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週刊金融日記 第437号 新型コロナウイルス禍の最新の論点整理 封じ込めvs共生が本質的な対立軸になってきた、S&P500コミッティがテスラを採用せずロビンフッド族がカモられるの巻、レストラン紹介コーナーは自粛中、恋愛工学を学びゲットした相手と入籍しました、他

// 週刊金融日記
// 2020年9月13日 第437号
// 新型コロナウイルス禍の最新の論点整理 封じ込めvs共生が本質的な対立軸になってきた
// S&P500コミッティがテスラを採用せずロビンフッド族がカモられるの巻
// レストラン紹介コーナーは自粛中
// 恋愛工学を学びゲットした相手と入籍しました
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 最近は、日本からの美味しいウニやトロを通販で買ったりしながら、ボチボチと香港で暮らしています。そろそろ日本に帰らないといけない感じになっているんですが、香港に戻るには、また2週間強制隔離ですね。トホホ。

★香港には、日本からは日々高級食材が空輸されてきます。ちなみに、日本料理屋は数が少なく競争が十分ではないので、大して美味しくないのに日本の2倍以上の価格で、調子に乗っていて、僕はぜんぜん行く気がしません。中華やイタリアンやフレンチや中東料理は安くて大変に美味しいです。寿司も香港人や出稼ぎの中国人が握っているようなところは、良心的な値段で、まだ、行く気がします。

 過去に何度か解説しましたが、新コロ禍では重要な"Bubble"という単語の意味を再び解説します。香港やイギリスのニュースではふつうに使われているのですが、アメリカだとそんなに一般的には使われていないかもしれません。なので、アメリカ系英語だと、英語ネイティブでも新コロ禍に詳しくない人はたまに知らない人がいる、というぐらいな単語です。おそらく、最初にこの単語がよく使われたのがニュージーランドです。ニュージーランドがロックダウンしていたとき、家族などロックダウン中でも会うことが許されるグループをBubbleと呼んでいました。ちょうど、家族が大きなシャボン玉の泡の中に入っているイメージです。この泡の外の人とは会ってはいけないわけです。そして、国同士で相互に自由に行き来できるグループが"Travel Bubble"と呼ばれています。

●Five Things to Know About Travel Bubbles
https://www.smithsonianmag.com/travel/five-things-know-about-travel-bubbles-180974983/

★日本人の相互監視と空気を読む「自粛力」は僕の想像以上のパワーで、新型コロナウイルス以外のウイルスも軒並み撲滅させられそうな勢いです。

★Twitterでは、マスクを付けずに機内で持論を展開していたおっさんのために飛行機が緊急着陸した件が話題になっています。ちなみに、現在、多くの国で、公共の交通機関でのマスク着用が義務付けられているので、主義主張は別にしてマスクぐらい付けたほうがいいでしょう。

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 大学生ですがコロナ禍で春の新歓コンパも秋の天下一武道会もなくなりました
- スペインバルでのアポが上手く行ったのにいざというときに問題が
- 日系大手企業で年収1000万円近いですが外資系IT企業の一次面接に落ちました
- 「あなたの彼氏ですよ権」を気楽にバンバン発行してしまい苦しんでおります
- 恋愛工学を学びゲットした相手(当時メルマガ投稿しました)と入籍しました

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.新型コロナウイルス禍の最新の論点整理 封じ込めvs共生が本質的な対立軸になってきた

 先日、偶然にもTwitterで堀江貴文さんと新コロ禍について議論することになったので、ちょうどいい機会なので、日本、そして、世界の新コロ禍についての最新の論点と、僕の政治・経済の予想をまとめておこうと思います。以下のバックナンバーの続きですね。

週刊金融日記 第429号 日本のコロナ対策迷走でわかったWhy(=信念)のとてつもない重要さ
週刊金融日記 第433号 今後の新コロ禍の動向についての3つの予想

 まずは、読者の方の投稿をひとつ紹介します。

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- 堀江さんにポジョショントークだと嫌味を言われてましたが……

こんにちは。翔くんです。
Twitterで堀江さんにポジショントークだと嫌味を言われて藤沢さんが反論されていたのを拝見しました。

★藤沢氏がTwitterで堀江氏に反論していました。

いつも冷静沈着な藤沢さんでもさすがにイラッとして、表に出さないまでも感情的になるのですか?
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 僕は個人的にはほとんどのことでイラッと来ないタイプですが、堀江さんとの議論は、さらにイラッと来ません。僕はある意味で、ポジショントークや事実認識などで、堀江さんはとても正直な人だと思っていて、だからこそ、議論も成り立つのだと思います。
 まず、前提としてひとつ説明しておきたいのは、世の中には、僕のように科学的な事実やロジックというのをある種絶対的なものだと考えている人がいます。いわゆる理系的な思考と言ってもいいかもしれません。僕はそういう世界にいたので、世の中の人は当然みんなそうなんか、と思っていたのですが、実際のところ、こういう理系的な思考というのはかなりの少数派だということがわかりました。庶民が感情的にものごとを考えているのはそうなんですが、僕が大人になってから驚いたことは、高学歴の立派な文系エリートの大多数が、こういう理系的な思考をしないということです。彼らは、自分の主張を通したり、何らかの政策論争に勝つために使えるデータなりロジックなりを持ち出してくるのです。つまり、事実やロジックというのは、自分にとって都合が良い方に政策を誘導するための道具に過ぎないわけです。理系的思考が身についている人から見ると、もはやそれは神を冒涜するような行為なのですが、大半の文系エリートはこっち側です。弁護士なんかも、当然こっちで、また、弁護士は職業倫理的にこっちであるべきですね。クライアントの利益が最上の価値でなければいけませんから、たとえば離婚裁判で、自分が弁護を引き受けている旦那にはじつは愛人がいます、とかポロッと真実を言ったら、ただのバカというか、バカより酷くて、弁護士資格剥奪ものでしょう。ここはお互い正直になって、浮気していたことをちゃんと誠実に認めたほうが妻とも分かりあえて話がまとまりませんかね?みたいなバカなことを言うクライアントに対して、バカ野郎!絶対にそれだけは言うな、みたいなことをちゃんと言う弁護士がまともです。

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