供給しているのでインフレリスクもありそうですし、下手すると日本国債暴落などというシナリオもないとは言えないのかもしれません。
ゴールド、ドル、あるいは物価連動債ファンドみたいなものを少しは厚めに持っておいたほうが良いのかもとも思います。
株価や債券価格の先行きなど誰にも読めないし、『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』 https://amzn.to/2JXOVgv でも読んでおいてください、と回答されそうな気もしますが、所長のビューや今後資産をどのように保持しておくべきかについて何かアドバイスいただければ幸いです。
宜しくお願いいたします。
=============================

ここから先は

13,925字

¥ 220

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?