谷徹『意識の自然』をまとめよう!

先日、フッサール『デカルト的省察』の読書日記を始めようと書いたのですが、そういえば昨年2019年の夏から秋に3か月かけて、谷徹さんの『意識の自然』を読んだではないか、と思い出しました。この本は、ハイデガーらを通じ20世紀後半のフランス哲学に甚大な影響を与えたフッサール現象学の入門書かつ研究書です。1998年に勁草書房から刊行されています。現在も購入できますが、新刊だと1万円を超えて高価です。

本文687ページ2段組で註の内容も濃いので読むのは骨が折れましたが、他の現象学入門書がよく理解できない場合は『意識の自然』を読んでほしいな、と心から思います。そういうこともあって、この本の内容を昨年Twitter読書したので―Twitter読書というのは読書しながら、要旨を連続ツイートしてまとめ、そこに自分のコメントを付け加えていくもので、『意識の自然』のまえにはシモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』を扱いましたー、それをあらためてまとめてみようかな、と思います。この作業を終えてから、『デカルト的省察』に入ったほうが、ここをご覧の方にも親切だと思いますし、フッサール現象学にもより関心をもっていただけるのではないかなと感じた次第です。

『意識の自然』のおおまかな構成について記しておきます。本書の第1部ではフッサール現象学の最重要概念である現象学的還元について、先行研究やフッサール自身の思索の変遷をしっかりと踏まえながら解説します。第2部では彼の理論的齟齬を補いながら、現象学の理論モデルを詳述。第3部が肝で現象学の限界を指摘しつつ、その可能性を控えめに提示します。そのような内容です。いかがでしょうか。「賛成!」というかたは、ぜひ♡マークを押してくださると励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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