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#平凡なオヤジの戯れ事綴り No.7

『外人さん、​WAKARIMASUKA?』
先日、店に弁当を買いに行った時のことだ
数種類ある弁当の中から、ひとつを決めレジに並んだ
自分の前には、3人グループの東南アジア方面から旅行で来られたらしい男女がいた
弁当を3個買われ、1人の方がまとめて千円札2枚を出された
そして、レジの係の方が“43円のお釣りです”と言いながら、小銭ケースから出し始めた
すると、10円硬貨が1枚不足していたようで考えた挙句、5円硬貨2枚を準備されていた

さぁ、ここからが大変だった
弁当を購入された外人さんは、硬貨の種類がよく解っておられない様子
レジの方が用意された“穴の開いた2枚の硬貨”の存在が不可解のようだ

お釣りを準備されたレジの方も、“どう説明したらいいのか”戸惑っておられた
しかし勇気を振り絞って、説明を始められた
「十ENKOUKA GA ARIMASYENNODE 五ENDAMA WO 2MAI DE IIDESYUKA?」
「???」
「2MAI DE YOKADESYUKA?」
「???」
全く相手に通じていない
それは、そのはずだ

イントネーションは外国語風に話しておられるつもりだが、内容は日本語のままだ
レジのおばちゃんは、汗ビッショリになって、身振り手振りで悪戦苦闘
しかし相手の外人さんは、ポカーン?
こんなやりとりが、暫く続いたが、埒が明かない
外人さんも先を急がれていたのか、他の2名の方々に促されて、
貰ったお釣りをしまい込んで、苦笑いを残して去って行かれた
その後ろ姿を眺めながら、汗を拭きつつ、フッと息を吐いていたおばちゃんがいた

日本の英語教育は全くもってお粗末だ
中学・高校・大学での10年間、自分も含めて、殆どの日本人の役にたっていない
外国人も知らないような文法は得意中の得意
日本は島国で、殆ど単一民族なので、これまで外国人との日頃の接触が無かった

道を歩いていて、前の方から外国人がやって来ると、歩く方向をそらし、さらに目もそらす
すれ違う時、声を掛けられようものなら、ドキッとして冷や汗ダラダラ
ドギマギしている日本人へ、その外人さんが尋ねた
 「熊本駅は、どう行ったらいいですか?」と、とても流暢な日本語で話してこられたのだ
「KUMAMOTOEKIHEHA AGYAN ITT   KOGYANIKUTOYOKADESYU」
全く意味不明の説明に、その外人さんは困惑したまま、黙ってグーグルで検索していた             

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