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向上心。

俺には、守護神という言葉は似合わない。理由は、それほど試合に出れたことがないし、そう呼ばれるほどチームのピンチを救ったことがないからだ。

自分のミスで負けたこともあるし、チームに迷惑をかけてきた。

正直に言うと、高校生の時はプロになれるなんてとてもじゃないけど思えなかった。


自分の実力のなさにがっかりしていたし、情けなかった。でも、だからと言ってあきらめるわけにはいかない。諦められるわけがない。なぜなら、サッカーでどうしてもかなえたい夢があるからだ。

俺は、自分の実力を現状だけで判断し、センスとか才能がないからといった言葉で主観だけで片付けることが嫌いだ。

センスや才能というのは、あってないようなもん。だって、センスだけじゃ夢は叶わない。そこには必ず努力が必要だからだ。


実力がないなら努力すればいい。努力して強くなって、才能を超えればいい。

俺はそれができると思っている。自分と向き合って、たくさん考えて行動する。自分には何が足りなくて、どうすれば目指す場所に近づけるのか。そこに目を向けて自分と向き合い、努力を重ねていけば、絶対に夢は叶う。俺がそれを証明する。

時には人に頼ることも時には大事かもしれないけど、俺はほとんどの苦しみは自分で解決できると思っている。どんなにつらくても、今自分がどうして悩んでいるのか、何が問題なのかをしっかりと理解していれば、絶対に解決できると思っている。

まずそもそも悩むという概念が間違っていると思う。もちろん悩んでいる感覚に陥ることはある。しかし、それは考えていないから前に進めないだけではないのか。悩んで、辛い思いをし、周りの人に心配されることに安心感を覚え、居心地よくなっていないか。悩んでいるときのほうが、人間の心は楽である。考えなくても、周りの人間が自分をやさしく扱ってくれるし、あたかも自分がよく頑張っているかのように接してくれる。

だけど、本当にそれでいいのか。それは自分と向き合うことからの逃げではないのか。


本当にかなえたい夢があるなら、そのために努力しないといけないとわかっているなら、立ち止まっている時間はない。居心地の良い場所を飛び出して、どんなに険しい道であろうと前に進むことをやめてはいけない。


俺は試合に出れないことが多かった。大事な試合は大体ベンチだった。今でもめっちゃ悔しいし、そんな自分が恥ずかしいとさえ思う。


だけど、あきらめるわけにはいかない。自分なら必ずできると信じている。

俺にはできる。正しい努力をして、常に試行錯誤して、積み重ねる。今までもずっとそうしてきたし、これからも続ける。

自分が成長するために、できることは全部やる。もっとシュートを止めるにはどうしたらいいのか。どうしたらもっと強くなれるのか。人として、優れた人間性とは何か。人間性を高めるには何を考え、何をすればいいのか。考えることをやめた瞬間、成長は止まる。考えすぎなんてない。考えないことも大事って意見もあるけど、俺はそうは思わない。なんでうまくいかないのか。どうしたらうまくいくのかを考え続けた先に、成長がある。


そして、満足感と充実感は似ているようで全く違う。

サッカー選手を引退するまで、俺が満足することは絶対にない。だが、上を目指す過程、努力することは、充実感でいっぱいだ。

充実しているときは、満足しやすい。だからそういう時こそ、これでいいのかといつもより考える。


そうやって行動し続けていたら、自分の中で強い気持ちが生まれた。


それが、向上心だ。


常にもっと上にいきたいと考えるようになった。今まで努力してきたし、そこには自信を持っているけど、まだ何も成し遂げていない。プロにもなっていないし、守護神でもない。だからこそ、もっと考えるし、もっと行動する。絶対にかなえたい夢があるし、俺の夢は俺だけの夢じゃない。たくさんの人に応援してもらって、今の自分がある。その人たちに、プロになって活躍した姿を見せることで恩返しする。だから俺は、立ち止まることはない。まだまだヘタクソだけど、これから絶対に強くなる。サッカーに対する姿勢が成長に直結するから、どんな時も真摯に向き合い、上を目指す。真の守護神になる。

俺はもっと強くなる。もっとたくさん考えて、新しいことをして、人としての幅を広げる。人としても選手としてもでっかくなって、たくさんの人に勇気や自信を届ける。


プロになって、バイエルンで活躍する。

自分のプレーで見ている人に勇気や自信を与える。


これが俺の夢。ここにたどり着くために、毎日考え、いろんなことにトライし、成長していく。戦うべきは自分自身。絶対負けない。

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