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フライの捕り方

今回は、フライの捕り方ついてお話ししていく。よく、攻撃の時に「転がせばなんとかなる」ということが言われる。これは、ゴロを打てば、まず①ゴロを捕る、そして②送球する、最後に③(主にファーストが)送球を捕る、と、守備陣にとっては3回も段階を成功させなければいけないので、その過程の中でミスをするかもしれないことからきている。

逆に言えば、フライは「ノーチャンス」だ。なぜなら、(風を除けば)ゴロのようにイレギュラーバウンドもないし、フライを捕れさえすればアウトになるので、送球もないからだ。
ただし、初心者の子どもたちにとってフライというのは、捕るのが難しいようだ。息子もゴロは捕れるようになったが、フライはまだ難しいようだ。そこで、今回はフライを捕るポイントを紹介する。


手の向き(手のひらを上に向ける)

まず、子どもたちをみていて感じたのが、手の向きだ。フライは当然だが、「ボールは上から落ちてくる」。それに合わせて、グローブの向きも合わせていく必要がある。にもかかわらず、キャッチボールと同じように、グローブを正面にしてボールを捕っている選手が多い。これでは、ボールが入る所がピンポイント過ぎて、ボールがグローブをはじいてしまう。

イメージとしては手のひらを空に向けると、上向きにグローブが開く。このとき、脇が開いてしまうと、特に子どもは空から落ちてくるボールの重力に負けてしまうので、脇を閉めて、手のひらを縦に空に向けるようにする。

ボールの追い方(胸の目で追う)

ボール(打球)はあなたの正面に来るとは限らない。むしろ正面に来ることの方が珍しいだろう。ということは、正面でボールが捕れるようにあなたが動く必要がある。そこで大切なのがボールの追い方になる。

イメージとしては、胸に目があってその目でボールを追うようにする。人間は身体の中心ほどパワーがあり、身体から離れれば離れるほどパワーは逃げていく。なので、ボールを捕るのは、なるべく身体の中心、つまりフライは上から来るので、胸の辺りで捕ると安定する。サッカーの胸トラップをイメージしてもらえれば分かりやすいかと思う。

また、後ろのボールを追う場合、身体を前に向けたまま後ろに下がらないように気を付けよう。後ろに追う場合、半身(横向き)になってボールを追えば、落下地点まで素早く動け、コケることもなくなるだろう。

イメージ:胸に第三の目があり、この目でボールを追うようにする

捕る位置(前側で捕る)

最後にボールの捕る位置だが、先ほどお伝えしたように、なるべく身体の近くで捕るようにすると安定する。つまり、横でいえば両肩の肩幅内で捕る
そして、前後に関して言えば、自分の頭の中心を境に、前後に「見えない壁」を想像する。そして、必ず「前側」で捕れるようにする。そのために、自分で「胸の目」でボールを見て動いて、捕る場所を調整していこう。

よく見かけるのが、自分の後ろ側で捕ろうとして、いわゆる「バンザイ」となり、ボールを後ろに逸らしてしまうケースだ。このような選手は、まずは前側でボールを捕る意識を持って練習しよう。

練習としては、まず近くから軽いトスを上げてもらい、グローブを上向きにする練習から始める。すると、フライを捕る感覚はそんなに時間が掛からず習得できるはずだ。そこから、段々と恐怖心をなくしていき、次に高いフライ、そして、左右にボールを投げて動いてボールを捕る練習、最後に後ろのボール、とここまで難易度が上がれば、ノックのボール、実際の試合のボールもしっかり捕れるようになるだろう。


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