見出し画像

財政政策とは

政府による歳入・歳出を通じた経済政策のこと。
中央銀行の金融政策と並ぶ経済政策。
歳入面では増税・減税や国債発行の増減、歳出面では公共事業の拡大・縮小。

景気対策のように意図的に行うものをフィスカルポリシー、累進課税とかの景気安定効果があるものをビルトイン・スタビライザーという。

財政政策の目標は時代によって変化する。
18~19正規の資本主義経済初期では市場機構が成立しない分野への資源の効率的配分。
資本主義が発展すると社会保障、所得公平分配などの社会的正義。
1930年代の大恐慌の経験から景気変動調整の経済安定。
冷戦後には経済成長。
資源の効率的配分とは他の経済主体の経済厚生を下げずにある経済主体の経済厚生をそれ以上改善できないまで上げること。
これは市場にまかせているだけじゃ達成できない。
所得の公平分配は他の経済主体厚生を悪化させてもある経済主体厚生を改善する。
所得格差は不平等感の高まり、勤労意欲の阻害を生む。
経済安定・成長は物価の安定、国際収支の均衡、完全雇用、適度な経済成長維持。

手段としては大きく財政支出政策、租税政策、公債政策、財政投融資政策がある。
財政支出は資源配分、所得再分配に直接働きかける。
例えば公共サービスは間接的に所得再分配に効く。
財政支出の総規模自体も重要な目標になる。
なぜならマクロ経済における総需要を制御して供給とバランスさせることで経済安定化を図ることが目標の一つだから。
租税政策は資源配分になる。
また所得の公平分配にもなる。
公債政策は民間から借り入れをし、元利払い負担が後の世代に転嫁される。
租税が足りないときにも公債で財政支出を削減することなく実施できる。
財政投融資は国が集めた資金を投融資するもの。
民間の経済活動を補完し、投資を誘発・鎮静する。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?