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世の中で最も罪なこととは

この話をはじめて聞いたとき、思わず「ギクッ!」とさせられた。自分の心の中を覗かれたようで、それを必死で隠すためにどんな顔をしていいのか分からなかった。そう感じたのも、自分自身に思いきり心当たりがあったからに他ならない。

世の中で最も罪なことは”不機嫌”である

これは、一対一で言われたわけでも、私個人に対して特別に言われたわけでもなく、一般論として私のトレーナーの先生がみんなの前で教えてくれたものだった。おそらく一般論として語ってくれたからこそ、私自身素直に聞けたのだ。もし仮に、私個人に言われていたとしたら、思い当たる節がストライク過ぎて、この言葉を素直に聞く余裕は私にはなかったと思う。それぐらい、この言葉は真っすぐ、そしてずっしりと私の胸にストレートに突き刺さった。

この言葉の意味するところは、感情というのは、「伝染」するので、自分自身から良い伝染ができるように、プラスの感情を発していこうというものだ。これは周りの影響を考えれば当然のことである。

私は、子どもたちにとってかっこいい大人でいたいと思っている。そんな人が、マイナスの感情を発するわけにはいかない。
ただ、それまでの私は、自分自身の機嫌や感情に関心を持つことがなく、全くノーケアであった。もしかしたら、ある意味、「環境の奴隷」であり、良いことがあれば機嫌がよく、悪いことがあれば機嫌が悪くなっていた。
しかも、周りのことを考えず、思い切り感情を表に出していた。

だからこそ、この話を聞いているときに、自分のことを言われているようで恥ずかしかったのかもしれない。
「感情は伝染し、周りにも多大な影響を与える」、そう思ったときから、視野がグンと広がり、今まで自分だけにフォーカスしていたのが、周りのことも考えようと思うきっかけとなった。

自分の機嫌をコントロールし、気分よくいる、というのはある意味、人の責任かもしれない。以前、また別の機会で、「自分の顔に責任を持つ」ということで、「がんばれ」という字を、

顔晴れ(がんばれ)

という当て字に変えて紹介されたことがある。すごいアイデアだな、と思いつつ、おかげさまで今でも印象的で私の記憶に残っている。
がんばれ、というと、今まではどちらかというと、何か無理して必死で努力しているイメージだったが、それだと顔も険しくなりがちになる。自分自身は一生懸命でいいのかもしれないが、周りに与える影響はもしかしたら、本人とは裏腹に逆となっているケースもあるのかもしれない。

それを、「顔晴れ」だと、軽やかで明るいイメージがあり、周りの人も近づいたり助けたりしたくような力が働くかもしれない。
特に子どもたちは、大人の顔色にいい意味でも悪い意味でも敏感である。そんな子どもたちだからこそ、私たちが一緒にいて安心する存在、元気や勇気を与えられる存在でありたいと思う。

私たちは、不機嫌にもご機嫌にも自ら選ぶことができる。
あなたは、「頑張れ」と「顔晴れ」、どちらがいいだろうか。


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