不思議な話17 「誰?」
今の職場では、時々人がいたような気がするけど、確認すると誰もいなかったということが、何度かあります。
遅出の日、夕食後の洗い物をキッチンで行っているとき、ふと視界にエレベーターの方に、チェックの服を来た人が歩いているのが見えて、しっかりとそちらを向いたのですが、チェックの服どころか、誰もいませんでした。
隠れる場所もなく、当然エレベーターも開いていないので、乗り込んでもいませんでした。
エレベーターがあけば、アナウンスがありますし、そもそもロックがかかっており、職員カードがなければ操作はできません。
また夜勤の日で、就寝介助を行っているとき、寝かし終わった部屋に職員が入っていくので、相方と思い「その部屋終わってるよ!」と言いながら追いかけて部屋に入りましたが、後ろから「どうしたん?」と相方が声をかけてきました。
部屋には職員はおらず、その時間には私と相方と遅出の職員しかいないのですが、3人とも揃っており、じゃああれは誰だったんでしょうね……。
また別の日、夜勤中の朝の5時前に、ご利用者が転倒していたのですが、興奮して触らせてくれず、トイレに行こうとしているので、看護師に連絡をしながら、相方と二人でみまもりをしていました。
居室の扉は閉じていて、扉の細長いガラス部分から廊下を見ると、白い服の人が奥の部屋から食堂の方へ歩いていくのが見えました。
はじめは看護師かと思ったのですが、看護師が来るときは、食堂の方から歩いてくるはずで、何よりユニホームはピンク色です。
奥の部屋には、なにも持たずに歩ける日とはおらず、白い服というのも見たことがありません。
奥の部屋側には病院があります。
もしかしたら、迷い来んでしまったのかも知れませんね。
最後は、詰め所でのこと。
詰め所には、一番奥に仮眠室その横にトイレ、洗面台と窓口から見えないように並んでいます。
私が、洗面台で手を洗っていると、私の後ろを職員が通りました。
通路はとても狭く、洗面台のところで二人がすれ違うのがやっとな幅なので、見間違いではありません。
昼間ですし、休憩は皆とり終わった時間でしたので、仮眠室にいくことは頭になく、トイレに行きたかった職員がいたのだと思っていました。
しかし、トイレの扉の音がせず、電気もついていないため仮眠室を見ても誰もいません。
すれ違った人が、ユニホームを来ていたのは覚えていますが、顔は記憶になく自分より背が高かったぐらいしか覚えていません。
当日の職員なら、通るときに言葉をかわすでしょうし、なんとなく誰かわかるような気がするのですが……。
今の職場には、なにかわからないものが、ウロウロしているようです。
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