第四章 心身の修養と鍛錬

心身鍛錬ということは、
近頃盛んに叫ばれ、
世の人も
これが重要なることに
目覚めてきたのである。

そして、種々の運動が
盛んに行われるようになってきたのである。

しかしながらその運動の多くは
身体の鍛錬が主で、
精神を鍛えることが稀である、
といいたいのである。

すでに何回も述べたごとく、
我々の身体は
精神に支配されているのであるがゆえに、
強い精神の持ち主の身体は
自然と強健となるのである。

これに反して
弱い精神の持ち主の身体は
自然と弱くなるのである。
従って病にもかかりやすいのである。

しかしながら、精神修養とか、心を鍛えるとか
いうことになると、なかなか興味の少ないものである。

従って病や癖や
種々の悩みのある者とか
またはその必要を感じた一部分の人みが
この道の研究者となり
実行者となるのみである事は
誠に遺憾とするところである。

これが
他の身体を鍛える種々の運動のごとく
大衆的に行われるようになれば
病弱ものはずっと減り、
かつまた悪人も
ずっと減ることは
申すまでもないことである。

人類の健康のためにも、
また人間界の平和のためにも
理想の心身鍛錬こそ
我々の望む所である。

この意味において、
本会で指導する心身鍛錬法は
精神の修養を主となし
身体の鍛錬が従となっているのである。

そして
世に行われている精神修養法とか
または心を鍛える方法等のごとく
窮屈な思いをしたり
または苦しい我慢をしたりする方法
ではなく、
何人も興味が起こってくるのである。

なお、
本会で教導する方法は
多忙の者は夜寝てから2,30分を利用してできるし、
重病者は病床に寝たままでできるのである。

そして
健康者にも病弱者にも
老いにも子供にも
男にも女にも
それぞれに適するように
その方法を教え
かつ容易にできるように
教導するのである。

故にこれこそ
何人にもできる
理想の心身鍛錬法であるのである。

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