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『悠久の時の声』【桜回線】② #毎週ショートショートnote


「幾層にも分岐した時空の片隅に咲く桜を知っているか?」

「桜? それはまた随分古典的な植物がでてきたな?」

「時空探索は俺の趣味だからな。今まで言ったことはなかったが
ついに滅びた惑星に生きる《桜》を見つけた!」

「滅びた惑星に桜だと?あり得ない話だと思うが・・・まさか
見てくるなんて言わないだろうな?」

「まさかのコードネームは『桜回線』だ。もし、俺が消えそうに
なった時にはこの回線から引き戻してくれるか?」

「まぁ、そうするしかないだろうな。
変態の友人を持った宿命として受け入れるよ。」


無数に分岐した地球のほぼ全てに共通した
《死の香り》に抗うように
ここだけは異質の生気に満ちていた。

謎を知るために俺は過去の分岐点から
その星の運命を見届ける
・・・

割と命がけだったが ついに到着した。

天を目指すかのようなその桜の巨木は
何万年もの命を誇るかのように
・・・
桜色に染まった大地に威厳を放って屹立していた。


俺はただ、悠久の声を聴く・・・・



【桜回線】

(410字)


お題は【桜回線】。【魅力的な台詞ではじまるお話】・・・
*続けて参加させていただきます。😊

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