国会議事堂の威を借る

子供の頃、
小田和正氏のいたオフコースが、
国会議事堂前の横断歩道を使って、
ビートルズを真似たPVを撮っていた。

子供の私には、
日本側が真似ましたよ、という事が一目で解る、
優良な正しい、国会議事堂の「使い方」にも思えた。
日本においては、あの横断歩道が、
横断歩道として一、二番に有名かも知れない。

その何十年後かに、
何の因果か霞ヶ関側の会見の仕事に就いた際、
確か次官だったかが、
通常の会見場とは別の一画で会見をするという。

まだ新入りで、ハテ?何の意図?と思いきや、
その場所は、
広い窓から、デデーーーーンと、
国会議事堂が、見本画像の如く見える一画だった。

時々そこで会見を開いていたらしい。
その時も、チトした話題に関した会見だった。

だったらば、元々
国会議事堂が見えるその一画を
会見場にすれば良かったのでは?とも思うが、
そこは彼ら。
普段は、同レベルのお仲間内にだけ見せて
フォッフォッフォ笑、と両者御満悦な特権気分を味わうために作られた一画だったのを、
なにかの威厳やマウント気分を示したい類の会見などの際に流用していたのだろう。(あくまでも私個人の偏見ですが。笑。)

そしてそれは、
カメラやマイクの先の国民に対してだけではなく、
それらを向けている記者群に対してもの、
意図だったかも知れない。(というか、でしょう。)
オマエラシモジモダマットケ的な。

個人的には、一目で、
あ、ダッセェなぁ~、、、、
意図モロ出しぢゃん、

とか思ったけど、
周りは違ったのかもな。寧ろご満悦とか。

通常の会見場だって、
一皮めくれば実はハリボテだらけだったりのだから
(だって見えない所で経費節減しないと、エライ人々がゼイタクできませんしね。)、
せめて会見内容や政府の心意気くらいは、
ハリボテにしちゃだめやろ、って
その時にも思ったんだけれど、

結局は、ハリボテな会見内容をごまかすための
威を借りた訳で。

昨今も、
そんな風景の記憶に事欠かず、
溜息なことです。。






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