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週刊金融日記 第554号 アベノミクス終焉でタワマンはとうとう暴落するのか、日銀YCC上限引き上げで円と銀行株が急進、鹿児島の老舗ホテルが良かったです、アラフォー男性に友達は必要か、他

// 週刊金融日記
// 2022年12月25日 第554号
// アベノミクス終焉でタワマンはとうとう暴落するのか
// 日銀YCC上限引き上げで円と銀行株が急進
// 鹿児島の老舗ホテルが良かったです
// アラフォー男性に友達は必要か
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 東京の方でやらないといけなかった事務仕事もいろいろ一段落して、鹿児島のほうに行ってきました。東京ではいろいろとインフレを感じましたが、さすがにこういう大量に美味しいものを生産している地方の居酒屋なんかは、本当に安くて美味しいですね。九州で美味しいもの食べて温泉に入ったり、長野にスノボに行ったり、日本を思う存分楽しみたいと思います。

★日次コロナ死者数は過去最高を軽く超えていきそうですが、僕はワクチン4回接種で、さらに最後の1回はオミクロン対応バージョンなので、かなりの防御になっているはずです。個人的には旅行や会食などたくさん楽しもうと思っています。

 2022年もいよいよお終いですが、ふるさと納税していない人はちゃんとやりましょう。旅行券や美味しいものが無料で手に入るフリーランチですよ。

●楽天ふるさと
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 恋愛小説『ぼく愛』が増刷されました。嬉しいですね。実用書と違って、小説というのは長く売れるものですね。

『ぼくは愛を証明しようと思う。』
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『コスパで考える学歴攻略法』に関して、いろいろ対談記事や書評が出てきているので紹介します。こちらの本は一見「実用書」のようで、じつはかなり普遍的な教育論の本なので、ロングセラーになると期待しています。

●偏差値は1千万円でいくつ上がる? 「中高一貫校」と「公立コース」どちらがいい? 成田悠輔×藤沢数希
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/11241056/

●学歴は金で買えるか:藤沢数希『コスパで考える学歴攻略法』中沢亮平
https://agora-web.jp/archives/221127090125.html

『コスパで考える 学歴攻略法』
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 最近読んで、面白いファイナンスの読み物だったので、こちらの本も紹介しましょう。一通りファイナンス理論を勉強したあとに読むと理解が深まるんじゃないでしょうか。ファイナンス理論で出てくるいろんな公式や仮説などは、勉強しながら、実際にああでもない、こうでもない、本当はどうなんだ、と考えるものなんですが(逆にこういうことを考えない人は証券アナリスト試験の資格などは合格するかもしれませんがいまいち理解が浅いと思います)、この本では、金融機関で働いてから大学の先生になった人が軽妙な語り口でいろいろ書いていて面白いです。
 年末年始はふるさと納税でもしながら読書を楽しみましょう。

●新解釈 コーポレートファイナンス理論 「企業価値を拡大すべき」って本当ですか? 宮川壽夫
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 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 今の仕事は給料もそこそこいいのですが先行きが暗そうなので税理士の資格を取ろうか考えています
- 年収1200万円外資系企業勤務ですが海外大学院のオンラインMBAコースを受講しようか悩み中です
- アラフォー男性に友達は必要ですか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.アベノミクス終焉でタワマンはとうとう暴落するのか

 僕は2022年は、アメリカでインフレ爆発→FRBガンガン利上げ→世界で唯一利上げしない円大暴落、というマクロ経済環境の大きな変化のちょうど初動のゴールデンウィークに香港に戻り、円安の問題などがとうとう煮詰まってきた12月に日本に帰ってきました。その間、香港ドルはドルペッグなので、中国から食料やエネルギーなどがいくらでも入ってきてインフレしていない香港でも、金利が米ドルに合わせて上がっていき、香港はかなりの金融引き締め環境となり、インフレしていませんでしたし、家賃などはむしろ下がっていました。香港ドルは米ドルペッグで通貨高に見舞われていますから(これも何でも輸入している香港がインフレしない理由です)、日本に帰れば、さぞ物価は安いんだろう、と期待していました。しかし、この円安と香港ドル高をもってしても、意外と日本も物価がかなり上がってるじゃん、と思った次第です。
 日本は僕がいなかった7ヶ月あまりの間に思った以上にインフレしていましたし、最近は、個人的な事情で東京の不動産価格をよく見ているのですが、家賃も不動産価格も昔と比べてだいぶ上がってるなあ、と思いました。日本は世界のマクロ経済環境の変化に他の国より遅れて追随することが多いので、アメリカでこれだけインフレ→利上げ、と来ており、やはり世界経済はつながっているので、日本もそろそろそうなるだろうな、と思って先週のメルマガを書きました。そしたら、さっそく日銀がサプライズで、YCC(イールドカーブ・コントロール、10年物国債の上限金利を0.25%に押さえる)見直しを発表しました。

週刊金融日記 第553号 久々に日本に帰ってきてインフレと利上げが来ると確信しました

 市場参加者のコンセンサスは、YCCなどは黒田総裁の在任中はいろいろ偉い人たちのメンツもあるので続けるだろう、というものでした。サプライズだったので(織り込まれていなかった)、円は一気に急騰し、銀行株なんかも爆上げしました。そして、不動産関連株は下落です。株式市場と違って、タワマンなんかの不動産価格はすぐには見ることができませんから何とも言えませんが、東証REIT指数なんかが急落しているので、さすがに長期金利が上がりそうで、多少は不動産価格も下落していると思われます。

週刊金融日記 第544号 東京のタワマンがこれから暴落するかもしれない3つの理由
週刊金融日記 第546号 日銀が金利を上げられない本当の理由

 さて、こうした日本の不動産の動向について、読者の方からも質問が来ていました。

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- メルマガの通り日銀が長期金利の上限を切り上げました

まさに所長がメルマガに書いていたとおり、日銀が金利を上げてきました。

週刊金融日記 第553号 久々に日本に帰ってきてインフレと利上げが来ると確信しました

タワマンなどの不動産市場は今後どうなるでしょうか。
所長の以前のバックナンバーでは暴落するかも知れないとのことですが、まだ、家賃などは変わっていないようです。
また、変動金利で借りている住宅ローンもただちには影響を受けないとのことです。

●住宅ローン金利、日銀の「実質利上げ」でどうなる?
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD210K90R21C22A2000000/

マンション購入を検討しているので、所長の見解をお願いします。
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