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週刊金融日記 第522号 晴れた土曜日の恵比寿でビジネスミーティング、気まぐれマスク氏Twitter買収保留、恵比寿横丁フィールドレポート、黒田総裁が緩和をやめないわけ、他

// 週刊金融日記
// 2022年5月16日 第522号
// 晴れた土曜日の恵比寿でビジネスミーティング
// 気まぐれマスク氏Twitter買収保留
// 恵比寿横丁フィールドレポート
// 黒田総裁が緩和をやめないわけ
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 割りと長かった日本滞在ですが、とうとう香港に戻ることになります。香港在住の主に金融関係の知り合いも、今年の2月に香港でゼロコロナが破られ一気に感染爆発となった際に日本に戻ってきた人が多かったんですが、幸いなことに4月には感染がすっかり収まり、またふつうに香港はレストランやバーなどに自由に行けるようになりましたから、みんなゴールデンウィークぐらいまで日本にいて香港に帰りました。僕はそれよりさらに日本滞在が延びた感じですね。
 いろいろ調べてやっているんですが、コロナ禍の入出国は本当に大変です。前回の日本帰国は昨年の年末年始だったのですが、当時、香港はゼロコロナ成功中で香港内は何不自由なく暮らせていたのですが、空港検疫は非常に厳格で21日間の強制隔離が必要でした。僕はいいホテルのスイートを取り(基準を満たしている政府認定の隔離可能ホテルから選びます)、隔離はかなり快適でした。僕みたいな原稿の執筆が遅れがちな文筆業やっている人は、むしろ強制隔離されたほうがいいんじゃないか、とさえ思いました。
 前回は強制隔離は21日間と長かったのですが、日本を出発する際のPCR検査は要求されませんでした。しかし、今回は日本でも出国前48時間以内のPCR検査が必要です。また、長いゼロコロナ期間を同じく享受していたニュージーランドは感染力が強く封じ込めが難しい変異株が入ってきて、ゼロコロナからいわゆるウィズコロナにシフトしたのですが、香港もおそらく本音ではニュージーランドと同じようにしたいんだろう、と思われます。ただ、中国本土がまだゼロコロナ政策をやっているので、あからさまには表明していませんが、約1万人が死亡した2、3月の感染爆発の際も、結局、最後までロックダウンしませんでしたし(香港はコロナ禍が始まって以来ロックダウンは一度もやっていません。ゼロコロナなのでよく誤解されているのですが制限自体は欧米より緩く、それでゼロコロナを達成していました)、今回は隔離期間が7日間に短縮されているので、本音はやはりコロナ死を容認したイギリスみたいにやりたいのだろう、と。
 出発前のPCR検査で陽性になると、航空券も前払いの隔離ホテルの代金もすべてがパーになります。PCR検査は無症状感染も拾ってしまうので、かなりの確率で陽性になりそうでハラハラします。陽性だったら、またそれもメルマガでネタにしますわ。まあ、今週のメルマガを読んでもらえばわかると思いますが、こうした検査前にもかかわらず、僕は腹をくくって、たくさんの人に会って、飲んだり食ったりしてました。人生、割り切りが大切ですね。

★香港はずっとゼロコロナが成功していたのですが、航空会社の客室乗務員のルール違反でオミクロンの侵入を許し、一気に感染爆発して、なんと約1万人が短期間のうちに死亡してしまいました。しかし、感染爆発も急なら収まり方も急で、いまでは集団免疫的な効果もあって、ほとんど感染が収まっています。

★香港で死亡率が高かった原因は老人がワクチンを打たなかったから、という単純なものなのですが、なぜ打たなかったのか理由は諸説あるのですが、僕はこれははっきりしていて、原因はIT化が成功したからだと思っています。スマホやWeb予約しないと打てなかったんで、そりゃあ、老人は打てないわな、と。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- なぜ黒田総裁は頑なにインフレ目標2%と言い続けているのですか
- 海外で日本人の姓名表記が変わってきたようです
- 円安で資産が目減りする現状に嫌気がさし暗号資産への投資を考えています
- 「The Tinder Swindler」という恋愛詐欺師を扱ったNetflix映画
- 結婚を前提につきあうパートナーへの誠実さと非モテコミットの狭間で
- 結婚してしまった以上どんなことがあっても我慢して夫婦関係を続けていくしかないのでしょうか
- 転職後1年で男性が育児休暇取得すると心象悪くなるでしょうか
- 医師3年目でこれから遊びたいのですがAクラス女医の彼女と今結婚するべきですか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.晴れた土曜日の恵比寿でビジネスミーティング

 スギ花粉もなく、最近はちょっと雨の日が多いですが、ちょうど良い気温で、日本はとても過ごしやすい季節です。僕はもうすぐ香港に帰るということで、書籍の編集者やいろいろちょっと仕事で絡んでいたりする人や友人らと東京で会っています。何でもZoomの今日このごろと言うか、ふつうに仕事している人ならZoomさえ必要なく、単にメールで事足りるわけですが、やはりライブで会うといろいろ楽しいものですね。週末は、ちょっくら恵比寿でYEBISUビールでも飲みながらビジネスミーティングをしようということになりました。まあ、特に用事はなかったのですが僕が日本にいる間に、と。
 ちなみに、これは僕はずっとそうだと思っていたんですが、日本にいる人とは、日本にいるより海外に住んでいたほうがたくさん会うことになります。というのも、いますぐ会おうと思えば会える人は、特に用事がないとミーティングなど設定しないわけです。コロナ禍のいまならなおさらですね。ところが、海外に住んでいると、特に用事がなくても、とりあえず日本にいる間にいっしょにお茶でも、あるいはビールでも、という流れになりやすい。僕は海外でPhD Studentしていたとき、日本に帰った際は親戚とかとも会ったりしたと思うんですが、証券会社に就職して日本に帰ってきたらめっきり会わなくなりました。また、恋愛工学的には、今度日本に帰るんだけどザオラルがけっこう効きます。海外に住んでいる方が逆に日本の知人には会いやすくなる、というのはなかなか面白いですね。それもあって、海外移住もいいな、と思ったわけです。

週刊金融日記 第439号 申し遅れましたが当研究所は香港に拠点を移しました 前編
週刊金融日記 第440号 申し遅れましたが当研究所は香港に拠点を移しました 中編

 さて、その日は午後三時ぐらいに恵比寿ガーデンプレイスに集合だったんですが、今回のミーティング相手は元ナンパ師の方でした。

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