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『 秋が好き 』② #シロクマ文芸部

・・・空耳?


秋が好き?

そう聞かれたら・・・うん。好きかもね?と答えるレベル。
自分が気分的に一番心地いいと感じるのが春だから。
もちろん酷暑には抵抗があるけど夏だって嫌いじゃないし
冬だって嫌いじゃない。・・・季節に好き嫌いはないと思う。

季節の訪れを感じるのは人それぞれだと思うけど、
自分的には膚に感じる風と、季節ごとの特有の匂いだと思う。

あっ、春だ? 
不意にそう感じるのは、風に乗ってきた新緑の香りがするから。
何かが一斉に始まりそうな元気をもらえる魔法の匂い・・・!!
大地が急に呼吸を始めたよう。
春の使者のようにモンシロチョウがヒラヒラと舞って・・・

春だと思っていたら、いきなり夏が訪れる。
太陽が・・・なんだかいきなり偉そうに向かってくる☆ 
ヒリヒリする程の熱い陽射しがこれでもかと膚を焼く・・・☆
虫さんたちが天下を盗ったとばかりに一斉に勝どきの声を響かせる。
時折、雲さんたちが癒しの時間をプレゼントしてくれるのは嬉しいけど
梅雨時の雨とは違って・・・・こちらも負けずに偉そう。

そうこうしている内に木々の葉が色付いて夏も終わりだと・・・
ノンビリ訴えかける秋もまた魔法の季節。

北海道の東部で過ごした子供の頃には、遊び場が山だったりしたので
大自然が味覚のパラダイスだった。
山ぶどう。ハタンキョウ。クルミ・・・キリがないくらいあれこれ。

そういえば悪ガキ数人と《梨泥棒》をして・・・大鎌を振りかざしたお爺さんに追いかけられて必死に逃げたことも良き想い出。(違!笑)

蔦を張って実をつけるコクワ(キーウイの孫みたいな大きさ)を採るために、落ちたら確実に逝けるとんでもなく高い樹に上ったことも思い出す。
何かあるなしに関わらずいつも見上げていた空も秋らしくて好きだった。 あっ、秋・・・好きなんだ?(笑)

精霊のような赤とんぼの集団が野原を飛び交っていたと思ったら・・・
朝の野に霜が降りて、冷気と一緒に突然・冬が来て。

雪の化身のような《雪虫》が一斉に飛び交う頃には
雪の到来も教えてくれて。 それでも本当に雪が降る前には
《雪の匂い》がして・・・そうそう、それが冬の匂い。

雪の匂いで、やっと本当の冬が来たんだって知って。
雪の匂いがした翌日には必ず雪が降って。。。

あっ、冬も好きなんだ?(笑)


秋が好きか?って聞かれた切っ掛けに・・・(誰も聞いてない!)
つい身勝手な季節話をしてしまった。

春夏秋冬。
もちろん季節ごとの書きたいことはあれこれあったけど・・・

これにて。


【某日・記】



*こちらに参加させていただいてます。
「秋が好き」から始まる小説・詩歌・エッセイ
締切は9/17(日)21:00

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