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週刊金融日記 第454号 コロナ禍で後退した開国派は新センター試験(共通テスト)の英語で一矢報いた、菅内閣の支持率下げ止まらず、レストラン紹介コーナーは自粛中、所長はどれぐらいコロナを気にしていますか、他

// 週刊金融日記
// 2021年1月20日 第454号
// コロナ禍で後退した開国派は新センター試験(共通テスト)の英語で一矢報いた
// 菅内閣の支持率下げ止まらず
// レストラン紹介コーナーは自粛中
// 所長はどれぐらいコロナを気にしていますか
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 東京は緊急事態宣言でほとんどのお店が夜の八時には閉まってしまいますし、大企業はWFHにかなりなっているので、だいぶ静かになっていますね。冬の新型コロナウイルスは手強いです。
 菅首相は本音では、コロナはただの風邪、と思っているのではないか、ということを第451号に書いたのですが、以下の記事を読むと菅首相の思考回路がさらによくわかります。

●総理官邸が陥っている「認知バイアス」が国民の命を危険にさらす 香山リカ
https://note.com/nn1718/n/nbc6073b5b0d6

 このように、コロナを本気で抑え込むつもりがない、という点で菅首相の行動は一貫しているわけです。一方で、もはや医療崩壊がはじまっており、国民はコロナを抑え込まないと許してくれない、という状況になってしまっています。これは、日本のコロナ問題は非常にこじれていくだろうな、と思われます。

週刊金融日記 第452号 残念ながら2021年もコロナを中心に世界は回る

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- ワクチン接種証明書がそこら中で要求されるようになればコロナ禍は収束します
- 所長はどれぐらいコロナを気にしていますか
- 所長が使用されている会計ツールを教えてください
- 一夫一妻制でないと資本主義経済は崩壊する
- 離婚調停中ですが妻に500万円払わなかったら裁判すると言われています
- 所長は香港の高い日本酒をぼったくりと言い堀江さんはそれを問題ないと言っています
- 彼女のアソコが臭うのですが本人に言うべきでしょうか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.コロナ禍で後退した開国派は新センター試験(共通テスト)の英語で一矢報いた

 日本経済というか日本のホワイトカラーの労働市場の特徴は、日本語バリアによって、国内の市場が良くも悪くも守られている、ということです。これはたとえば、日本と香港での大学生の就職活動を見比べてみると一目瞭然です。
 日本は有名大学の学生なら、大学で何も専門性を身につけていなくても、全員とは言いませんが、ふつうに常識とビジネス感覚がありそうな学生なら大企業に将来のマネジャー候補や専門職として採用されます。専門知識がなくても、最初の1、2年で会社が専門家に育ててくれます。基本的に外国人とは競合しません。日本語ができないといけないし、礼儀作法など日本特有の文化がわかっていないと日本のビジネスの現場では使い物にならないからです。
 一方で、香港やシンガポールなどは、中国大陸からやってくる優秀な学生やインドなどからやってくる理系の学生とも競争しないといけません。欧米に留学していた学生とも当然のように競争です。香港のホワイトカラーの職場は英語なので、労働市場が世界に開かれています。香港のいくつかの大学はランキングなどで見ると東大よりもいまや上になっていますが、新卒の学生は安月給でアシスタント的な仕事をしたり、インターンで職務経験を作ったりして何とか就職というように、苦労します。一部を除いて、安月給のままなので、こうして最初の2年や3年ぐらい働いたあとに、英米のビジネススクールに行ったり、修士課程で専門性を身につけたりする必要があります。こうして学歴を作って、20代後半ぐらいになって、ようやく就職活動の本番です。英語の世界のホワイトカラーの労働市場はこのようになっています。
 一方で、日本のホワイトカラーは、世界からの競争に晒されていないのでぬるま湯です。僕自身も外資系証券会社の東京オフィスで働いていたので、日本の中のホワイトカラーの労働市場で、日本語ネイティブで英語もできて多国籍の環境で働ける、というだけで競争も非常に限られ、大変に生ぬるい環境でそれなりに高給を得ていました。

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