まのいいりょうしのできるまで #1.1
「まのいいりょうしのできるまで #1」のスピンオフ…
僕は生来よく考える質で、いつだって悩める少年であったのだが、悩みに悩んで悩みすぎた挙げ句、大学生になる頃には「なるようになるし、ならないようにはならないので、結局なんとかなるだろう」という前向きとも諦念とも取れる境地に達していた。
だから、進路に関しても具体策をとることもなく、流れに身を任せていたのだが、そんなある日、恩師から「お前は粗布に荒縄で学校に来い」と言われたのを真に受けて、大学院に進んで哲学の道を歩むことにし