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"Discover" Self Liner Notes 全曲解説(2)

2015年6月6日にリリースした僕のアルバム「Discover」の収録曲を簡単に解説するノートの後編です。

では早速。

*曲タイトルのリンク先は既発単曲バージョンです。

06. Here, There & Everywhere
曲の作り方は色々だけれども、この曲はタイトルを先に決めて作った曲で、収録曲の中では1番最初に作られた曲。
作風は違うけれど、ビートルズの曲にも同じ曲名があって僕なりのオマージュだったりする。ポップ過ぎずハード過ぎずっていうところを意識して、どちらかと言うと「Living In This World」の楽曲の流れに近い感じ。

07. Routine
元々はNKGWさんから受け取った「創作バトン」へのレスとして作り始めた楽曲で、最初のタイトルは「Twirl The Baton」だった。
この曲はまず、ドラムパートから作りそれを聴きながらギターを弾いてイントロのフレーズを完成させてループするだけのインスト曲の予定だったのだけれど、何回も聴いているうちにAメロ部のややヒップホップ的な歌い回しが浮かび、インストから唄へと変更。歌詞や雰囲気も含めアルバムの中ではやや異質な感じのする曲だと思う。

08. I Don't Care
曲調的には僕の作品には比較的多いパターンの曲。パワーポップやエモっぽいアレンジのオケに情けない歌詞を乗せる「男の泣き虫ロック」というか。
実際に作ったのも歌詞にある通り、動き出すのも面倒臭い休日の午後だった。冒頭のギターは当初入れてなかったのだけれど、2曲目の「Ordinary」と被ってしまう為、唄入れの前にアレンジし直して追加して完成。
「I Don't Care」=「気にしない。」というのは、文字通りの意味ではなく、「気になって仕方が無い。」けど「気にするな、気にするな。気にしないで行こうぜ。」と自分に言い聞かせているっていうニュアンス。

09. Foolish
聴く人が聴くと、この曲のメインのコードカッティングと、裏から入るベースのアレンジなどがTelevisionの"Marquee Moon"の影響だとモロバレだと思う。オマージュというか僕なりの遊び心。歌詞に関しては少し前の僕の曲の歌詞の感じに近くて、神へのもどかしさを唄ったもの。いないとわかっていても縋ってしまう心理というか。この曲もアルバムバージョンは既発単曲とは結講違っている箇所があると思う。

10. World's End
アルバム本編ラストの曲で、アルバムタイトルの「Discover」はこの曲の歌詞から取っている。その点でタイトルトラック的な作品。
その為、タイトルを強調しようとアルバムバージョンでは曲の始まり方が単曲バージョンとは大きく異なっている。曲を作り始めたときの仮タイトルは「Non Fiction」で、その次は「Game」だった。歌詞を考える中で「この世の果て」というフレーズを多用したので、曲名を「World's End」に。
なので、ここで使っている"End"は「終わり(終焉)」という意味ではなく「果て(端っこ)」という意味。

11. Grey Valley Fish - AVFT Mix - (Bonus Track For CD Only)
CD-R版のみのボーナストラックで、ならざきむつろさんの企画「灰谷魚トリビュート」参加楽曲。歌詞はyosh.ashさん。
曲に関しては、80年代〜90年代の英国シューゲイザーやサイケデリックなオルタナティヴなギターポップを目指し制作。yosh.ashさんの書いて下さった歌詞を元に、苦手な「歌詞先行」楽曲であったが、自らもミュージシャンであるyosh.ashさんの歌詞は曲に当てはめるのに、そこまで苦労せずに作ることが出来たし、自分の曲でここまで「英国」を意識した曲は無く、コラボという「化学反応」の賜物だと思う。

これで「Discover」の収録曲全ての解説は終りとなります。
元々、個々の曲を発表する際に楽曲の説明はあまりしたくない主義です。
それは、聴いて下さった方の描いたイメージや情景全てが正解だと思っているので。僕が描いたイメージを聴いて下さる方に押し付けるのではなく、聴いて下さった方がそれぞれ描いてくれたら、それで良いんですよね。
1曲を10人が聴いてくれて、10種類のイメージや情景が生まれたら嬉しいなと。例えば、僕はネガティヴな意味で作った曲でも、ある人が聴いたら前向きな曲に聴こえるかもしれない。
歌詞中の「きみ」は必ずしも異性や恋人ではなくて良い。
「きみ」は「もうひとりの自分」でも良いし「友」でも良いんです。
そんな思いもあって、あまり自分の曲に「説明」は付けていません。
なので、今回のこの解説は歌詞に関してはあまり触れませんでした。

『Discover / kazma tamaki』
DL版(¥100)
https://note.mu/kazma_tamaki/m/maad4f326663b

CD-R版(¥300)
https://note.mu/kazma_tamaki/n/n99d37ac30a1d

歌詞カード付き + ボーナストラック収録

『Discover』を手にして下さった方々の声やアレコレをまとめたマガジン

Around "Discover"

https://note.mu/kazma_tamaki/m/m9da69c04e839

2015年6月14日
kazma tamaki
Love + Fuck

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