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週刊金融日記 第401号 成功できるかどうかはここぞというときのオールイン、米軍がイランの英雄的司令官を殺害で中東戦争勃発か、芝公園のステーキと六本木のインドカレーと青山の居酒屋、税理士ですがクライアントがめちゃくちゃ保険に入っているので解約させたい、他

// 週刊金融日記
// 2020年1月7日 第401号
// 成功できるかどうかはここぞというときのオールイン
// 米軍がイランの英雄的司令官を殺害で中東戦争勃発か
// 芝公園のステーキと六本木のインドカレーと青山の居酒屋
// 税理士ですがクライアントがめちゃくちゃ保険に入っているので解約させたい
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 あけましておめでとうございます! 正月休みが終わって、みんな会社などで溜まっている仕事を片付けているところだと思います。また、忘年会シーズンが終わったと思ったら、年末年始は親族などと集まってダラダラと食事する機会が多く、ジムも閉まっていたりするので、さすがにすこし太ってしまった方も多いかと思います。僕もそうです。ちょっとこれからプチ断食などして、帳尻を合わせていきたいですね。

『週刊金融日記 第375号 会食やデートでどれだけ食べても太らないたったひとつの冴えたやりかた』

 さて、年末年始にはカルロス・ゴーン氏が元グリーンベレーの傭兵を雇い、プライベートジェットをチャーターして、レバノン政府と秘密裏に協力しながら、スパイ映画さながらの日本脱出作戦で国外逃亡するというニュースのあとに、今度はトランプ大統領がイランの国民的英雄だった司令官を爆殺して中東の緊張が一気に高まるという事態になりました。日本が休んでいる間に大ニュースが世界を駆け巡りました。今年の世界経済は米中貿易摩擦と中東情勢のふたつがドライバーになるような気がします。まあ、この時点で想像もできなかったことがいろいろ起こるんでしょうけどね。万物は流転しますから。

●トランプが52カ所攻撃するなら、イランは300カ所攻撃する
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/01/52300.php

★基本的に大手メディアはトランプ大統領が嫌いですから今回もトランプ大統領がバカなことやった、というトーンで書かれていますが、イランから見たら国民的英雄の司令官も、西側から見たらいくつかのテロを指揮した超危険人物というわけですね。

●ゴーン被告、日産側による監視の解除直後に海外逃亡 高野弁護士「裏切りだが全否定できない」
https://jp.reuters.com/article/ghosn-fled-japan-idJPKBN1Z30CE

★そして、カルロス・ゴーン氏は、日産がルノーに吸収されることを阻止したい日本政府の関係者と日産幹部によるクーデターで、自分はハメられたんだという主張を、関係者の実名と証拠とともに記者会見するそうで、もう経済小説どころじゃない展開になってきました。目が離せません!

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 税理士ですがクライアントがめちゃくちゃ保険に入っているので解約させたい
- 藤沢所長は月に何冊ぐらい本を読みますか
- ハイエクとフリードマンで読むべき本
- Core30に入っている大企業勤務ですが外資系金融に務めるような人たちはどれくらい勉強していますか
- 自己啓発講師で一発当てたのですが再受験で医学部に入ろうと思っています
- キムタク主演の『グランメゾン東京』がオススメ
- お財布はどのようなものを使われてますか
- 既婚ですがハイスペ彼女に追いつくためにど素人が英語を学ぶには
- 本命のSクラス彼女が妊娠したので二番目のAクラス彼女は手放すべきでしょうか
- 彼女に子持ち既婚者であることがバレました
- モテまくる人生でしたが職場の後輩に非モテコミット
- 50代既婚経営者を略奪婚しようと思っています
- 完全に挿入できなくても射精すれば童貞卒業認定されますか
- 恋愛工学に助けられた自身の10年を振り返ってみました

 それでは今年もよろしくお願いします。

1.成功できるかどうかはここぞというときのオールイン

 最近、自己啓発的な記事をいくつか書いたのですが、意外と評判が良かったです。自己啓発と言うと、まあ、非常に安っぽいわけですが、やっぱり自己啓発って大切なんですよね。自己啓発本なんて、字が大きいし、書いてあることはだいたいぜんぶ同じで、さらに経営者とか他の仕事で忙しい人とか芸能関係で日本語を書くのがままならない人とか、ほとんどライターがぜんぶ書いてて、まあ、非常にアレなんですが、今週の人生相談コーナーにも書きましたが、僕も大学生のときは自己啓発本は割とたくさん読みました。さすがに、ライターのやっつけ仕事ではなく、質の高い方の自己啓発本でしたが。
 それ以来読んでないんですけど、まあ、読んで良かったな、と思います。というのも、時間を無駄にしないとか、自分のためにならない人間関係ならないほうがマシとか、信用を積み重ねるだとか、たくさん寝ようだとか、食い過ぎ飲み過ぎに注意しようみたいな当たり前のことなんですけど、まあ、当たり前のことってとても大切ですからね。たとえば、自分が高校3年生だとして、集中するべきことは受験勉強だと思うんですが、そういう当たり前のことができる人ってそんなに多くないです。僕は自己啓発本を大学1年生ぐらいだったと思うのですが、たくさん読んで、まあ、マインドセットは確かに良い感じでリセットされたな、と思うわけです。大前研一さんのビジネス本とかも、まあ、自己啓発といえば自己啓発で、そこで自己啓発されちゃった僕は、留学してPhD取りに行って、大前さんのようにあっさり専門分野は捨てて金融に行ったりしたわけですからね。自己啓発、恐るべし!
 そして、この有料メルマガでは、一般書に繰り返し書いてあることからの差分というか応用編、そして、一般書になかなか書いていないことをいろいろ書いているわけですね。

『週刊金融日記 第395号 成功し続けられるかどうかは目的合理性とメタゲームと全体最適だと思った』
『週刊金融日記 第396号 嗚呼なぜ人は全体最適ができぬのか』
『週刊金融日記 第398号 筋トレでも勉強でもできる人には当たり前のことが9割の人にはぜんぜん当たり前じゃない』

 さて、今週もまずは読者からの相談です。

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-「できる人には当たり前のことが9割の人にはぜんぜん当たり前じゃない」をビジネスに当てはめると

藤沢数希さん、こんにちは。
しんちゃんです。
第398号の「筋トレでも勉強でもできる人には当たり前のことが9割の人にはぜんぜん当たり前じゃない」の学校の勉強や受験勉強に関する藤沢さんによる解説の部分を非常に興味深く読みました。
「できる人には当たり前のことが9割の人にはぜんぜん当たり前じゃない」ということを筋トレと勉強などを例に解説していましたが、ビジネスに当てはめるとどういうことになるのか?ということを、できれば次号のメルマガで書いて欲しいです。
よろしくお願いします。
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 今週は人生相談コーナーにたくさんコンテンツがあるんで、まあ、軽く大事なことをひとつ書こうと思います。先日のメルマガで保険の話をしましたが、みなさん、金融商品の保険も人生の保険も大好きなんで、とにかくリスクをいろいろ分散させたがるんですよね。株式投資ならインデックスファンドなどで分散させてもいいかもしれませんが、キャリアで分散はダメなんですよ。なぜなら、いまの産業構造は上位1%のやつの報酬がめちゃくちゃ高くて、上位5%ぐらいだと、急にふつうの報酬になっちゃうから、ある程度つきぬけないと金持ちになれません。野球でいえば、ヒットが三割打てるイチローみたいな選手が何億円ももらうんですが、二割五分になっちゃうと、それでもプロ野球選手になれたんですからすごい競争に勝ってきたと思うんですが、報酬は何分の一、何十分の一になっちゃう。だから、これは!と決めたら、そこにフルコミットしていかないといけないんですよ。それで、一度勝ちきると、そこで大きな信用ができるんで次から楽に勝てるようになります。サラリーマンもやっぱり最初に勝たないといけない。勝つと上から信用されていい仕事が回ってくる。この辺の話は以前にも書きました。

『週刊金融日記 第400号 保険はすべて解約せよ!人生はノーヘッジで』

●入社1、2年は「良き社畜」として騙され続けよ。で、最後に1回だけ裏切ればいい
https://diamond.jp/articles/-/16595

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