AIに自作品の続きを書いてもらったら、想像を遥かに超えた実力だった!

お疲れ様です、風嵐むげんです。

皆さまはAIに対してどのような印象を持っているでしょうか。私はですね、金額的にお高い代物と言いますか、まだまだ一部で盛り上がっているだけの縁遠いものかと思っていたんです。

しかし、先日『オモコロ』というサイトの記事で『AIのべりすと』というAIの特集をやっておりまして。なんとこちらのAI、誰でも無料で利用できるんですって。

というわけで、早速試してみました。ただ、無料で利用できるAIだなんて、一体どれほどの実力かわかりませんからね……下手に名作なんかで試してみて、大変なことになったら多方面から怒られそうで怖いので、今回は自分の作品で試してみることにしました。自分の作品なら痛くも痒くもないですからね。

というわけで、まずはこちらをご覧ください。

 人生設計が狂った。
 思い出してしまう、ここまでの苦労と道のり。勇者に選ばれてから十年以上剣の修行をして、相棒と共に世界中を旅してやっとの思いで魔界へとやって来た。野宿なんて数え切れないくらい繰り返したし、明らかにヤバそうな色と形の草を齧って命を繋いで、ついでに魔物も倒したりして何とかこの魔王城まで辿り着いたのだ。
 あとは魔王を倒すだけ。そうすれば勇者は無用の長物と成り果て、自由な人生を歩むことが出来る。具合的にいうなら、顔が良くて財力も優れた旦那様にプロポーズされちゃって、子供とかも三人くらい作っちゃって。そして子供達を相手に剣術を教えながら田舎で余生を過ごそうと計画していたのに。
 完璧な計画が、呆気なく崩された。
 ――目の前に現れた、『魔王』の存在によって。
「あ、あたしの……あたしの人生設計が狂ったあああぁ!!」
 高めの位置で一つに括った金髪を振り乱しながら、一人の少女が喚く。遠い遠い故郷にある彼女の家が四軒くらい入りそうな程に広い空間に響き渡り、埃一つ許さないまでに磨かれた大理石の床に何度も跳ねる。
「ど、どうしようメノウ!? あああ、あたしの……あたしの完璧な未来予定図が粉々になっちゃった!」
「落ち着いて、オリガ。魔王を前にして、発する第一声が完全に間違っているから」

はい、こちらが自作品の一つである『魔王(イケメン)よ、あたしをお嫁さんにしなさい!』の序盤です。どういう話かと言うと、面食いのハイテンション勇者がイケメンのローテンション魔王に一目惚れするお話です。

AIのべりすとは文章の続きをAIが書いていくというシステムになっているので、この文章から続きを千字ほど書いていってもらいます。

ちなみに、私が書いた本来の続きはこちらです。

 ポンポンと、オリガの肩を叩きながら。こんな時でも妙に落ち着いて――そして、無駄に艶のある声で――メノウが諌めるように言った。目の前に敵が居るにも関わらず、つい何時ものように相棒の方を振り向いてしまう。
 柔らかな亜麻色の髪に、猫のように大きなチョコレート色の瞳。ふっくら艶やかな唇に、彼女がいつも付けているお気に入りの香水が甘くふんわりと香る。ついでに、動き易いという理由だけで布面積が非常に少ない服装と、そこに収まり切らない程に豊満で柔らかそうな胸が視界に飛び込んできた。
 よし、おかえり正気。何故だか頭が良い感じに冷えてきた。
「……そこの魔王。少し作戦会議をするから、大人しくそこで倒されるのを待っていなさい」
 一旦、正面に向き直り、堅牢な玉座に堂々と腰掛ける魔王にそう言い付けて。よし、これで大丈夫。改めて、メノウの方へと振り返る。作戦会議なので、ヒソヒソ声でそれっぽく。
「ど、どーいうこと? ねえ、メノウ。あたし、あんなの聞いてない!」
「聞いてないって言われても……ねえ」
 メノウが腕組みをして、困ったように首を傾げる。そのポーズ、腰の細さと乳のデカさが際立つんだが。
 背中にショットガン、太腿に回転式のハンドガン二丁等々物騒な武器を装備してさえいなければ投げ飛ばしてやるのに。
「ワタシだって聞いてないわよ。まあ、魔界はワタシ達がこうして乗り込むまでは完全に封鎖された世界だったから、情報が入ってこなかったのも無理はなかったのだろうけど……」
「そ、そんな」
「でも、別に良いじゃない。オリガは人間達の希望、『勇者』なのよ? そして、あそこに居るのは人間界を恐怖に貶める『魔王』……アンタはあの魔王を倒し、王様から多額の報酬と王族の中では一番イケてるルックスの末の王子を旦那に貰って、平穏で幸せな余生を過ごすんでしょう?」
「そ、そうだけど……そうなんだけど……」
 ちらりと、視線を玉座へと滑らせた。魔王はちゃんと、逃げずに大人しくそこに居た。オリガは改めて、自分が倒すべき敵の姿を注意深く観察する。
 絹糸のように滑らかな長い銀髪には癖がなく、持ち主の動きに合わせてさらりと揺れている。肌は雪のように白く、涼し気な目元に薄い桜色の唇。座っている為にわかり難いが、ゆるりと組まれた脚は長く背は高い方だろう。
 何か考え事でもしているのだろうか。今は伏せてしまっているが、その瞳が鮮やかな紅玉であることは確認済みだ。漂う物静かな大人の雰囲気も相俟って、なんていうか――
「それにしても……魔王があそこまで綺麗なお兄さんだとは、思わなかったわねぇ?」
「んはああああぁああ!!」
 クスクスと笑うメノウに、オリガは改めて絶叫した。そう、そうなのだ! 魔王がまさか、息をするのも忘れるようなイケメンだとは思っていなかった。魔界の主にして、人間の敵であるとは全くこれっぽちも想定していなかったのだ。
 魔王とかいうイカツイ名称だから、てっきり筋骨隆々なオッサンとか偉そうなジジイとかを想像していたのに! 端正な顔立ちも、黒衣を纏う均整の取れた体躯にも文句の付けようが無いのだ。
 一体、目の前に居るのは何!? 鬼才の芸術家が生み出した傑作かな!?

こちらの作品、結構前に書いたラブコメなんですけど、改めて見ると、どういうテンションで書いたんでしょうねw

まあ、当時の痛テンションは置いておいて。早速AIに続きを書いて頂きましょう。

こちらです。

 その隣では、漆黒の髪の少女が冷静沈着に突っ込んでいた。彼女達の前には玉座があり、そこに腰掛けるのはこの城の主である『魔王』だ。
 しかし外見はまだ幼い少年であり、頭には小さな角があるものの背中からは翼や尻尾といったものは生えていない。まだ成人すらしていないであろう彼は、見た目相応の可愛らしい笑顔を浮かべていた。
「あのね、僕の名前はロシュっていうんだ! 一応、君達人間でいうところの魔王をしているんだよ」
「うわーん、聞いてないよおぉ……」
「ほら、やっぱり泣いてる場合じゃないでしょう? 挨拶は基本だよ?」
「だってえぇ……」
「お前達は相変わらず賑やかな奴等じゃのう」
「そうだねえ。でもそこが良いんじゃないかしら」
「……静かにしろ」
「もうっ、皆さん大人げありませんわ。そんなんじゃロシュ様のお傍にいる資格がありませんことよ」
 突然現れた者達の声に反応し、二人揃ってビクッと肩を震わせる。恐る恐ると振り返ればそこには見知った顔ぶれがあった。
 一人目は全身鎧に身を包む騎士風の男だ。身長は高く二メートル近いだろう。彼の名はバイロンといい、この国の騎士隊長を務めている人物でもある。
 次に紫色の長い髪をした妖艶な雰囲気の女性がいる。彼女はスザンナと言い、この国の宰相を担っている。
 最後に細身の長身痩躯の男がいた。彼こそがもう一人の魔王の側近にして側近中の大魔王と呼ばれる存在だった。名をイグニスという。
 彼等の登場により騒然とする室内だったが、当の本人は全く気にしていなかった。それどころか面白そうに笑ってさえいた。
「久しいのう、勇者とその相棒。いや今はただの旅人だったか」
「…………」
「ふふん、やはり魔王の前で黙秘権など通用せんぞ。貴様らのことはちゃんと認識しているからの」
「……何故です?」
「まあ、簡単に言えばわしらが魔族だからじゃ」
 その言葉に、メノウと呼ばれた少女が息を飲む音が聞こえた。魔王の言葉通り、確かに自分達の正体を言い当てられたことに驚いたのかもしれない。
「だが安心せい。別に取って食おうとは思っておらん」
「本当にぃ~?」
「本当だとも。少なくとも今すぐここでお前達に危害を加えるつもりはない」
 胡散臭いものを見るような目つきをするオリガに対し、魔王は苦笑しつつも言葉を返す。すると、今度は隣のメノウが口を開いた。
「では、私達がここに来た理由も御存知で?」
「うむ、勿論。勇者と魔王の対決といえば、これは外せぬイベントの一つではないか。折角の見せ場なんだから盛り上がらないとつまらぬ」
「そうですか」
「で、でもさっきはあたし達のことを認識しているって言ってなかった!?」
「言ったのは『勇者』と『魔王』のことであって、人間の方ではない。つまり、そっちの金髪の方の事だ」
「な、何で!?」
「それは僕が『魔王』だからかな。この世界で一番強い者の称号だし」
「う、嘘でしょおおぉ!?」

シンプルにやばくね?

いやいやいや、これは凄い! 鳥肌が止まらない! 正直、ただの単語の羅列と言いますか、文章っぽくなればいいかなと思ってたんですけど、ちゃんと小説になってる!

むしろ、ちゃんと私が書いた文章の内容を把握して、キャラクターやお話のテンションも引き継いで書いてる! これは本当に凄い!

私の感動が伝わるのかイマイチ不安なので、特に感動した部分をいくつか抜粋しますね。

 その隣では、漆黒の髪の少女が冷静沈着に突っ込んでいた。彼女達の前には玉座があり、そこに腰掛けるのはこの城の主である『魔王』だ。
 しかし外見はまだ幼い少年であり、頭には小さな角があるものの背中からは翼や尻尾といったものは生えていない。まだ成人すらしていないであろう彼は、見た目相応の可愛らしい笑顔を浮かべていた。

まずはこの部分。私が書いた文章には、【魔王によって人生設計を狂わされた】とありますが、具体的にどうして狂ったのかは書いてありません。

しかしAIは、その内容を推測して書いています。しかも、魔王は幼い少年だったという展開。性癖の不一致はありますが、方向性は合ってるw すげえw

次はこちら。

 突然現れた者達の声に反応し、二人揃ってビクッと肩を震わせる。恐る恐ると振り返ればそこには見知った顔ぶれがあった。
 一人目は全身鎧に身を包む騎士風の男だ。身長は高く二メートル近いだろう。彼の名はバイロンといい、この国の騎士隊長を務めている人物でもある。
 次に紫色の長い髪をした妖艶な雰囲気の女性がいる。彼女はスザンナと言い、この国の宰相を担っている。
 最後に細身の長身痩躯の男がいた。彼こそがもう一人の魔王の側近にして側近中の大魔王と呼ばれる存在だった。名をイグニスという。

なんか序盤にしては人多いんですけどwこれ、ちゃんとこの小説の世界観に合わせた人選なんですよね。ここで学ランの受験生とか、警察官とか出てこない辺り、世界観も把握してる。名前もちゃんとそれっぽいし。

視点が急に勇者から魔王サイドになってるけど、ここまで来たら些末な問題でしょう。

あとは最後の部分。

「では、私達がここに来た理由も御存知で?」
「うむ、勿論。勇者と魔王の対決といえば、これは外せぬイベントの一つではないか。折角の見せ場なんだから盛り上がらないとつまらぬ」
「そうですか」
「で、でもさっきはあたし達のことを認識しているって言ってなかった!?」
「言ったのは『勇者』と『魔王』のことであって、人間の方ではない。つまり、そっちの金髪の方の事だ」
「な、何で!?」
「それは僕が『魔王』だからかな。この世界で一番強い者の称号だし」
「う、嘘でしょおおぉ!?」

若干何を言ってるのかよくわからないんですけど、要するに魔王の配下たちが『勇者と魔王の戦いというイベントを見に来たよー』っていう展開になっています。つまり、AIが自分で小説の展開を考えたんですよ。

これ、ちょっと手直ししたら本当に小説になりますよ! やば……小説家いらないじゃん……。

AIがいずれ世界を乗っ取るとかよく聞きますが、あながち嘘じゃないかもしれない……こんかいはデフォルトの設定で書いて頂きましたが、AIのべりすとは色々と細かく設定が出来るんですよ。会話文多めにとか、地の分多めにとか。

あとは、大事な設定を記録することも出来ます。主人公のオリガは女勇者であるとか、そういうことを覚えさせておくと、物語もスムーズに進むそうです。気になる方は実際に色々と試してみてくださいませ。

AI……いや、AI先生を舐めていたぜ……。先生に負けないよう、精進していかないと駄目ですね。

以上、今回は長くなりましたが、お付き合いいただきありがとうございました!

【マシュマロやってます】

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