見出し画像

東京オリンピックが始まるにあたり最も残念に思うこと

私がオリンピックが始まるにあたり最も残念に思うのは、なぜ我が国日本はオリンピック開催までに「何が何でもコロナを制圧する」ことができなかったのだろうか、ということである。

よりによって、開催1ヶ月をきった中で、緊急事態宣言を行うことになるなんて。時間はたっぷりあったはずなのに。

だって、オリンピックを開催するという大義名分があったはずだ。オリンピックのためならば、東京五輪のためならば、お金には糸目をつけず通常ではありえない予算をつけてあらゆる人員を総動員し物資調達、必要とあらばいくらでも法律を改正し何が何でもコロナを封じ込めよう、としたはずだ。

でも、菅政権と政権与党である自由民主党・公明党はそうしなかった。なぜか? 本心ではオリンピックなんてどうでもいいと思っているから。とりあえず乗り切れればいいと思っているから。

つまり、本気でオリンピックをやるつもりがなかったということだろう。もし、本気でやろうと思っていたのならば、入国検疫体制の強化(この期に及んでなぜ感度の低い抗原検査を続けているのか? 全数PCR検査が基本ではないのか?)は最低限できたことである。できることをやらずに、ワクチンに全振りした。その全振りしたワクチンも、供給がしぼられて、今、大変なことになっている。

菅政権に同情する点もある。元はといえば、2020年にオリンピックができなくなったとき、安倍前総理が「2021年にやります」と言ってしまったのが始まりだ。余裕をもって2022年に実施する選択肢もあったはずなのに。菅総理はそのつけをイヤイヤ払わされているという自覚があるかもしれないが、でも、安倍前政権だって同じ自由民主党・公明党だ。菅政権はちゃんと責任を取らなければならない。

そして、開催1ヶ月をきった中での緊急事態宣言、ワクチン供給不足、そして追い打ちをかけるようにオリンピック音楽担当のスキャンダルが浮上し、醜態の極みをさらしている。3月に演出統括がブタ=オリンピッグ騒動で辞任したことに続き、またもスキャンダルである。脱力というレベルではない。落胆、絶望、怒り。日本が戦争に負けてしまったときの気分というのはこれに近いのかなあと思った。

5年前の2016年リオオリンピックの閉会式の映像を見てみよう。ブルガリアンボイスで歌われる我が国の国家・君が代! なんという美しさ! このとき、まさか我が国のオリンピックがこんなザマになろうとは思ってもいなかった。もう日本は現実ではなく過去の夢の中でしか生きていくことはできないのだろうか。

https://www.youtube.com/watch?v=ssc5eLjLoMQ&t=6486s


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?