見出し画像

第一章 心身鍛錬法の意味

「心身鍛錬」
といえば、
精神を修養し肉体を鍛えること
である。

つまり、
強い心と強い身体とを作り
万物の霊長たる能力を
遺憾なく発揮すること
である。

そもそも、最近の教育方法は、
知識のみ授けて、
真の修養的教育は
誠に乏しいようである。

知識は善用もできるし、
悪用もできるのである。

そうして、修養ある者は、これを善用して
断じて悪用しない。

これに反して、修養足らざる輩は
これを悪用するのである。

そして知識が豊富なれば、豊富なるに従って、
その悪用が巧妙なのである。
故に知識豊富にして、
修養無き輩は
誠に大なる罪悪を犯すのである。

いわゆる、単純な犯罪は知識が乏しい者に多いのであるが、
大犯罪事件はほとんど知識階級に出現するのでである。

現代で言えば、立派な大学を出た者が
オレオレ詐欺に加担したり、
などである。

このように知識のみ豊富でも、
道徳観念に乏しい、
すなわり、真の教養がないと、
社会に対して猛毒を流し、
自己は畜生にも劣る人形動物となり
祖先子孫にまでも恥を及ぼすのである。

しかるがゆえに、教養は
個人的にも社会的にも重大なる問題である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?