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トリートメントを使わなくなった理由

「髪は女の命」なんだかそう言われることが多いパーツですね。だからというかなんというか、ヘアケアには気を遣ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

私も数年前まで「髪の毛は綺麗にしておいた方がいい」と、ヘアオイルやヘアトリートメント、美容院も使っているようなドライヤーやヘアブラシ、などを持って、髪の毛に対する手入れは他のパーツに比べればかなり念入りに行なっていました。

ですがある時、風呂場の排水の流れが急に超スローになり、いぶかしく思い排水溝を開けたところ、ほぼ新築のワンルームだったにも関わらず、ものすごい汚れと髪の毛の塊がごっそり出て来たことがあります。

しかも、明らかに「トリートメントだな」というおぞましい塊と共に。お風呂場の排水溝の掃除が苦手な方も多いと思いますが、自分のものとはいえ、長い髪の毛と石鹸カスのようなものがコラボした“あの塊”を除去するときは、かなり不快になるものです。

というので、その塊をごっそり引き剥がして思ったのは「すごい物を自分の頭に付けてるな」ということです。洗ってるのになんか変だな、とも。

排水溝からスイスイ流れず、滞りを作ってしまうほど、なんだか不自然な物なんだ、という思いです。

私の排水溝掃除の怠りが呼んだ事件ではあるのですが、その「綺麗に流れていかない」という違和感は、私の頭の中にこびりついてしまいました。まるで、排水溝をせき止めていた髪の毛の塊のように。

軽く想像してみても、家の排水溝からうまく流れていかないものが、環境に良いはずはなく、実は自分が見えないところで、色々なトラブルを起こしてるんじゃないか、とふと思ったというのもあります。

それから、よく売ってる「髪の毛にいい」とうたわれるトリートメントは使わなくなり、徐々にあっさりしたシャンプーを使うようになり、泡石鹸になり…と変遷を歩んで来ました。

一時期は「石鹸シャンプー」なるものも使っていましたが、成分などを見ても「シャンプーであるゆえ」という物は特別見つからず、なのでそのままシャンプーがなくなったのをきっかけに、体を洗っていた泡で出る石鹸で全身を洗っても支障なし、ということに気づいて、今日に至ります。

そしてトリートメントのポジションは、今では酢とベビークリームに落ち着きいています。夜、何らかの石鹸で頭を洗った後に、お湯で薄めた酢で髪の毛をゆすぎ、ベビークリームは朝、髪の毛をまとめるときに使ってる感じです。

何か色々なオイルも一時期試しましたが(バイオイルとか、何か他の良さそうなオイルも)、私の肌質にはどうもオイルが馴染まずで、ダメでした。というので、結局「よくヘアケアして酢」ということに。

「良いトリートメントでヘアケアしてる私」という像を捨てるのが惜しかったですが、合わないものは合わず、何もしないほうが具合が良いことは認めた方が楽、と潔く引き下がりました。

髪や肌は元々の質によって、ケアは変わって来ます。なのに。これまで「いろんなヘアケアをしちゃってた」という自分もおり、大変だったと思い返します。

靴磨きが革の素材によって違うように、人の肌も髪も「ちゃんと合ったもの」を選ばなければ効果が出ないどころが逆効果になったり、経済的にもエネルギー的にもかなりの無駄になるということを私は排水溝から学んだのです。

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