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ボールの捕り方②

今回は、息子以外にもチームの中で私が気になったことについて書いていきたいと思う。結論から言うと、ボールの捕り方になる。見ていて捕り方が雑というか危なっかしい。多くの選手が、来たボールを止められず、グローブがはじかれるように負けてしまっている。

子どもなので、まだ手首の関節が安定していないという面も確かにあるかもしれない。それでも身体のちょっとした工夫でだいぶ修正できるはずなので、参考にしてみて欲しい。ポイントは3つだ!

1.正面でボールを捕る

まず、ボールを正面(胸の前)で捕ってみて欲しい。キャッチボールなどで、よく「相手の胸に投げろ」と言われたことは、野球をやったことがある人なら一度や二度はあるはずだ。ただ、当然小学生なので、胸に投げようと思っても、いつもその通りに行くわけではない。(大人でも難しい)
つまり、相手から来るボールがいつも自分の胸に来るわけではない。

それにも関わらず、ボールが自分の胸に来ないとき、身体は動かさず手だけ(グローブだけ)横に動かしてボールを捕っている選手が多すぎる。中には、ボールが正面に来ても、自ら避けて自分の横でボールを捕る選手もいる。これは、本能的にボールを怖がっているので、その場合には、痛くないボール(ゴムボールなど)を使って慣れさせることが優先させて欲しい。

ボールを捕ることに慣れている選手は、ボールが来る前にどこにボールが来ても自分が動けるようにすることが大切だ。イメージで言うと、テニスでサーブを待つように準備するのだ。

覚えておいて欲しいのが、自分の中心(身体)から離れれば離れるほど力が弱くなるということだ。だから、なるべく身体(胸)の近くで捕れるよう、キャッチボールの時から、自分が動いていこう。自分で動いても正面で捕れない場合は、最後に手を伸ばしてボールを捕ろう。

もしかしたら、中にはプロ野球選手やメジャーリーガーなどが、自分で身体を動かさず、グローブだけ伸ばしてボールを捕っているのを見て、マネしている選手もいるかもしれない。ただ彼らは、基本ができた上で行っている。

理解できないかもしれないし納得できないかもしれないが、いくらプロの選手でも、マネしていい部分とそうでない部分がある。それは、成長していく過程で小学生の時とはまた違った身体つきになったり、技術的な基礎ができあがったりして、小学生の時にはできない動きができるようになったからだ。小学生で彼らのマネをすると、身体に無理を生じさせる可能性もあることは知っておいて欲しい。

彼らはあくまでも、基礎の上の応用編として行っている。まずは、「守破離」の守、つまり基本を小学生の時期には徹底的に積み上げて欲しい。

2.両手で捕る

これも、プロ野球選手のマネをしているのか、ボールをグローブだけで捕る選手がチーム内で多い。キャッチボールの時などは、プロの選手は片手で捕るが、先ほどと同じように基本ができている。両手から片手というのはできるが、片手から両手にするというのは、難しいのではないだろうか。やはり、基本は両手である。試しに、グローブを置いて素手でボールを捕ってみて欲しい。おそらく両手でボールを捕るはずだ。

素手でも、片手でボールを捕る選手も中にはいるかもしれない。そこで、あなたの大切なもの(たとえば、時計でも携帯でも高価なもの)を、「絶対に落とすなよ!」といって、下からその選手に投げてみると、おそらくどの選手もしっかり丁寧に両手で受け止めるはずだ。ボールも大切なものという認識のもと、落とさないために、両手で捕る意識を持とう。

ただし、正確に言うと両手で捕るというのも、表現的には正しくない。両手で捕ろうとすると、右手にボールを当ててしまうからだ。そうすると、真面目にやった選手ほど恐怖心が出てしまう。正確には、右手は添える、そんなイメージがしっくりくる表現である。そうすれば、ボールが右手に当たることはない。

3.指を空に向けて捕る

ボールを捕るときに気付いたのが、多くの選手がグローブが横を向いた状態(指先が横を向いている)で捕っている。指先が横を向いていると、必然的に脇が開いてしまう。脇が開いた状態では力が入らないので、ボールに負けてグローブが後ろに持って行かれてしまうのではないか。

指先が横を向くと脇が開いてしまう

指先を空に向けて立ててみると、必然的に脇が閉まる。すると、力が入るので、ボールにも負けないで、ボールを捕った位置でしっかり止めて捕れるはずだ。試しに、脇が開いた状態と閉じた状態で、誰かに手を押してもらってみて欲しい。脇が閉じている方が力強さを感じるはずだ。
これも厳密にいうと、真上というよりは「ハの字」に近い形だ。ゆったりと構えて、素早く動けるよう準備していこう。

右手も添えて構えるとなおよい

それができて、わざと(たとえば逆シングルなどで)脇を開けるケースもある。ただし、これも基礎ができてからの応用編であることは知っておいて欲しい。

そして、指先を上に向けてグローブを上に立てて捕るのと同時に意識して欲しいもう一つのことが、ボールをグローブの芯で捕ることだ。そうすることで、ボールがグローブの中で暴れず、しっかり捕ることができる。
芯で捕れているかの確認方法は、捕った時にボールがしっかり止まっていることとパチンといい音が鳴ることだ。


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