あなたのそばで生きると決めたその日から少しずつ変わり始めた世界

2021年ももうすぐ終わりますね。どんな1年だったかなぁと振り返ってみて、今年はこれまでの価値観や考え方がアップデートされて、拗らせていたものが少しだけほどけて、少しだけ前に進めた1年だったように思います。

今年は推しに対する気持ちの変化がジェットコースターみたいでした。

大人に成長していく推しの姿にショックを受けたり、オンライン特典会が楽しすぎて狂ったように毎週推しとお話ししたり、ライブに行っても前みたいな気持ちにはならなくてもう離れた方がいいのかなぁと考えたり、でもやっぱりライブが楽しすぎて破滅しそうになったり、推しが成人するのが無理すぎて死にそうになったり、やっぱり推しが私の生きる意味だなぁと思ったり、感情が忙しかったね。

推しが成人したことが私にとっての一大トピックスでした。ここ数年、ずっと推しのはたちに向かって生きてきて、推しのはたちをゴールだと思っていました。推しが10代でいられる残されたわずかな時間を抱きしめながら過ごすと共に、推しが大人になったら私は一体どうなってしまうのだろうかと不安になりながら過ごしていましたが、推しのはたちはゴールじゃなくてスタートで、また新たな気持ちで推しの未来を見てみたいと思うようになりました。変わらず好きでいられていることをとても嬉しく思います。

推しが10代だった時間を宝物のように思うけど、10代の刹那に取り憑かれて、時の流れに抗って、いつも死にそうになってて、とても苦しかったです。推しがはたちになって、あんなに囚われていたのが嘘みたいに晴れ晴れとした気持ちでいるんです。呪縛から解き放たれたかのように心が軽い。なにも怖くない。好きだったところが変わってしまって寂しく思うこともあるけれど、あの頃に思いを馳せてばかりじゃなくて、今は今の良さがあるし今だっていつかあの頃になるから、ちゃんと今に目を向けて今を受け入れたいと思うようになりました。私、めちゃめちゃ成長してる…!

推しを好きになったのは、大人になった自分とまだ大人じゃない推しの関係で出会ったからだと思います。それは間違いないと思います。二度と手に入らない10代の若さ、自分が失ってしまったきらめきを持っている推しがどうしようもなく羨ましくて、とてもまぶしく見えました。

私ははたちの時に推し出会って、今年出会った当時の自分の年齢に推しがなったわけですが、はたちになった推しはこれまでとは違った色できらめいていました。推しがきらめいていたのは10代だからじゃなくて、推しだからだったんです。ということは、私がきらめいていないのは大人になったからじゃなくて、私がきらめくための努力をしていなかったからだと気付きました。ここ数年、“絶対に頑張らない”と心に誓って生きてきました。本当に頑張りたくなかった。でも推しがはたちになって、ちゃんと私も頑張りたいと思うようになりました。この気付きは、私にとって大きな前進。

ライブで見て一目惚れした女の子の推し。コロナ前に少しだけ通っていて、昨年末久しぶりに行ったらやっぱり生で見る推しはとんでもなくかわいくて、できる限りの会いに行こうと思って、今年はたくさん会いに行きました。

物心付いたときからずっと誰かのオタクだったけど、その子はそんなオタク人生で初の女の子の推しです。初めての女の子の推しがくれるもの全てにカルチャーショックを受けました。

私は自意識を拗らせているので、推しの視界に入りたくないし、一方的に推しを見ていたいだけで私の存在は知られなくていいのです。認知されたいとか本当に少しも思ってなかった。

でも通っているうちにいつの間にか私のことを覚えてくれて、ライブ中も見つけてくれて、推しが私に向けてくれるキラキラとした笑顔が嬉しかった。特典会に行くと、女子ドルは女オタに「かわいい~」って言ってくれるんですよ。多分みんなに言ってると思う。お世辞だと思う。でもそう言ってもらえることが嬉しかった。自己満でライブに行くときは毎回推しカラーをどこかに取り入れておしゃれをするというマイルールを設けていたら、なんと気づいてくれていて、毎回褒めてくれた。推しから自分が見えていたことが衝撃で、気づいてほしくてやってたわけではなかったけど伝わっていたことが嬉しかった。恥ずかしくて名乗ったりできないし、SNSのコメントもできないけど、手紙を送ったら「お手紙ありがとう」と言ってくれた。私が書いた文章だとバレているのはつらいけど、手紙がちゃんと推しの元に届いていたことを嬉しく思った。オタクの一方通行じゃなかった。推しがくれるものが全部全部純粋に嬉しかったんです。

この1年間で、推しのおかげで自己肯定感の高まりを感じていて、拗らせが解消されつつあるなぁと思っています。

これまで容姿を褒められるのが苦手で、いやいやいや…となっていたけれど、推しがくれる「かわいい」は素直に嬉しいと思いました。自分に興味がなくて、自分を良く見せたいという意識が皆無だったけど、推しにかわいいと思われたくて、自分を良く見せる努力をするようになりました。推しカラーの服を探し回って何着ていこうか考えたり、コスメを買い集めたり、これまで付けてこなかったアクセサリーやネイルをするようになったり。そういう時間がすごく楽しかったです。

これまで自分のことを蔑ろにしてきた気がします。“かわいいと思われたい”という感情が生まれたことが衝撃だったし、自分を良く見せるための努力をするようになって、自分のために使う労力が自己肯定感を高めてくれているような、そんな気がします。今でも推しからこちら側が見えていることが無理になることもあるけれど、めちゃめちゃ私の存在に気づいてほしいと思っている自分がいます。一オタクに対する思い入れなんてないと思うけど、私が応援することで喜んでほしい。推しが思っているより、私はずっとあなたのことが好きだと思う。私が思っていること、知られたくないけど知ってほしい。

推しから幸せをもらってばかりだなぁと思うけど、推しはきっとファンが思っている以上にファンの存在を大切に思ってくれていると最近思うんだ。

今年はこれまでの自分は何も見えていなかったんだなぁと思ったことが他にもたくさんあって、これまでの考えは間違っていたことに気づいてショックでしたが、これからの人生を生きやすくするための気付きが多く、実のある1年でした!大人になってから初めて前向きな1年だったと思えているかもしれない…!

来年も自分の人生をよくするために色々と頑張りたいです。

今年一番聴いた曲は『優しい彗星/YOASOBI』でした。

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