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ミーアのデザインが出来上がるまで:量産も見据えて

はじめに

ミーアの本体のデザインは、初期は私が試行錯誤しながら3Dプリンターで印刷をしていたのですが、なかなか可愛いデザインにならず、 途中で限界を感じていました。

ちなみに、こちらが当時試作していたデザインです。 今のミーアと比べて、1周りも2周りも大きくかつ、全然可愛くないデザインでした。

「どなたかでタイムを頼める人がいないかなぁ」と心当たりがある人を探し始め、「あ、そういえば、 稲田さんなら助けてくれるのでは?」と思い、2024年1月9日に、facebook messangerで 下記のメッセージを送ったのが始まりでした。


稲田さんは、デザイナーでありながら、自社で家電を作ったり、クライアントと、企画段階から開発 / 製品化までゼロイチを得意とするデザイナーです。 

自社商品 : 光で繋がるIoT照明 『wesign』
クライアントワーク(デザイン) : 自動開閉ゴミ箱 ZitA SQUARE
クライアントワーク(企画 / デザイン) : XGO.BizBackPack


最短の中でデザインをどこに宿すか

吉永
初めて私から依頼をさせていただいた時は、どのような印象を持ちましたでしょうか?

稲田
そうですね。ともかく最短ルートでリリースしたいという意思を強く感じました。 なので、最短ルートの中でデザインをどこに宿すか、に焦点を当てて取り組もうと思いました。

まず最初依頼されたときの基盤構成が、下図のように、底面に対して水平な基盤になっていました。

なので、ミーアの目が入る前側はフラットでなければならないという制約条件がつきますので、フラットをキープしながら正面のデザインとして何ができるかを考え始めました。

最初シルエットから手を入れました。最初、吉永さんが作成していたシルエットがこちら(下図左)だったと思います。これはこれでとても可愛らしいと思いましたが、もう少し可愛らしさを宿したいと思った時に、もう少し猫らしいツンとした感じを表現できないかと思い、新しいシルエット(下図右)を提案しました。

左 : 開発初期のシルエット 右 : 最終版のシルエット


左 : 開発初期のシルエット 右 : 最終版のシルエット

無理のない基板構成をデザインから提案

稲田
もう一つ行ったことが、無理のない基板構成をデザインから提案したということです。

元々は、こちらのような 丁寧に対して、水平な基盤デザインになっていましたが、 吉永さんとのディスカッションの中で どのような基盤修正ができるかっていうのを考えたときに、「 基盤と目のディスプレイとのコネクターの角度を変えれば、 基盤が底面に対して垂直にすることができ、奥行きを減らすことができますかね?」 という提案をさせていただきました。

これは、ミーア本体のデザインを決める上で大きな変更になったと思います。

吉永
そうですね。今までの基板と目のディスプレイの配置の場合、下図左のようなデザインになっていたのですが、基盤を底面に対して垂直にすることで、より手のひらサイズに収まる可愛らしい形状になったと思います。



丸みを帯びたデザインをどのように作成するか?

吉永
ミーアの丸みを帯びたデザインについても、出来上がってきたCADデータを見て、すごすぎてビックリしたのを今でも覚えていまして、ぜひ伺えればと思います。

私は、できるだけミーアを丸めを見たデザインにしたいと思いつつ、fusion360という3D CADのソフトで、フィレット等を使って試行錯誤したのですが、正面の輪郭が曲線のために、フィレットで全体に丸みを帯びさせるのは限界があり、これは無理だろうとあきらめかけていました。

稲田
ここは実はすごい工夫してまして、fusion360ではできない方法を使っています。

Rhinoceros(ライノセラス)という3Dモデリングツールで、2レールスイープ(2本のレールからサーフェスをモデリングする)という手法を使っています。

このようにすることで、 繋ぎ目が全く見えないということでは無いのですが、、、

続きは、こちらで記載しています。



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