旅バッグはどれにする?
カメラを持ち歩くとなると、なんだかんだで荷物が多くなる。
一眼レフであれば交換用のレンズを幾らか持ち運ぶとなると結構嵩張りがちだ。
私も勿論用途や機材の量によって幾つかのバッグを使い分けているが、メインバッグとして使っているのはマンフロットのムーバー50だ。
それまではショルダーバッグ型のカメラバッグを使うことが多かったが、両手がフリーになった方がいい状況。
登山とかちょっとした藪濃きなどだ。
そういった時にショルダーバッグはめちゃくちゃ邪魔くさい。
そこで、リュックタイプのバッグを探したのがきっかけだ。
最初に買ったのはAmazonで安く売っているNEEWERのリュックタイプ。
軽量で内側からカメラ収納スペースにアクセス出来てそう悪いリュックではない。
二気室になっており、上側にはちょっとした小物入れスペースがあるので着替えを丸めて入れておけば宿泊にも対応できる。
また、腰ハーネスの根元に小さな小物入れが付いているのでフィルムやクリーニングペーパーなどを突っ込んでおける。
おやおやNEEWERベタ誉めじゃないか。
欠点というか、買い換えた理由が収納容積が小さいこと。
当時はデジタルのK-50、フィルムにMX、交換レンズを1本持っていればそれで充分だったが、やれフルサイズだ、中判だ、望遠レンズだとなると仕方のないことだが容量オーバー。
そこで同タイプのバッグを探しており、マンフロットからムーバー50が新発売された次の日だかに購入した。
・ムーバー50の利点
まずこのムーバー50、キャパシティが凄い。
パッと見デザイン重視のヘボリュックに見えるが、K-1(フルサイズ)1台、フィルム機2台、交換レンズ3本ぐらいなら普通に入る。
その他にもフィルム数本、タブレットなども入る。
外装はやや固めの素材で出来ていて型崩れしにくいのも利点だ。
勿論背中側からカメラ室にアクセスも出来るし、三脚は専用のハーネスで固定することも出来る。
このバッグが特におすすめなのは飛行機で旅行する機会が多い人。
このバッグ、外寸が標準的な国際便の手荷物サイズギリギリに設計されているのでカメラを入れたまま飛行機に乗り込める。
預け入れ荷物の盗難や破損が怖い、という不安に対応出来る。
次に、背面部に仕掛けがしてあり、スリットを通すことでキャリーバッグのハンドルとジョイントさせることが出来る。
バッグ部分がみ、見えない……
空港内での移動時の疲労がぐんと軽減されるぞ。
また、このバッグはカメラ機材を入れるインナーバッグと外側のリュック部分が分離できるのも大きい。
アメリカに行った時はモーテルでインナーバッグを分離させてリュック部分に洗濯物を入れてコインランドリーと往復したりしていた。
勿論カメラ室には内側からのアクセスとなっている関係上、ひったくりにも強いという特徴もある。
・ムーバー50の欠点
次は欠点も挙げてみたい。
まずこのリュック。
要するにガワリュック+インナーバッグの構成となっている。
つまりはカメラ以外のものを入れるスペースがない。
その代わり機材はかなり入るわけだが、NEEWERくんのように着替えやタオルが入るか、と言うと工夫しないとならない。
そのカメラ機材の収納をする肝心のインナーバッグの質が微妙なのは弱点だ。
長時間機材を入れているとインナーバッグが重さで型崩れしてしまう。
機材の出し入れやファスナーの開け閉めが難しくなってしまうのだ。
「ん?なんか背中が痛いな?」と思ったら型崩れしてレンズが背中に当たっていたりする。
ここは好みだが、バッグにゴム足をつけて欲しかった。
折角やや硬質な外装で手を離すと自立するようなバッグなのだから、地面に置く機会を見越してゴム足を付けて欲しかった。
まあかなりお手頃な価格なのでそこまで求めるのは酷かもしれない。
ファスナーや縫製はあまり誉められた出来とは言えない。
高価な重量物を入れるリュックなわけで、ここはもう少し気を遣って欲しかった。
・カスタマイズ!ムーバー50
このムーバー50、サブポケット部の収納能力は高い。
そのサブポケットを生かしてちょっとしたカスタムが出来る。
ランニング用のハイドレーションシステムを仕込んで、飲み口ノズル付近とショルダーハーネスに磁石を取り付けておけば常に両手をフリーにしたままで水分補給が可能だ。
スポーツドリンクを1.5L入れてバッグに仕込むと行動時の水分補給が死ぬほど楽。
また本来はカメラ収納部として用意されている上部スペースの間仕切りを取り外すと多少ながらも小物を入れるスペースが生まれる。
タオルとペットボトル程度ならなんとか入る形だ。
100円ショップで売っているベルトループ型の小さめの小物入れをショルダーハーネスやウエストハーネスに取り付けるのも地味に有効。
単体露出計やフィルム程度なら入る。
・旅バッグとしては中々
どうしても着替えその他を入れるバッグは別に必要となるものの、1日行動するくらいならこのバッグ一つで用が足りる。
特に飛行機で旅行する人には意外と便利な作りになっているのでおすすめしておきたい。
しかし、カメラ・レンズ沼もそうだが、バッグ沼も深いからなあ……
諸君も足を踏み外さないように気を付けて頂きたい。
kaz