第十一章 暗示とはどんな事か(8) 外部暗示三
ある青年が重病で
会長が頼まれて往診した。
聞く所によると
「医師は三人も替えてみたが
増々衰弱するので、
行者なども頼んで祈祷したりしたが
何の効果もないので、
両親も諦めているが私には諦めきれぬ」
と患者の妻君が涙を落としていた。
会長が種々質した結果これは
「易者に悪い暗示を与えられている、
そしてそのために病を製造している」
ことを看破した。
彼は結婚するときに
ある易者に見てもらったところが、
「その妻とはすこぶる相性が悪いので結婚すれば命がない」
と
「また