見出し画像

上げた足の着地について

これまで軸足、そして軸足とは反対の(名前の呼び方がわからないが)足を上げたほうの足(グローブを付けているのと同じ側)について触れてきた。具体的には、軸足については、入れてあげる向きとバランスのとり方。上げている足については、着地位置と距離についてお話ししてきた。今回は、上げた足をいざ着地するときの注意点について2点触れていきたいと思う。
前回の記事はこちら↓


2人の3年生の左ピッチャーを見ることになってから、気付いたことをメモすると、一つ一つの動作に意味があるということに改めて気付かされた。
一連の大きなフォームを、細かく「分解」して伝えているため、その分やることや意識することが増えてしまい、混乱してしまわないか、心配だったが、一つ一つの動作の意味を確認したほうが、2人にとって理解しやすいようで、それが私の救いとなっている。
なので、前回までの流れの中で今回は「着地」というところにフォーカスしていきたいと思う。

1.どこで着地するか

よく見かけるのが、「かかと」から着地してしまうことだ。実際に、私が見ている2人のうち、1人はこの「かかと着地」をしていた。
これがよくない理由は、かかとから着地してしまうと、身体が開いてしまうからだ。つまり、将来的なケガの心配にもつながる。

では、逆に「つま先」(もっというと親指の付け根のいわゆる母指球)から着地しましょう!ということになるが、実は、この状態で「つま先着地」を意識してやっても、おそらく本人は違和感を感じて、別のところに負担がかかってしまう可能性が出てくる。

なぜなら、かかと着地の人は、着地以前に大元が原因である場合が多いからだ。それは、軸足一本で立ったときに、背中側に反ってバランスを取ってしまうことだ。試しに、軸足で立ってみて身体を後ろに反らしてみて欲しい。その状態から、前に踏み込むと、背中側に重心があるため、どうしてもかかとから着地しやすくなるはずだ。

そうなると、身体が開き、その空いたスペースで腕を振ることになるので、バッターから見てボールが見やすくなるうえ、細い腕だけでコントロールを調整するので、腕にも負担がかかってしまう。

かかと着地の人は、軸足で立った時に、「お腹側」(おへそ)に意識を置いて、バランスを取るようにしよう。イメージとしては、身体の前側(おへそ側)で大きな風船を抱えているような、そんな感覚を持つといい。そして、上げた足の「お尻」に目があると仮定して、その”目”を投げる方向に向けて投げると、ステップ幅が狭くなければ、必然的に母指球から着地できるはずだ。逆に言えば、これでステップ幅は広がってくる。

このとき、足の向きは自分の意思でつま先は相手に向けないでおこう。イメージとしては横向きのままでよい。バッティングの時のステップと同じで、ピッチャーも最後には回転するので、実際には、つま先は前に向くからだ。ここで大切なのは、「ひざが開かないこと」となるが、それは次回お話ししたいと思う。

※左投手の場合
右投手は足が逆になるが、
かかとでなく母指球からの着地については同じになる
右投手は、左足の着地が真ん中の線より左側に行かないようにしよう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?