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必要な時だけ!近所で簡単に車の貸し借りができるGetaroundを使ってみた

Getaroundとは個人間(P2P)のカーシェアリングサービス。誰でも簡単に車の貸し借りがアプリを通じてでできるというもの。YahooのCEOであるMarissa Mayer、俳優Ashton Kutcher、Angel Listの創業者Naval Ravikant、ベイエリアで著名VCであるMenlo Ventures等、数々のトップティア投資家から資金を集めている注目のスタートアップである。

現在のアメリカにおける車の台数は2億5000万台。その車が実際に使われている時間というのは1日24時間の内の2時間にも満たない。つまり車の数が過剰で溢れ返っているだけでなくその車のほとんどが停まっているだけということになる。この不合理な経済実態の打開に一石を投じようとしているのがこの「Getaround」。車を買う代わりに近くの人に借りるというサービスである。カーオーナーは自分の車を共有することによって年間数千ドルという収入が得られる。Getaroundは登録された全ての車に保険を提供する代わりに、40%のコミッションをとるというビジネスモデルで成り立っている。すでにベイエリアでは膨大な数のユーザーがサービスに登録をしている。

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1. まずアプリを開くと自分の現在地と登録済みの近くに停まっている車のロケーションが表示される (写真左)
2. 車をピックアップしたい時間と返却したい時間を設定 (写真中央)
3. 予算と車の仕様条件を設定 そして右上の"Apply" をタップ (写真右)

4. すると設定した条件に該当する近所の車が距離順に表示される。(写真左)
5. 今回は一番近くにあってデザインも可愛いMini Cooperを選択 (写真中央)
6. 支払い方法を入力しいよいよ"Rent"をタップして車のPick Up地点へ移動!

7. 地図に沿って歩くと路肩に停められているMini Cooperを発見!

8. 次に驚くべきはドアを開けるのに鍵がいらないということ!
9. 車のそばに行き、スクリーン右下の"Unlock"というタップすると「ガチャッ」という音とともにドアの鍵が解錠

10. あとは車の中に入り、ケースの中にある鍵を挿入 いざドライブへ!

11. ドライブが終わったら元の場所へ車をとめて鍵をかけるだけ!
*必要に応じて時間の延長も可能

感想

 以前取材でFounderであるSamに直接Interviewしにいったという経緯もあり、個人的にはすごく思い入れのあるサービスです。彼がこのカーシェアビジネスを作りあげるにあたって苦労したのが車両保険の問題。前例がない故に、100人近くの保険会社の人間に断られ続けても尚諦めず、最終的にBerkshire Hathaway社と実験的に様子を見るという条件を落とし所にスタートした事業。 数年前までは考えられなかったような保険の形が今では受け入れられるようになっています。他にもMobileで車の鍵を開けるためのDigital Keyの開発における技術的な問題等、様々な壁を乗り越えて実現したサービスです。

 それらを踏まえ、まずこのサービスのすごいところは、ただP2Pのマッチングを成立させているというだけでなく、保険や鍵の問題も含め、プロセスが誰の人の手をも介さずアプリで完結してしまうという点。使い勝手も直感的で分かりやすく、一連の体験を終えての感想は「簡単!」の一言。元来の ( 特に都会では ) 当たり前とされていた「車を所有する」という行為にはもちろん、駐車場や車両保険、ガソリン代やメンテナンスフィーといった諸々の維持費がかかってくる。そんな中、今後は車を持たず、必要な時にだけ、こういったシェアリングエコノミーのサービスを使いながら移動手段を確保していく人も増えていくのではないかと思ったそんな一日でした。

ちなみに車を貸す側はGetaroundへの登録し、モバイルでの鍵の施錠解錠を可能にするためのハードウェアのセットアップ ($100) と月額$20 Subscription Feeを支払うことで、あとは空いた時間に車が稼いでくれると言った感じ。サンフランシスコ市内では、新車を購入した人が、Getaroundに車を登録し、年間 $10,000 (約百万円) 近くの収入を得るというケースも少ないくないとのこと。

Getaroundの創業者兼CEO Sam Zaid氏へのインタビュー記事はこちら

今後は少しずつシリコンバレーの話題のサービスを「使ってみたマガジン」にして発信していきたいと思います。かなり面白いコンテンツも予定しているので興味ある方是非フォローして頂ければと思います。

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